安くIT/デジタル分野のスキルを身に付ける上で使えそうなネットサービスを集めました。
これからのDX時代、IT/デジタル系のスキルがますます重要になってくる。
今後、DX(デジタルトランスフォーメーション)時代が到来することもあり、これまで以上にIT/デジタル系のスキルが重要になってきます。
就職や転職、起業などを考えている方はもちろんですが、日常生活を送る上でもIT/デジタル系のスキルが不十分だと不自由が生じるようになります。私もこれからのDX時代で不自由しないようにIT/デジタル分野のスキルを身に付けている最中ですが、苦戦してなかなか上手くいかない・・・。
IT/デジタル系のスキルを身に付ける必要性を感じているものの、そのための費用がネックになって学習を始められない方も少なくないはず。
ここでは、そのような方々向けに、安く(場合によっては無料で)IT/デジタル系のスキルを身に付けることができそうなネット上のサービスを集めてみました。
現在は自宅・自室で長期間過ごす方が多くなっていると思われます。自宅・自室で過ごす短くない期間を、IT/デジタル系スキルの習得に使うのも悪くない。
paizaラーニング
paizaラーニングは、プログラミングなどのレッスン、プログラミングのスキルチェック、プログラミング習得用のゲームアプリなどの学習用コンテンツがあります。
学習用コンテンツのうち、プログラミングなどのレッスンについては、一部が無料公開されており、残りが有料プランの会員用になっています。スキルチェックとゲームアプリについては、全て無料で利用できます。
・1ヶ月プラン 1,078円
・6ヶ月プラン 4,488円
・12ヶ月プラン 7,200円
支払い方法は、クレジットカード限定になってます。
プログラミングなどのレッスンは、動画による解説と、実際にコードを入力して解答する演習から構成されています。
動画解説を萌え系美少女キャラが担当することに加えて、レッスンや演習問題の題材にゲームの戦闘処理やフィールドMAP作りが使われていたり、課題をこなすとレベルアップに必要な経験値が入るなど、いわゆるオタク層が興味を持ちやすいような作りになっています。
スキルチェックは、出題された仕様を満たすように、制限時間内にコードを入力して提出します。使用するプログラミング言語は選択可能なので、自分が得意で解答しやすい言語を選んで解答します。
スキルチェックは、解答にあたってGoogleなどで検索することはOKですが、問題文を他に漏らさない守秘義務があります。
問題の難易度によってD~Sの5段階があり、現在よりも上のランクで高得点を取るとランクが上がります。
ゲームアプリは、コードを入力して演習問題を解いていくことでシナリオが進みます。ゲーム中でアイテムなどを入手すると、解答時間が長くなるなどの効果が発生します。
プログラミング学習用のゲームアプリは、次のようなものがあります。
難易度はpaizaランクE~Cを対象にしており、プログラミング初心者向けになっています。PHP,Ruby,Python,Java,C,C#,C++,JavaScript,Kotlinの9言語が対応しています。
難易度はpaizaランクE~Cを対象にしており、プログラミング初心者向けになっています。PHP,Ruby,Python,Java,C,C#,C++,JavaScriptの8言語が対応しています。
難易度はpaizaランクD~Bを対象にしており、「コードクロニクル」や「コードガールこれくしょん」よりも1段階上の難易度になってます。Java,Ruby,PHP,Python,Perl,JavaScript,Swift,C,C++,C#他の24言語に対応しています。
paizaラーニングには、コードを入力して実行できる動作環境「paiza.io」が用意されてます。
コードを書きこんで実行ボタンを押すことで、書き込んだコードをWeb上で実行できます。スキルチェックやゲームアプリで解答を提出する前に、コードが設問通り動くかどうかチェックするのに使えます。
それから、「paiza.io」はログイン無しで使用可能なので、paiza以外のプログラミング学習サービスを使用する場合に使用することもOKです。
Progate
各種のプログラミング言語やフレームワーク(Ruby on railsなど)の使い方を学ぶことができます。
学習用コンテンツの一部が無料で公開されており、残りの部分は有料会員になると使用可能になります。
有料会員は、1,078円/月となってます。課金は1ヶ月単位。支払いは、クレジットカードに加えて、GooglePlayのギフトカード(コンビニやドラッグストアなどで販売)でもOK。
イラストによる解説を読み、その後に演習問題を解くことで課題を進めていきます。演習問題は、設問に従って、空いているエリアに正しいコードを書き込んで解答する感じになってます。
progateはPC版とモバイル版があります。モバイル版を使うことで、外出中のスキマ時間でプログラミングのトレーニングをするみたいなことが可能になります。
