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Celtic Frost "To Mega Therion"

Celtic Frost "To Mega Therion"  Genre: Extreme Metal

手始めに自分のお気に入りのアルバムについて書いていくことにする。

今回紹介するのはこの"To Mega Therion"。エクストリーム・メタルの原点にして今なお色褪せることのない名盤である。

自分がこのアルバムを聴いたのはメタルを聴くようになってから1年弱たったくらいだった。たまたま本屋で買ったディスクガイドに載っていたことからその存在を知り、たまたまAmazonで新品が千いくらで売っていたから購入したように思う。そんな出会いだったが、このアルバムが今に至るまでの自分の嗜好を決定した。そういった意味で、非常に思い出深いアルバムだ。

単純だが印象的なリフ、ドスの効いたTom G Warriorのヴォーカル、オーケストラや唐突に挟まれる女性ヴォーカル、そして何よりもアルバム全編を覆う不気味な雰囲気がこのアルバムの特徴である。ただ、今の基準から考えると、リフはヘヴィすぎるとは言えないし、オーケストラや女性ヴォーカルも広く用いられるようになった(最も、その始祖はCeltic Frostであるが)。それにTomのヴォーカルも、グロウルやガテラルが幅を利かせている今ではそんなに刺激的ではないかもしれない(個人的には大好きだし、Triptykonではこのアルバムよりもさらにかっこよく、おどろおどろしくなっている)。そんなことを加味しても今なお名盤であると断言できるのは、リフのかっこよさと雰囲気の不気味さにある。

このアルバムに捨て曲はないが、特に気に入っているのはThe Usurper、Dawn of Meggido、 Circle of the Tyrantsである。

荘厳なイントロのInnocence and Wrathが終わり、The Usurperはノイジーでヘヴィなリフで幕を開けるスラッシュらしい一曲。そしてTomの代名詞とも言える"Ugh!"… これぞCeltic Frost、最高だ。

Dawn of Meggidoはスローテンポな曲。不気味さという点ではこの曲が一番だと思う。このアルバムを買って初めて再生したとき、あまりに不気味でビビってしまい再生を止めた記憶がある。今聞くと非常に出来のいい曲で、今のTriptykonに通じるところもある。

Circle of the Tyrantsは個人的にはスラッシュメタルの曲の中でも特に好きだ。BIG4の名曲群と比べても遜色ない出来だと思う。リフの面ではこの曲がアルバム中最もよくて、イントロリフの不穏な感じと中盤にあるミドルテンポのリフが好きだ。

やはりTom G Warriorは天才だ。いつ聴いてもそう思う。エクストリーム・メタルの祖という文脈ではVenomの方が語られることが多い。しかしながら、Celtic Frost無くしては今のようなバラエティにあふれたジャンルにはならなかっただろう。

繰り返すが、今の基準でも十分に素晴らしいアルバムである。古臭いと敬遠していたりしてまだ未聴の方がいるなら是非聴いてみてほしい。

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