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どこか違う?息子の特性にうっすら気づき始めた幼稚園時代

うちの息子

私にはもうすぐ10歳になる息子がいます。
性格は一言で言うと、天真爛漫!目の前のことに一生懸命でいつも楽しそうに目をキラキラさせて、たくさんおしゃべりをしてくれる愛嬌たっぷりの男の子です。
喋り過ぎて人の話に割り込んじゃうこともあったり、好奇心が旺盛なので、やりたい!行きたい!と思うとすぐに行動に移しているタイプ。人との距離感が結構近くて、側から見ているとちょっと心配になる時もあります。


どうして毎日トラブル続き?


幼稚園に通い始めてすぐ、お迎えの時に先生から
「後で少し残ってください。お話があります。」
と言われました。
どうやら息子がお友達を叩いてしまったとのこと。事の経緯は先生も見ていたし、本人に聞いたけれど理由が全くわからないんです、と。以前からこのような事、よく起きていて…と言われました。すごくすごく申し訳ない気持ちとショック。。。その後も毎日のように名前を呼ばれ、今度はまた違う子とのトラブル。引っ掻いて傷つけてしまうこともありました。お迎え時に他のママたちみんなの前で名前を呼ばれる事で、「あぁ、またあの子…?」と思われているような気がして、恥ずかしさと情けない気持ちでいっぱいになりました。

実は以前からあったんです。お友達に手が出てしまうトラブル。
公園に行くと、砂場でお友達に砂を投げてしまったり、並んでいる時に押してしまったり。何か大きな事故になる前に、と私は一瞬たりとも気を抜かずに、息子にピッタリくっついて、いざとなったらすぐに息子の手を止められるよう張りついていました。幼稚園に入って集団行動が始まる3歳になっても、変わらない我が子。「男の子はみんなそんなもんよ〜」
「元気いっぱいで可愛いじゃない」
そう慰めてもらえることもありましたが、年少さんでこんなに頻繁にトラブルを起こしているのは、クラスではうちの子だけ。

どうしてだろう?子供に何度も言い聞かせたり、事の重大さが伝わるように真剣に言い聞かせたり。手を出さない、出したらもう公園遊びはおしまいとお約束をして出かけたこともありました。だけれど、ほとんどが約束を守れず、帰りたくないと泣き叫ぶ息子を担いで帰ってこなければなりませんでした。どうしたら手を出さなくなるんだろう?必死であれこれ試してみても、全く効果は感じられず、母として自分が情けなく、夜中に一人で泣いてばかりいました。一向に直らない叩き癖に、だんだん憤りを感じてきて、息子に怒鳴ってしまうこともありました。そしてその度に後悔し、ごめんね…と寝顔に泣きながら謝る夜を過ごしました。

悩み泣いていたあの頃


振り返ると、2〜3歳の頃から、「うちの子、他のみんなと何かが違うかもしれない」と感じ始めていたのかもしれません。ネットで検索するたびに毎回出てくるのは「発達障害」「注意欠陥・多動性障害」という言葉。なんとなく聞いたことはあったけれど、どんなものなのかしっかりと理解はしていなかった言葉。「障害」という文字に、ドキッと胸が緊張した夜を今でも覚えています。その時の私は、母親なら自分でなんとかしなくては!と、他の人に相談することはせず、必死で解決策を模索していました。ネット上には、まさに目の前の息子のような行動ばかりが並べられていたけれども、発達障害という疑いが事実になってしまうのも、正直怖かった。認めてしまったらどうなるんだろう?普通でいられなくなる?そんな不安から、信じたくないという思いが強かったのかもしれません。

幼稚園では、暴力的な子と思われることも多く、私自身がそれを気にしてしまい、人間関係に積極的になれず、あまりママ友もできませんでした。それまで仲良くしていたママから、ある日突然無視をされたこともありました。思い当たる明確な出来事がなく、勇気を出して理由を聞いてみました。
「うちの子が何かしてしまったでしょうか?もしそうであれば謝らせて欲しい。」
その返事に、
「お分かりにならないんですか?もう金輪際、私たち親子に話しかけないでください。」
と言われてしまった時は、何が起こったのかわからず、深く傷つきました。それでも毎日送り迎えで顔を合わせなければならず、私が登園拒否をしたいくらい精神的に参っていました。

公園遊びは誰もいなくなった夕暮れ時にささっと行って、シーンと静まり返った滑り台で親子2人で遊ぶようになりました。今思えば、私のメンタルはかなり弱かったんです。子供の頃のいじめの経験から、人に嫌われないようにと必死に気をつけることが癖になってしまっていて。八方美人っていうのかな?気を遣って気を遣って、自分が壊れるくらい気を遣ってしまう性格だったんです。そのような理由もあって、周りのママたちみんなから嫌われているのかもしれないという被害妄想のような状態になってしまって。ママ友からの突然の無視は、私の昔の傷を抉るようなものでしたし、とても怖かった。本当につらかったです。

海外引越しという転機

1年間その幼稚園で過ごしたのち、我が家は夫の仕事の都合で、息子が年中の時にシンガポールへ転勤することになりました。シンガポールでは、私たち親子の境遇が180度変わりました。幼稚園での息子の様子、先生の対応、全てにおいて、今までとは違ったのです。そのお話も、また綴っていこうと思います。


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