你好之華(チィファの手紙)
華流、ドラマも良いけどたまには映画もね…と言う事で、今日観たばかりの映画「チィファの手紙」の感想を…一口で言い切ると、良い!!秀作だと思います…清朝ドラマ「如懿伝」でヒロイン・如懿を演じた周迅と、ファンタジー史劇「驪妃」でヒロイン驪歌の想い人・彭城(ほうじょう)王を演じた秦昊、二人の円熟の演员が人と人との縁の不思議やままならなさ、その中にも密かに息づいている小さな希望や絆をしっとりと魅せてくれました…所謂、恋愛映画ではありませんが、誰もが通過して来た希望と可能性に満ち溢れていた甘き青春時代をノスタルジックに思い出させてくれる佳い作品です…観て損はない映画だと思います
さて、では物語の粗筋に…
但し視聴お薦めしたいのと、出来れば是非観て頂きたいので「直ぐ観ます!」の方でネタバレ嫌よ!の方は、残念ですがここでUターン推奨…もし良ければ、ご覧になった後で感想を教えてくださいね♡
では
場面はいきなり現代のお葬式風景…之華の姉、之南は夫と上手く行かず失踪された挙句鬱病を発症、中学生(←多分)の娘と小学生の息子を残し自死してしまいます
残された者達で外聞の悪い「自死」を隠し、「病死」として、ひっそりと葬儀が執り行われます(葬儀場面で現代でも、あの時代劇で見るみたいな白い喪服の被り物着るんだ!?とビックリ!)
少なからずショックを受けた之南の子供達二人は、それぞれ、姉・睦睦は祖父母の家に之華の娘・颯然と一緒に、息子・晨晨は叔母叔父である之華とその夫の家に、気持ちが落ち着くまで暫く滞在する事に…
ここで、中国の一般家庭がどんな風なのか、わたしはとても気になります…特に之華の家なんて、絶妙に豊かなのか一般的なのか判りません(笑)お風呂はホテル並みの総ガラス仕様だし…玄関では普通に靴脱ぐし…まぁ、映画ですから多分一般的とは言えないかも…わたしは、いつか大陸の普通のお家の中を是非見てみたい!中国大家給我「お宅訪問ご招待」吗?<(_ _)>笑
はい、では映画の筋に我回来了!亡き姉の元に届いていた30年振りの中学のクラス会のお知らせを見て姉の死を知らせようと出掛けて行った之華だったが、誰一人之華のことを姉の之南では無いと気付かないので、本当のことを言い出せなくなってしまった之華…しかし、たった一人だけ、子供の頃に転校生として姉妹の前に現れた尹川…今は交流のない彼だけど、彼一人だけは之華が之南では無いと気付き(気付いていた事には、その時は触れずに)話をしたいと之華を引き止める…姉のフリをしていた事に罪悪感を覚え、立ち話だけで真相を明かさずに早々に帰宅してしまった之華…しかしその後に二人の間で始まる(之南としての)之華から尹川への奇妙な一方通行の手紙のやり取りから紐解かれていく過去…そこには二人…否、姉も含めた三人の青春の日々の精算されていない想いが込められていたのです…
と、この辺りで止めておきましょうか(笑)後は是非直接映画を観てください…80話のドラマ観る事に比べればほんの一瞬(←人生と同じですね…苦笑)懐かしい気持ちと、思う様には行かなかった人生のもどかしい軌跡が、ある程度の年齢に達すると俯瞰で見えて来る…それこそがノスタルジーと呼ぶものの本質なのかも…なし得なかった事への後悔と切なさ、それでも今のあるがままを受け入れて生きて行く事への諦観、受容、達観…じんわりと余韻の残るとても佳い作品でした
後、わたし的に2匹のボルゾイ達(ゴールドとジュエル)が超可愛かった〜♡♡
チィファの手紙(原題:你好、之華)113分/2018年中国公開(今ならAmazon primeにて試聴可能)
監督:岩井俊二(原作小説/ラスト・レター/2020出版、日本版映画/Last Letter 2020公開/主演:松たか子)
主演:周迅(ジョウ・シュン)、秦昊(チン・ハオ)