SuperChargerの話をさせてくれ(BOYS PLANET)
前回のZOOMの記事を読んでくださった方もそうでない方もこんにちは。今日もお白湯を飲んでいます。ガムも噛んでるのでミント味の白湯になりました。
さて! 今日はSuperChargerのお話をさせてください。一応自己紹介しておくと、私はラミライGの亡霊かつハルト1picのオタクです。ZOOMの亡霊でもあります。バレエとダンスを多少たしなんでいましたが、専門的な知識は何一つありません。
何一つありませんが、それでもやっぱり語りたい! と思うので、本能のままに書いてみようと思います。構成について、それからこのチームそのものに関して、です。
前提
先週の放送があった時点で正直ハルト1picのオタクたちは死屍累々でした。理由はおわかりいただけると思います。
まずSuperChargerとかいう曲が激ムズすぎる。そして次に、生存したのがハルト一人だけ。
10人いて一人、です。広い練習室にハルトが一人で取り残されているのを見るとつらくてしかたなかった。あんなに必死で練習したのに脱落していった9人のことも、取り残されたハルトのことも、これからやって来て短期間でパフォーマンスを仕上げなければならない5人のことも、考え始めると胸が引き裂かれるようでした。
SuperCharger、どうなってしまうんだろう。気が気じゃありませんでした。私はハルトのことを心から信じていて、LOVE ME RIGHTもZOOMも純粋に楽しみで心配なんてほとんどしていませんでした。けれどSuperChargerだけはどうしても心配せずにはいられなかったです。
ZOOMのチッケムに、ハルトは「自分の出来が悔しくてバックステージですぐ座りこんじゃいました」とコメントを書きこんでいます。あんなに完璧に思えたZOOMでさえ悔しいと思うストイックな彼が、SuperChargerでも満足のいくパフォーマンスを披露できなかったら。そう考えるとこわくてたまりませんでした。
アーティストバトルの当日、回ってきたスポを見て私は眠れなくなりました。
「練習期間が3日しかなかった」
「朝の5時まで練習してた」
3日? 正気の沙汰じゃないです。「全員で合わせることができた日数が3日、個人練習はもっと時間があった」というレポも見ましたが、どのみち生存者発表式からバトル当日まで7日。そのうち謎のアクティビティとゲリラ新作ショーケースで一日つぶれ、ズハオとソウォンはエムカ収録で一日つぶれたことを考えるとそもそも5日しかありません。狂っています。
しかもメンバーの順位は全員上位とは言えません。全5グループの中で、TOP9経験者がいないのはSuperChargerだけです(ちなみにポジ評グループ内一位がいないのはSuperChargerとSay My Nameだけらしいです)。タクトやオリーは練習生期間が短く、その上オリーは手を骨折しています。
SuperChargerが不利な状況にあったことは間違いないと思います。けれど彼らはそんな状況を跳ねのけて最高のパフォーマンスを見せてくれました。
構成
というわけで、構成について語ってみたいと思います。
ZOOMはほぼ全編にわたって練習生が振付をし、構成を考えたステージでしたが、SuperChargerはデモ時点でコレオや動線は定まっていたようです。
しかしデモの映像とダンスプラクティス動画を見比べると、動線が大きく変わり、コレオやフォーメーションにも変更が加えられていることがわかります。
だれが変更を加えたのか? それはエムネットが放送してくれなかったので分かりません。コレオグラファーの方が直接変更してくださった可能性もあると思います。あるいは唯一の生存者であるハルトが中心になって、ズハオやソウォンなどのダンススキルメンが意見を出し合ったのかもしれません。他のメンバーも参加したかも。
ともかく今回も構成やフォーメーションがうまい! と思うので、それを語っていきますね。
まずイントロについては語る必要もないですよね? 見ただけでかっこいいことわかりますもんね? ひとつ言うなら、奥からハルトが出てくる→ズハオと目配せして合流→ほかのメンバーも合流 となっていて、SuperChargerの結成順になっているみたいなんですよね……! 最高! マジでこれを見ているとスパチャジャに来てくれた5人へのBIG LOVEが止まりません。本当にありがとう。
さて、本編なのですが、まず私があれこれ語る前に私のところに届いたマシュマロをご覧ください。