Microsoft learn
WindowsやAzure、Microsoft365などのMicrosoft社の各製品の使い方・使い道について学べるサイトです。完全無料で利用できます。
Microsoft learnは、操作方法などについて解説されている文章を読んだり、演習をこなしたり、知識チェックに解答することでモジュール(課題)をこなしていきます。
演習は、サンドボックス(演習用に生成された特殊な領域)を用いて、手順に従って実際に操作することで進めていきます。演習内容については、クラウド内にWordpressをインストールしたり、データベースを設置してSQL文で操作するなどがあります。
解説動画もありますが、英語による解説で日本語は非対応です。
paizaラーニングと同様に、モジュールをこなすことで経験値が入り、経験値が一定を越えるとレベルアップします。現在のレベルにより、学習がどれだけ進んでいるか可視化されます。
ロール(ユーザーが目指す役割)を設定することで、そのロールにオススメの学習内容を絞り込む機能もあるので、ロールに最適な課題を中心にこなすことも可能です。
Googleデジタルワークショップ
デジタルマーケティング(オンラインでのビジネス展開、オンライン広告の出し方など)を始めとして、機械学習、プログラミング、セキュリティなどのデジタルスキルについて学べるサービスです。完全無料で利用できます。
モジュール内の各レッスンについて、動画を視聴(もしくは解説文を読む)してから、「理解度チェック」の問題に解答します。「理解度チェック」に全問正解すると、そのレッスンは完了となります。
モジュール内のレッスンを全て完了すると章末問題に入れます。そして、章末問題に全問正解することで、そのモジュールが完了となります。
レッスンの解説動画は英語ですが、日本語字幕が付いているので、英語が苦手な方でもOKです。
AWS デジタルトレーニング
amazonが提供するクラウドサービス「AWS」の使い方について、いつでもどこでもオンラインで学べるサービスです。AWS デジタルトレーニングの受講費用は無料です。
AWSアカウントもしくは、amazonアカウントがあれば、サインインして受講できます。
トレーニングコースをロール別(アーキテクトやデベロッパーなどの役割)、ソリューション別(機械学習、セキュリティ、ストレージなどシステム)に絞り込む「ラーニングパス」機能があり、役割やシステムに合わせた効率的なトレーニングも可能です。
試験ドットコム(情報処理技術者試験対策)
IPAが実施している情報処理技術者試験の各区分についての対策をするためのサイト群です。サイト群としての正式名称が不明なので、便宜的に「試験ドットコム」と呼称させていただきます。
情報処理技術者試験の各区分で過去に出題された問題が収録されており、それぞれの問題についての解説も充実しています。もちろん無料で利用可能。
午前問題については、選択肢のボタンを押すと正誤判定が行われるとともに、解説が書かれているエリアにスクロールします。午後問題については、小問ごとに解答を記入して「正解を表示する」を押すと、正誤判定が行われるとともに、解説エリアにスクロールします。
・ITパスポート試験ドットコム
情報処理技術者試験の中で一番難易度が低く(レベル1)、ITスキルを身に付けたい初心者が最初に狙う区分となっています。IT全般について、薄く広く問われる内容です。
平成21年春以降の過去問と、サンプル問題に加え、ウェブ管理人の予想によるオリジナル予想問題が解説付きで収録されています。
・情報セキュリティマネジメント試験
ITパスポート試験よりも難易度が高いレベル2の区分で、情報セキュリティ分野に特化した内容になってます。4択の午前試験、事例についての長文を読んで解答群の中から選択して解答する午後試験の両方についての対策が可能です。
平成28年春以降の過去問と、情報処理技術者試験の他区分の情報セキュリティ分野の問題のピックアップ、ウェブ管理人の予想によるオリジナル予想問題が解説付きで収録されています。
・基本情報技術者試験ドットコム
情報処理技術者試験のレベル2の区分で、こちらはIT全般について、ITパスポート試験よりも詳細に問われる内容になっています。4択の午前試験、事例についての長文を読んで解答群の中から選択して解答する午後試験の両方についての対策ができます。
現在の制度(平成21年春以降)の過去問、旧制度(平成13年春~20年秋)の過去問に加え、ウェブ管理人の予想によるオリジナル予想問題が解説付きで収録されています。
・応用情報技術者試験ドットコム
情報処理技術者試験のレベル3区分です。IT全般について、基本情報技術者試験よりも詳細なことが問われることに加え、午後の事例問題は文章で記述する形式なってます。
午前の4択問題に加え、午後の事例についての記述式問題についても対策可能。かなりの精度で、記述式問題の正誤判定してくれます。
