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フィンランド海軍装甲艦リンドホルメン造船所1924年重武装試案(ヴァイナモイネン級リンドホルメン案)1/700フルスクラッチビルド

 海防戦艦と言えばこの一冊!な「海防戦艦ー設計・建造・運用 1872~1938ー(橋本若路,2022)」231ページに、ヴァイナモイネン級海防戦艦に至る過程で各社が提出した試案が記載されており、うち海防戦艦の大御所国スウェーデンのリンドホルメン社はいくつかの案を提出、「重武装の案も提出された。防御力と航洋性を考えると、排水量は4,500トン必要とのことであり、長さ100m、喫水4.55m、24㎝単装砲塔3基を、艦首に背負い式に2基、艦尾に1基搭載するというものだった。副兵装は12㎝単装砲3基を、三脚檣とした前檣の両舷に2基、艦尾主砲に背負い式に1基搭載することになっていた。」という記述とともに側面と上面の図が記載されています。

個人的な美意識でこっちの方がイルマリネンより端正に見える まあ弱いんだけど。

 この模型はその、リンドホルメン社4500トン重武装試案を模型化した架空艦です。

せっかくなのでイルマリネン(ヴァイナモイネン)級風の迷彩で塗装。
背負い式で搭載された単装砲と近代的な艦橋が、他では見られないシルエットを醸し出す(あえて模型化するときに、イルマリネン級と独ドイッチュラント級戦艦の塔檣の高さがほぼ同じことを意識している)
イルマリネン級は冬季迷彩として白色塗装したこともあるので上面は白で塗ってみた。
単装/連装論争あるあるの「連装だと遅いし被弾で2門死ぬぞ!」がリンドホルメンの主張だけれど、背負い式では重心が上がるのでボツ。しかし24㎝クラスの大口径砲と4500トンという主張からのちのイルマリネン級(25.4㎝2×2、3900トン)につながる気配を感じる。

 おそらくたぶんほぼ間違いなく私しかこれつくってないでしょうね…いい艦。

参考資料としては「橋本若路著,2022,海防戦艦ー設計・建造・運用 1872~1938ー,イカロス出版」226~260p

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