私が言いたいことはだいたいマロ主さんが言語化してくださったので、この下別に読まなくてもいいんですが、一応詳しく解説してみます。お忙しい方はこの章は読み飛ばしても大丈夫です。
また、以下パフォーマンスを詳しく見ていくなかで、練習生の実力について言及します。ただ私はさほどダンスがうまいわけでもない一般人なので、もし不快に思われた方もこの章を飛ばしてください。
1番
冒頭のフォーメーション。ハルトがセンターで、奥にタクトがいます。最初はタクトは顔が見える位置にいますが、次の振付で一歩内側に入ってハルトのうしろに隠れてしまいます。
そしてその直後に、練習室でタクトがマスターから注意されていた振付が来るんです。
もしかしたら、の完全なる憶測ですが、タクトの苦手な部分を隠して彼を庇うためにわざと内側に入れた可能性はないでしょうか。
私がそう考えた理由の一つがその次の振付です。今度はハルトがコレオの中で自然に半歩重心をずらして、タクトの顔が見えるように位置を調節しているように見えるんです。
現場評価にはBボタンという謎の制度があります。「がっかりした」と思ったらBボタンを押す、とかいう意味不明の制度です。しかしこの制度がある限り、「できない部分を見せる」ことがマイナスにしか働かないことがわかると思います。
タクトの苦手な振付を隠してタクトの評価が下がらないようにし、それが終わるとすぐに重心をずらしてタクトの顔を見せる。これが意図的に行われていたのだとしたら、本当によく考えられていると思いませんか? まあ完全に憶測なんですけど。
ハルトのキリングパートのあとはウンギのパート。ズハオとハルトがバックで踊り、あとの3人は待機です。この曲の1番は総踊りが多いですが、要所要所で人数を絞ったり振り数を減らして視覚的にメリハリをつけているのがいいですね。ずっと全員がフルスロットルで踊る作品は見るのは楽しいですが、意外と目が忙しくて歌っている人の印象がぼけます。
ウンギのあとにズハオのパートが来ます。さっきは3人だったので、今度は全員。歌いながらもダンスに容赦がなくて笑えてきます。
途中からコレオがシンメトリーになるのも見ていて楽しいなと思います。この曲はシンメトリーが効果的に使われていますよね。それまで全員が同じ向きで踊っていたと思ったら急にぱっと左右対称になるのはフェイントのようで意外性もありますし、一方でシンメトリーそのものがもたらす均整や安定といった美しさも感じさせます。コレオグラファーの趣味かな? 面白いな~
そして全員が上半身を屈めると、一番奥にいたハルトが出てくる。
この「前後でセンターを交代する」という構図はこの曲で多用されています。次の歌い手が横から移動してくるのではなく、すでにセンターに控えていて奥から登場する、という動線です。観客としては、視線の移動が少ないから次に歌う人を見つけやすいですよね。同じところを見続けていたら自然と歌い手が視界に入ってくるんです。同時に「奥にいた人が前に出てくる/近づいてくる」というシンプルな動きには見ている側をわくわくさせる働きもあるように感じます。
その次がメインボーカル、ソウォンのパート。このあたりからデモを見ることができる部分なので、デモと見比べてみましょうか?
まず最初の違いはフォーメーションです。デモでは斜めに2列に並んでいますが、ダンスプラクティスの時点で練習生たちは1列にフォーメーションを修正しています。
正確な意図はわかりませんが、手前から一人ずつターンしていくコレオが映えるのは間違いなく1列だろうな、と思います。この人数で斜め2列に並ぶと、フォーメーションがぼやけるんです。斜めのラインが見えづらい。
1列の場合、ラインを揃える難しさはありますが斜めのライン自体は見えやすくなります。なので一人ずつターンしていくという振付が効果的に働く。手前から奥への視線誘導がはっきりするんですよね。
ただターンのタイミングを合わせる難しさは上がります。4分音符で音を取っていたところを8分音符で取ってください、と言うようなものです。ダンスプラクティス時点ではうまく音が合っていませんが(ソウォンが早くタクトが遅い)本番ではきれいに合っているように見えます……どれだけ練習したんだろう。本当に尊敬しかありません。
そして、ターンで奥に視線が誘導されると一番奥のソウォンが歌いだす。とても見やすい構成です。あとコレオがないからソウォンのボーカルを堪能できる! わーい!