平成21年春以降の過去問、旧制度のソフトウェア開発技術者試験(平成14年春~20年秋)の過去問に加え、ウェブ管理人の予想によるオリジナル予想問題が解説付きで収録されています。
・情報処理安全確保支援士ドットコム
情報処理技術者試験のレベル4(高度試験)で、情報セキュリティ分野について専門的でかなり詳細なことが問われる内容です。
午前試験は、IT全般について問われる午前I、情報セキュリティについて専門的なことが問われる午前IIの2つに分かれています。午後試験もI・IIの2つに分かれており、それぞれ情報セキュリティに関する事例についての長文を読み、文章で記述して回答する形式です。
午前試験(I・II)については、正誤判定が可能で、それぞれの問題に解説がついています。午後試験は文章で記述解答する形式ということもあって正誤判定が難しいためか、まだ対応していないようです。
平成21年以降(情報セキュリティスペシャリスト時代を含む)の午前試験(I・II)過去問が解説付きで収録されています。
・ネットワークスペシャリスト試験ドットコム
情報処理技術者試験のレベル4(高度試験)で、ネットワーク分野について専門的でかなり詳細なことが問われる内容です。
午前試験は、IT全般について問われる午前I、ネットワークついて専門的なことが問われる午前IIの2つに分かれています。午後試験もI・IIの2つに分かれており、それぞれネットワークに関する事例についての長文を読み、文章で記述して回答する形式です。
午前試験(I・II)については、正誤判定が可能で、それぞれの問題に解説がついています。午後試験は文章で記述解答する形式ということもあって正誤判定が難しいためか、まだ対応していないようです。
平成21年以降の午前試験(I・II)の過去問が解説付きで収録されています。
・データベーススペシャリスト 試験ドットコム
情報処理技術者試験のレベル4(高度試験)で、データベース分野について専門的でかなり詳細なことが問われる内容です。
午前試験は、IT全般について問われる午前I、データベースついて専門的なことが問われる午前IIの2つに分かれています。午後試験もI・IIの2つに分かれており、それぞれデータベースに関する事例についての長文を読み、文章で記述して回答する形式です。
午前試験(I・II)については、正誤判定が可能で、それぞれの問題に解説がついています。午後試験は文章で記述解答する形式ということもあって正誤判定が難しいためか、まだ対応していないようです。
平成21年以降の午前試験(I・II)の過去問が解説付きで収録されています。
・プロジェクトマネージャ試験ドットコム
情報処理技術者試験のレベル4(高度試験)で、プロジェクトマネジメント分野について専門的でかなり詳細なことが問われる内容です。
午前試験は、IT全般について問われる午前I、プロジェクトマネジメント分ついて専門的なことが問われる午前IIの2つに分かれています。午後試験もI・IIの2つに分かれています。午後Iはプロジェクトマネジメントに関する事例問題を読み、文章で記述して解答する形式。午後IIは、プロジェクトマネジメントに関する設問に対して2,000~3,000字程度の論文で解答する形式となってます。
午前試験(I・II)については、正誤判定が可能で、それぞれの問題に解説がついています。午後試験は文章による記述や論文で解答する形式ということもあって正誤判定が難しいためか、まだ対応していないようです。
平成21年以降の午前試験(I・II)の過去問が解説付きで収録されています。
情報処理技術者試験の午前試験は、区分を問わず、かなりの割合が過去問から出題されます。このため、試験ドットコムの受験予定の区分の過去問を回ることは、午前試験を突破する上でかなり有効な方法になります。それから、他区分の過去問からの出題もそこそこあるので、余裕があれば他の区分の過去問も回っておいて損は無いと思う。
デジライン
このデジラインには、Microsoft Azure Fundamentals(AZ-900)対策、AWS SAA対策の学習アプリがあります。これらの学習アプリは無料で使用可能です。
Microsoft Azure Fundamentals(AZ-900)対策の学習アプリは、出題範囲の分野別に、「Cloudの概念と理解」(30問)、「コアなAzureサービスの理解」(80問)、「セキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、信用の理解」(42問)、「Azureの料金プランとサポートの理解」(46問)が収録されています。
AWS SAA対策の学習アプリは、SAA C01に10問、SAA C02に10問、問題集に30問収録されています。
選択肢をクリックすると、正誤判定が行われるとともに、一部の設問については解説が表示されます。
IT塾 講義動画
IT塾が制作している、ITパスポート試験と基本情報技術者試験の出題範囲について解説している動画です。Youtubeで公開されていることから、全て無料で視聴することが可能です。
