第2回カニ王戦 陣笠哀歌、またはルーキー気取りがいかに勝機を失い続けたか
はじめに
fledと申します。
このたび第2回カニ王戦に参加させていただきました。成績は初戦敗退。
すごく簡潔にまとめると、一番の未熟者が下馬評通り一番下になりました。
今回は大会出場者のうちもっとも新規プレイヤーに近いだろう目線として、大会までを振り返って、とりとめもなく書き留めます。読みづらし。
試合開始までの流れ
エントリーの動機
大会出場の動機ですが、大きくわけて3つあります。
動機としてデカい順に、
ノベルティ(カニ帽子、カレンダー)が欲しかった
弱いやつが出ないと弱いやつが出場しづらいので
普段見ている配信者が出るから、それをおちょくるために
といったところ。
ノベルティのカニ帽子はVroidなどの3Dアバター用アクセサリです。
この記事じゃ詳しく紹介しませんが超カワイイし他では手に入らないやつ。
欲しいから出る!それだけだ!!
第2に挙げた理由は、まあ、傍から見て動機か怪しそうですけど、根本的に好きなゲームのお祭りをハードル感じて敬遠されるのは心が痛むので……
歴戦の猛者だけ出る大会なんて最初から招待制でいいじゃないですか。
だから、ビギナー崩れがビギナー崩れのまま出てくるのは古豪の皆さんにはできない役割かなって勝手に思ってます。
第3の理由、配信者をおちょくるためです。
正確には「普段から視聴している特定の配信者」をおちょくるためです。
私はこの段落を真面目に書いてますし、ある程度長い期間の配信を見た上で自分なりに許容されるふざけ合いのラインを探った末やってることなので、変に勘繰らないでください。(配信者が望まぬ形でイジらないでください)
話が脱線しましたが、カニはわちゃわちゃ暴れて笑える1vs1パーティゲームなので、その延長線上でノリで一緒に願書を出すことがあります。ある。
実は2024年4月ごろに開催された第1回カニ王戦でも「配信者」と「その視聴者」という組み合わせの出場者が多数いました。
この構図、逆にこれから参入する配信者から見ると「参加型配信で面白がって買ってくれた視聴者が一緒に大会までついてきてくれる」という親密度向上イベントがまあまあ太い導線で存在する……と見なせなくもない?
余談ですが私が普段視聴している「大会に出そうな配信者」は2人おりまして、うち1人は多忙のため結局出られませんでした。そんなこともある。
エントリーを終えて
まず、エントリー以前のカニ熟練度をざっくり自己紹介させていただくと
普段のプレイ頻度は月に1回~数回。総プレイ時間は(今見られる直近2週間分を引いてもまだ不正確なんですが)おそらく約100時間。
ぶっちゃけ多少は思い通りに動けるようになった程度のシロートですね。
構成は基本的にクマドリオウギガニ&各種両手ブキを使用していました。
耐久力と引き換えに高い機動力と腕力を持つクマドリで大味な破壊力を振り回す構成ですね。初心者がお手軽に一発逆転を狙うための装備。
私はガノンドロフだ。
さて、私はブッちぎりで実績・知名度・横の繋がり・戦闘記録がないという
まったく業界に馴染み損ねたよそ者です。
よそ者が大会でどうするのかというと、
要は真面目に変な動きをすると案外相手が対応し損ねるので、
クマドリオウギガニ+グレートソードあたりで動きをつかまれる前に試合を完全破壊したらあわよくば1回くらい勝てンじゃねえの?