その次は微妙にコレオが変わっています。デモでは重心の移動がありますが、練習生たちは手の振付だけコピーして重心を一切動かしていないんです。デモで重心移動をしていた音で彼らは首を使ってアクセントをつけています。そしてぴたっと静止する。
もっともデモと違うのは次です。コレオをすべて失くして、ワンズハオのパートを目立たせているんです。
ここいいですよね……! デモではすべての振りが流れていくようで、ひとつひとつの振りが印象に残りづらいんですが、変更版ではぴたっと静止するからその前の手の振付も映えるし、あとのズハオパートも印象が強くなります。静と動をうまく使い分けてメリハリをつけている。
さらにここでも歌い手(ズハオ)が奥から出てくる。ここもデモと違うところです。単純な好みの問題かもしれませんがこの「奥から前に近づいてくる」ってやっぱりわくわくしませんか? ZOOMのときはハルトがこの「奥から出てくる」という登場の仕方をしていたんですよね。ハルトの発案なのかな? わかりませんが。
そしてここからサビです。ここでもコレオがシンメトリーになっていますよね。フォーメーション自体も左右対称なのでとても均整がとれています。全体的にSuperChargerは、BPMが速く振り数が多い代わりにフォーメーションや動線がシンプルで見やすい構成になっていると思うのですが、こういったシンメトリーの部分があることも全体の安定感を保つのに一役買っていると思います。
すぐにフォーメーションが移動して、ズハオが後ろに下がります。ここでマロ主さんがおっしゃってくださったように、ズハオが完全にハルトの背後に隠れているんです。デモではうしろの一人は位置をずらして顔を出していました。
フォーメーションの美しさにこだわった変更だと思います。視覚的にすっきりするし、センターがばちっと定まって引き立ちます。この「うしろの練習生が完全に隠れる」フォーメーションはサビではほとんど徹底されています。SuperChargerではシンメトリーが効果的に使われていることを考えても、均整がとれていてよく曲とマッチしているフォーメーションだと思います。
2番
2番はズハオのラップパートから始まります! かっこいい!
ここは放送を意識して直接カメラに向かってパフォーマンスしていますね。あとに続くタクト、オリーも同じです。ジェスチャーのみでコレオはありません。
2番はデモ映像を見ることができないので、比較することはできません。しかし8話で一瞬だけデモ映像が映っています。それを見る限り、2番冒頭のバースにはもともと全員で踊るコレオがついていたようです。
このコレオをすべてなくして、ひとりずつカメラの前でラップするという構成に変えたことが、SuperChargerチームの状況を鑑みて理にかなっていたのは間違いないと思います。
前述したようにこのチームにはとにかく時間がありませんでした。しかも練習生期間の短いタクトとオリーには経験値もありません。3分超の曲をフルで踊れるようになるだけの余裕は到底なかったはずです。
そもそもこの曲長いんですよ!! BPM鬼なのにSay My NameやOver Meと同じくらいの長さがあります。心折れるわ。
そんなわけで、約15秒間コレオがないターンを作ったことはとても合理的だし、頭がいいと思います。
なぜ「頭がいい」のか。
一度見たらわかるように、正直タクトとオリーのパートはかなり短いです。特にタクト。センターで踊るシーンもなく、普通にパフォーマンスをしたら埋もれてしまうと思います。短いパートでどれだけこの二人の印象を残せるかというのは、大きな課題だったはずです。
舞台上で誰かを目立たせるもっともシンプルで確実な方法は、舞台上の人数を減らすことです。
人数を絞る。すると視線が自然と一人に集中するから目立ちやすい。加えてカメラに向かって直接ラップをすれば視聴者にも訴えかけられる。短いパートでも印象に残りやすくなります。
ZOOMではこの「人数を絞る」という方法が多用されていました。ZOOMの構成にはハルトが積極的に意見を出していたそうなので、ZOOMと似たSuperChargerのこの構成も、あるいはハルトの発案かも知れません。もしくはデビュー経験があってテレビのことをよくわかっているソウォンやウンギが言い出したことかもしれませんし、ズハオやタクトやオリーが自分たちのパートについてアイデアを出したのかも。正解はわかりません。
さて、その次がウンギのバースです! ここはソウォンとハルトがバックについて踊っています。私の大好きな「ダンス強者をラッパーが従えている図」です。かっこよすぎるので特に言うことはないです。ギャルズForever