ITパスポート試験対策の講義動画は、CeVIOプロジェクトのイメージキャラクターである「さとうささら」が担当。基本情報技術者試験対策の講義動画は、「さとうささら」と同じCeVIOプロジェクトのイメージキャラクターである「すずきつづみ」が担当しています。
2021年7月時点で、ITパスポート試験対策の講義動画は、5~15分の動画が112本。基本情報技術者試験対策の講義動画は、5~15分の動画が17本(続きは現在制作中らしい)アップされています。
Engineer Channel
Engineer ChannelによるYoutubeチャンネルです。このチャンネルでは、ITパスポート試験・基本情報技術者試験の出題範囲について動画で解説しています。解説動画は58本(2021年7月時点)あります。動画はYoutubeで公開されているので、全て無料で視聴可能です。
ITパスポート試験・基本情報技術者試験の解説動画の他に、Raspberry Pi(ラズパイ)を使って様々なものを作って動かす動画、Pythonで簡単なゲームを作って動かす動画などがアップされています。
Engineer Channelの動画を片っ端から視聴していくことで、試験対策に限定されず、幅広くIT/デジタル分野の見聞を広げることにも役立てられると思います。様々な物がラズパイで制御されている様子を見られることは大きいです。
放送大学の無料公開動画
放送大学は講義動画の一部を無料公開しており、放送大学の学生以外の者もインターネットに接続できる環境(公衆無線LANスポットからでもOK!)であれば視聴することが可能です。
放送大学が公開している講義動画の中から、IT/デジタル分野に関係するものを紹介します。
放送大学が公開している「身近なネットワークサービス(’20)」についての講義動画です。1回分の講義動画は45分で、全15回あります。
ネットワーク分野に特化した内容。OSIモデル(物理層、データリンク層などのネットワーク通信の7層モデル)、通信プロトコル、有線/無線LAN、クラウドコンピューティング、車載ネットワーク、IPアドレス(IPv4からIPv6への移行を含む)などについて扱います。
放送大学が公開している「Webのしくみと応用(’19)」についての講義動画です。1回分の講義動画は45分で、全15回あります。
インターネットを使う上で頻繁にお世話になるWebシステムについての内容。Webの歴史や利用、Webページの記述に使用するHTMLとCSS、Webデータ転送で使用するHTTPプロトコル、リレーショナルデータベース、Webセキュリティ、検索エンジンなどについて扱います。
放送大学が公開している「経営情報学入門(’19)」についての講義動画です。1回分の講義動画は45分で、全15回あります。
経営情報学は、人・組織・技術を経営の視点から包括的に研究する分野となってます。この放送大学の講義では、経営情報システム、経営戦略、情報セキュリティ、ネットビジネスの展開などを扱ってます。
放送大学が公開している「コンピュータとソフトウェア(’18)」についての講義動画です。1回分の講義動画は45分で、全15回あります。
コンピュータシステムの構成、インターネット、2進数、アルゴリズム、データベースなどについて扱ってます。IPAの情報処理技術者試験のテクノロジ系分野に該当する範囲になります。
放送大学が公開している「コンピュータの動作と管理(’17)」についての講義動画です。1回分の講義動画は45分で、全15回あります。
この講義動画では、コンピュータの構成要素(ハードウェア、ソフトウェア)の概要と、構成要素内部で演算やデータの流れなどの処理がどのように行われるかについて扱います。
IPA動画
情報処理技術者試験を実施しているIPAが出している、情報セキュリティなどについての解説動画です。情報処理技術者試験を受験予定の方はもちろん、そうでない方もいつ遭遇するかわからない情報セキュリティインシデント(マルウェア感染、サイバー攻撃など)に備えるためにも、動画を一通り目を通しておいて損は無いと思う。
テレワークのセキュリティ対策、一般消費者向けのセキュリティ対策、各種サイバー攻撃の手口と対応策、パスワード管理、ワンクリック詐欺対策などについて動画で解説しています。
これらの教材をある程度回れば、そこそこのIT/デジタル分野のスキルが身に付く・・・かも?
今回紹介した以上のコンテンツをある程度(素人や初心者には手に負えない難易度が高いものが混じっているため、一通りとなるときつい)回れば、そこそこのIT/デジタルのスキルが身に付くかもしれない。
資格試験に合格したり、就職や転職、起業などができるかどうかはともかくとしても、パソコンやネットを使っていて予期せぬトラブルやインシデントに遭遇した場合に、冷静かつ迅速に対応(自力で解決困難な場合に実情に適合したベンダさんを選定することも含めて)できるようにはなるかもしれない。
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