などと能天気な勘違いをして惰眠を貪っておりました。
そして……
私の世界は炎に飲まれた。
戦いの火ぶたが切って落とされました。
大会に向けての用意
クマドリオウギガニのガラスの足腰の支えが取り除かれ、私の技量でごまかせる範囲を越えたと判断。メインでの使用を断念。
苦楽を共にした相棒を浜に放つところから準備が始まりました。
しかしクマドリオウギガニを半ば専業ぐらいの比率で使っていたので、
代わりのパートナーにアテがあるはずもなく……
というわけで、web上にテキストで掲載されているプレイヤー情報共有企画「カニノゴウモン」を参照しました。
……そして活用できませんでした。
というのも、
「こんなブキが苦手」など有利不利への言及がイマイチ理解できていない
「腕が長い」「足が速い」といった特徴の基準が分からず読み解けない
など「どれで何ができるか」レベルから基礎知識が欠如しているため
記事の内容を到底咀嚼できず、
このまま読んでても応用できないし身につかないな……と感じた次第です。
土台になる知識を仕入れる場所もない(しかも各カニの挙動のクセなど書き留められないタイプの情報も多い)ので、
大会間近だというのにカニやブキを手探りで調べて回ることに。
(ちなみにより詳しく強敵対策を掘り下げた配信版カニノゴウモンもありますが、時間の都合もあり大会までに見られませんでした)
ランクマッチで見かける頻度が多いものやパッチノートに名前が挙がったものを中心に、まったく見かけないものも試したりしましたが、
時間が足りねえ! なにしろピークタイムに潜れてねえ!
つまりランクマッチに人がいねえ!
ということで自習時間と練習量が確保できていません。こりゃあ困った。
私が一応グレートソードやグレートアックスからカニを始めた両手ブキの
ユーザーであることに加え、
苦手なスタミナ管理をサボれる
大半の両手ブキはまあまあ以上に強い
片手ブキについて回る「何と組み合わせる?」問題をスキップできる
あたりの理由も後押ししてひとまず両手ブキを重点的に鍛えることに。
とはいえ両手ブキの数は少なく、しかも使用経験自体は多少はあるので
実際にはカニの乗り心地や各ブキとの相性を確かめる方に力を尽くしていたと思います。
手触りがよくて懐に忍ばせていたのはノコギリガザミ、アサヒガニ、ミナミオカガニあたり。
クマドリからの乗り換えならオオカイカムリとか試さないの?
って話がありそうなんですが、選手カードをチラッと見て
事前に使用が公言されてる構成にシロートが後から被せていくのも
大会の画的にヤバいんじゃないかと考えて、なんとなく程度に練習を避けていました。ちょっと触ってみたら簡単に転がったし。
この判断はですねえ……実に愚か! まったく冷静さを欠いていました。
少なくとも格下がガチ勝負の場で気にすることじゃないの。
実際別にヤバくもならないので強いと思ったらどんどん被せていこうね。
というか使い控えると弱点もわからないじゃないですか。
ちなみに大会で用いたキンセンガニ/ブーメランは片手ブキのノウハウが一切要らなかったので軽く仕込みました。
一応キンセンガニ自体を使い慣れていなかったので、そこは馴染ませるため普通にブキ握ってランクマに潜ってます。
(試合の組み立ての方で考えが要るとはいえ、習熟なしで形になるの
ヤバいよこのブーメラン3本とかいう構成)
対戦相手決定~大会当日まで
組み合わせ抽選会が終わり、対戦カードが決まりました。
お相手はちゃたスタシアさん。ゲージちょっとあるの……?
選手コメントでなんかよくわからなくなりましたが、
なんらかの大物を担いでくるんでしょう。
カニノゴウモンにはタスマニアオオガニが載ってたけど
あのカニいままで誰にも使われたことがなくて結構な不安に。
とはいえ直近でちゃたスタシアさんとランクマッチで遭った覚えがないし、
そもそもランクマッチが相手の構成を選んで戦えるわけでもないし、
引き続きランクマッチで足りない経験値を埋めておくしかないと判断。
そんなランクマッチの様子が、ちょっとおかしくなり始めたのは大会前夜。
潮目が変わったのか急にダンジネスクラブ/コチョウトウ×2/ファイアクローという構成が激増しました。
おそらく大会では当たらないというか先に対策したい構成が無数にある中、
コチョウタンジ自体も超濃い味の構成なので対応してると
かえってコンディションが崩れるんじゃないかと思い、
前日の調整を断念し当日に持ち越すことに。
ところが当日の海でも同じくコチョウタンジが超大漁の模様。
さすがにもう何もしないわけにはいかないと気長に変化を待ちましたが
結局潮目は変わらず。
耐えがたきを耐えながらの練習に対する負担が
メリットをも上回ると判断して直前の練習も放棄しました。
この流れは備忘録として触れざるを得ないので取り上げましたが、
そもそもランクマッチはいつどんな構成で入ってもいい場所です。
これ読んで萎縮されるのすごくやだよ。
誰かの私有地じゃねェんだから、のびのび海に潜ってくれよな。
海のお祭り機運が熟した中での練習は、ランクマッチに頼らず部屋を立ててそちらでやった方がスムーズでしょう。
もっとも私はカニノケンカができる友達の作り方はお教えできませんが……
(カニは友情なんてなくても戦意が旺盛なので、時間に余裕をもたせた上で聞こえる場所で募集すると案外釣れると思います)
さあ始まりました
開会
というわけで、
とんでもなく失礼な話なんですが
タカアシヘビーソード自体はちょくちょく見かけるのにも関わらず
この時点で対策が何もできていません。何なら有利を取れるのだ?