そのあとがハルトのボーカル。ここのさ~~ 奥から出てきたハルトがターンしながら目線を最後までこっちに残すのほんとうに最高なので気づいていなかった方は見てください。構成関係ない話してすみません。
そしてソウォンのボーカル。ここの登場方法もまた「前後でのセンター交代」です。前にいたハルトが身を屈めると奥にいたソウォンが出てくる。視線の誘導がうまい。この前後センター交代はさらに次に続きます。
ソウォンとオリーが脇にずれると奥からウンギが出て……え……かっこよ……
ここのウンギかっこよすぎますね。すみませんまた関係ない話して。ともかくウンギの次はまたハルトなんですが、ここでもやはり前後でセンターが交代しています。ここめちゃくちゃ好き。ハルトがウンギにぴったり背中をつけていて、くるっと回ると奥からハルトが出てくる……登場が鮮やかすぎてワァッ……てちいかわになってしまいます。目が楽しいですね。
ここからサビが始まりますが、お気づきですか? この曲の2番、ウンギがソウォンとハルトを従えて踊るバース以降、歌い手がセンターからずれていないんです。観客の視点は中央に固定されています。
この曲のBPMは鬼のように速く、パートの入れ替わりも激しいです。しかし視線の移動は圧倒的に少なく、落ち着いて見ることができます。エネルギッシュで激しい曲ですが、不思議な安定感を覚える構成になっていると思います。
Cメロ~ラスサビ
いよいよCメロです。ここまで長くてすみません。
ソウォンが歌いながら全員が列を作り、斜めのラインを形成します。そしてラインが完成し、視線が奥の方へ誘導されると一番奥のハルトが歌いだす。1番にあった構図ですよね? 同じ構図を二度も持ってくるのおもしろい! コレオグラファーの趣味かなとは思いますが、斜めのラインってばちっと決まるときれいだしシンプルなのに奥行きが出るからいいんですよね。主観ですけど。
そしてまたソウォンが歌います。彼だけ前を向いてほかのメンバーはうしろを向くから歌い手が一目でわかって観客の視線がなめらかに動きます。彼に合わせて視線がセンターに誘導されると、また奥から次の歌い手、ウンギが登場します。わかりやすくて見やすいです。
最後にラスサビ!
ラスサビと言いますがほぼダンスブレイクです。歌いながら踊る運動量ちゃう。鬼です。ここのセンターズハオが本当にいいですよね。彼はクランパーなので動きのひとつひとつに重量感があります。ぐっとしまる感じがする。ハルトのダンスはバレエが基礎にあってしなやかなのでこの対比がいい……!
そしてセンターが変わってハルト。ここの"That's right"でズハオとハルトが手を取り合うの好きすぎるな。
サビではこれまで一番後ろの一人が隠れるフォーメーションになっていましたが、ここでは後ろのタクトが顔の見える位置にいます。ええぞ! 最後やからな!! 顔出さなあかん!!
最後には全員が前方へと押し寄せ、一列に並んで迫力のあるエンディング。
最高~~~~!!!!
というわけで、超超私観でSuperChargerの構成をまとめるとこうです。
・2番冒頭のコレオをなくすなど、「クオリティの保てる部分だけを見せる」「できないことはしない」が徹底されている
・パートが短いタクトとオリーはソロパートにして印象が残りやすいようにしている
・BPMが速く、振り数も多く、パートの入れ替わりも激しいが、シンプルなフォーメーションと視線誘導のなめらかさのおかげで安定感があり見やすくなっている
最初のSuperChargerチーム
構成のお話は終わったんですが、このSuperChargerチームについてもう少しお話させてください。
SuperChargerチーム、と言ったとき、私はどうしても脱落した9人のことを思い出さずにはいられません。
誰も生き残れないかもしれない順位で、誰もが嫌がった難易度で、多くは自分の希望とは違う曲で。それでも一生懸命に練習していた彼らのことがとても大切です。
腐ってしまっても仕方なかったと思います。責められることではないはずです。それでも、「ハルトセンセイ」と言って場を和ませようとしたミンギュや、「楽しい」とうなずいたドハや、「この曲をやるために生まれてきました」と言ったヒョンビンがいました。「全力で踊って気持ちいい」と言ったムンジョンヒョンや、「悔いを残したくない」と言ったドンヨルや、夜になっても廊下で練習を続けたコンや、「これが最後の一週間になるかも」と言いつつ練習をやめなかったジェンユーがいました。誰も動けなくなった自己評価で踊り続けようとしたジフや、悔しくて笑うこともできなかったダウルがいました。
