XP-Penを買ってみた①
漠然と液タブほしいなぁ…
とは以前から考えていたのですが、
とうとう買ってしまいました。
それもWacomではなく中華液タブを。
届くのは明日になるのでまだ手元にはありません。
きっとセットアップで手こずったり、慣れるまで調整の繰り返しだろうなと思うので、自分のための備忘録兼これから液タブを買おうとする方のために記事をまとめていこうと思います。
なぜXP-Penか
今回私が購入したのはXP-Pen Artist 15.6 Pro。
2019年1月に発売した比較的新しい液タブです。
スペックは公式サイトで確認できますが、一番の決め手は圧倒的なコスパの良さ!
もともとwacomの板タブを長年愛用してきましたが、wacomの液タブ…高いですよね。
6万円台でWacomの廉価版液タブもあるにはあるのですが、タッチ機能がないので最初から候補にはありませんでした。
というのも、実は板タブのほかに初代iPadPro12.9+ApplePencilを使ってまして、液タブにするのにジェスチャーが出来ないなんてありえない!と思うほどにその便利さに慣れてしまっていたからです。
XP-Penもタッチ機能はありません。ただ本体に8つのエクスプレスキーと、クルクル回せるリングオイルがついています。すぐ手の届く範囲にこれがあれば、ジェスチャー無しでもいけるのでは?と期待しています。
wacomの液タブしか考えられない、という方もまだ多いと思いますし、実際中華液タブを購入した方のレビューを見ても
・違和感がある
・沈み込みが気になる
・視差がひどい
・遅延がひどい
などの意見がなかなか多いです。
でも、iPadPro+ApplePencilに一度慣れてしまえば、wacomだろうと中華タブだろうと違和感は絶対に感じます。逆に初めてApplePencilを使ったときは「固い!手が疲れる!」って思いましたしね。
wacomでも板タブと液タブでは全く使い心地は異なります。
ここに数万円の差はないように思いました。
違和感は仕方ないにしろ、ほかの三点はどうだろう。
こればかりは実際に使ってみないとわからない…ということで、XP-Penの試用機を置いているTSUKUMO eX.で実際に書き味を試してきました。
失敗したくない人は試用したほうが良い
本当は同じ日にwacomの液タブも試用したかったんですが、TSUKUMO.eXにはXP-PenとHUIONしか置いてなかったのでこちらの二つを試用しました。
どちらもApplePencilに比べると視差は気になりましたが、しばらく試すうちにこんなものかな、くらいに慣れました。
沈み込みに関しては、私が鈍感なだけかもしれませんが全く気になりませんでした。iPadProが全く沈み込まないことはいまだに使い始めに違和感を覚えるので、元々やや沈むほうが好みではあります。
ちなみに私は筆圧が本当に弱いのですが、反応もとくに問題なかったです。
遅延に関しても分かりませんでした。ただ、これは使い方によるかもしれません。そこまで素早くて正確なストロークが必要な作業が自分の作業範囲では無いのであまり試してみませんでしたが、普通にササッとラフを描きペン入れする分には全く分かりません。そもそもこれはキャンバスサイズとかPCスペックの影響のほうが大きそうですしね。
そんなわけで実際に使ってみた感覚は、想像以上に違和感なし!全然使える!っていう印象でした。しかしこればかりは好みや絵柄の問題もあると思うので、どうしても失敗したくない!というのであれば、実物を触って納得したうえで買ったほうがいいと思います。
ちなみにこれまでに他店でwacomの歴代液タブもたまに試用してきましたが、何代か前に出たモデルとの比較であれば、最近の中華タブは負けてないと思います。
使って一番気持ちいいのはCintiq Pro 16かな…と思いますが、同じWacomでも過去の22インチは視差すごいなって感じでしたし、なにより画面が熱くて…
最近の液タブは熱はほとんど気にならないのがデフォなんでしょうか?
5年以上前に液タブを試して合わなかった方も、最近の製品であれば好きになれるかもしれません。
やはり決め手は手頃な価格
私が絵を描くことで生活していて十分液タブ分の稼ぎがあるとか、他職種であっても年収1000万とかあればWacomを選んでいたと思います。実際に使ってる人も多いし、何かあったときの対応もきっと一番安心出来るでしょう。
実のところ、一番の懸念は
「うちに来る液タブの寿命はおそらく短い」と予想できることです。
というのも、卓上にある物を落とすのが趣味の小悪魔(猫)が同居しているもので……
液タブを落とされたときに、それが10万越えのcintiqProだったら…?
いくら可愛い飼い猫のやることでも、笑って許せる自信はありません。
XP-Penも(液タブにしては安いですが)決して安くはないので自衛の手段は考えますが、万が一壊されても「うちでは板タブしか使えないんだな」ってことを知るための、良いお勉強代だと割り切るつもりです。
最後に、ちょっとおまけのiPadPro話。
iPadPro+ApplePencilは液タブの代わりになるのか?
個人的にはならないです。
PCがmacの方は、iPadを液タブのように扱える「Astropad」や、最近だと「Sidecar」という機能がmacOSに標準装備してあるようなのですが、Windowsの場合は悲しいことにこれといえるアプリが存在しません。iPadを液タブ化(サブディスプレイ化)できないということは、PCに入っているソフトが使用できず、iOSで配信されてるソフトを使うしかありません。
iPadProを持ってるのになぜ液タブが必要なのか、といえば、やはりこの点が大きいです。
次点で領域の狭さ。
iPadでは「Procreate」「CLIP STUDIO PAINT」を使用していますが、元々らくがき・ラフ用と思って使っているProcreateはともかく、CLIP STUDIO PAINTのほうはPC版をそのまま移植したようなインターフェイスとなっていて、かなり作業領域が狭まります。これで漫画を完成まで持っていくのは結構きついのです。
ただ、iPad版CLIP STUDIO PAINTはとても優秀で、左右好きな側にAltやShiftキーを出すことが出来てショートカット機能が充実しているし、iPadならではの指を消しゴム代わりにしたり、二本指トントンで一つ戻る、三本指トントンでやり直す、などのジェスチャー機能を使えるなど、良いところもたくさんあります。次にピンとくるiPadProが出たら買い替えると思います。
出先のカフェでちょっとネーム、とかが出来るのもiPadならではなので(滅多にしませんが…)余裕のある方にはぜひ購入をおススメします。
大画面でゲームするのも、寝転がりながら動画を見るのも最高ですしね。