私にとっては彼らが最初の、忘れることのできないSuperChargerチームです。
だからハルトが、彼らの分まで引き受けて、彼らの分まで頑張らなければと背負い込んでいたのは、とても苦しかったけれど、とても嬉しかったです。
退所します、と言ったオリーに対して「思うのは自由だけど、そんなこと言っちゃだめだよ。脱落した人たちにマナーがなってないよ」とハルトがたしなめたとき、私はハルトがどれだけの責任を背負い込んでいるのか知りました。
放送では、観覧にミンギュが来ていたのが映っていましたよね。ハルトはパフォーマンス終了後、ミンギュに「ヒョン、ぼくたち上手くできていましたか?」と聞き、ミンギュは泣きながら「よかったよ」と答えたそうです。ミンギュのよかったよ、というその一言が、ハルトの背負い込んだ重い責任を少しでも軽くしてくれたらいいと思います。
NINTYSIX
もちろん、新しく結成された6人のことも同じくらい大好きです。
放出組からさえ避けられていたSuperChargerチームに、自分から進んで来てくれたワンズハオ。ハルトがキリングパートをやるべきだと言葉にしてくれたり、退所しますと言ったオリーに寄り添ったり、彼の優しさがどれだけチームの救いになっただろうと思います。
タクトは本番のインタビューで「ズハオヒョンがダンスを教えてくれた」と言っていたそうです。唯一の生存者としていろんなものを背負い込んでいたハルトを、スキルの面からも助けてくれたのがズハオであることは間違いないはずです。
ソウォンとチャウンギ。最初スポでSuperChargerチームのメンバーを見たとき、この二人がいるならきっと大丈夫だ、と無条件に信じられた二人です。タクトやオリーをあやすように優しくスキンシップするソウォンや、厳しい表情のマスターの前でも明るさを絶対に失わないウンギを見ていると、まったく関係のない私まで穏やかな気持ちになります。
パート分けを一任されたハルトは、迷いなくソウォンをメインボーカルに、ウンギをメインラッパーに指名しました。ふたりがいなかったら、あそこまでのクオリティのものは絶対できなかったと思います。
オリーとタクト。練習生期間が短いのにヒョンたちに食らいついたふたり。退所します、と弱音を吐いてしまうくらい追いつめられたのに、それでも決してあきらめずダンスを仕上げたオリーの精神力は本当にかっこいいです。怪我をして普段のコンディションでは踊れなかったはずなのに、それを感じなかった。
タクトのダンスの上達具合は信じられませんよね。ダンスプラクティスと本番を見比べてみると、本番のほうがさらに上達しているのがわかります。冒頭のハルトパートの最後がわかりやすいですが、ダンプラでは音に遅れているのに本番ではしっかり合わせてきているんです。
ウンギとオリーとタクトはラップメイキングもしたそうです。短時間でどれだけ苦労しただろうと思うと尊敬しかありません。
そしてハルト。唯一の生存者で、リーダーで、キリングパートで、そして彼は、04の18歳です。まだ18歳なんです。
パフォーマンスを披露する前、ハルトは「一人になってしまってさみしかった」と泣きそうになっていたそうです。パフォーマンス後には両手を広げてズハオに抱きつき、みんなで抱き合ったというレポを見ました。泣き崩れていたのは放送でも映っていましたよね。
リッキーに彼は「プレッシャーというよりこわい」と吐露していました。一度自己評価でドミノのように崩壊してしまったパフォーマンスを経験して、強い恐怖心が植えつけられたのかもしれません。どんなに怖かったか私には想像もできません。800人あまりの観客が見つめる中でスポットライトを浴びて立ちすくんでしまう自分を想像してみようと思っても、私たちには難しいことです。彼は、そんな恐怖心に飲み込まれそうになっていたんだと思います。
彼が感じたさみしさ、不安、恐怖のことを考えると胸が押しつぶされます。同時に、ハルトに5人がいてくれてよかったと思います。
オリーとタクトに「5時まで練習させてごめんね」と言ってハルトは泣いたそうです。泣くほど申し訳なく思いながらも、決して妥協せず投げ出さず練習を続けたハルトのストイックさについてきてくれる5人でよかったです。泣きだしたハルトを抱きしめてくれる5人でよかったです。
そしてハルトが言ったという、「みんなが一生懸命やってくれて、一番だと言えるほど自信のあるチームになりました」というその言葉が本当にうれしいです。
結果がどうなるかわかりません。けれど、新しいSuperChargerチームがこの6人でよかったです。全員が大切で大好きです。
彼らがみんな報われることを願って。