あとゲージちょっとある構成が何なのか知りません。
とりあえず両手武器を振る練習だけはしていたので
振り感のいいアサヒガニと、密着しても戦えて若干怪しい復帰にも使える
ハルバードを持っていくことに。
よく知らない構成で負けても次の課題が出せないから、自分の中では
そんなに変な選び方はしてないつもりなんですが
普通はこんなこと大会の前に済ませておくんだぞ。わかっているのか。
第1戦:アサヒガニ/ハルバード
さて、迎えましたvsタカアシガニ。
リーチなんかねぇ。
ラウンド1、火山。
近づかないと死ぬしダメージ稼がないと死ぬので
エンチャントして殴る、殴る、殴りたい。
横に動きづらいし、最初よくわからないダウンするし、
細かい失点を積み重ねながらずるずるとパワー負け。
みんなは好き嫌いせず火山も練習しよう!
ラウンド2のステージは星辰の浜辺。
アサヒガニはジャンプに速さがないフワフワのティッシュなので
高さを使うしかないかなぁ、と飛び跳ねたりしながらもうまく近づけず。
連続ダウンした際ハルバードに引っ張られての3カウントを予感して
一旦手放した(実況1回目の「武器を落とした!」部分)んですが、
ビビり散らかして直後にハイパーも切ってしまったため
ブキを拾うための無駄な時間が発生。
この立て直しに時間を取られ、エンチャントを使い損ね、
武器を今度はガチで落とし、
泣きべそをかきながらお腹を見せて敗北宣言しました。
あの、見どころないからテキスト消していいですか……?
第2戦:キンセンガニ/ブーメラン
ヘビーソードの外で戦えそうで、万一アテが外れても
懐の内側でも戦えるだろうという目論見でブーメランをチョイス。
ブーメランの守りはキンセンガニの耐久力に全部任せてます。
ラウンド1は引き続いて星辰の浜辺。
ブーメランだけでデュエリングシールドを破壊された経験があるので
なんなら防がれても競り勝てると踏んで臨んだ第2戦、
なんとブーメランが手元に戻ってこないんですわ。
こんなの初耳です!(ヘビーソード相手に投げたことがなかったので)
ステージ中央で地の利を得たタカアシガニ相手に
攻めあぐねている間に被ダメージがかさむかさむ。
エリアが狭まりどうにも距離も取れなくなったのでハイパーを切りました。
頭上と背後から投げれば追いつけるか!?
と思ったらぶん殴られたブーメランがおうちに戻ってこないの……
絶好の機会をまるまる無駄にしてYou Lose.
焦って投げ始めるのが早かったのかなー、
しっかり背後とるまで我慢しておけばチャンスあったんじゃないかなー、
と今振り返れば思えるんですが、あの場の私はタカアシガニの旋回速度を
知らないので上から投げ始めるしかないと考えていたことも
あわせて書き添えておきます。
無知は罪だ。
ラウンド2は巨蟹町。
雰囲気でふわっと屋根上に登り、ふわっと降りました。
いや、勢い余ったんですが、あんなところ居座ってても
ブーメラン叩き落とされそうだし。実際叩き落されたし。
横っ面をひっぱたかれながらブキを拾って退いて投げ続けて。
地形の妙なのか大きくブーメランを吹っ飛ばされてはいませんが
かといってダメージで勝てているわけでもなく。
3本目のブーメランを取り出したものの鉄の塊を突き刺されて
もう下がれない。たまらずハイパー。
この鉄塊の内側に入って投げりゃいいんだろ!タマとったる!
ちなみに顔真っ赤なので真正面から突っ込んでますが
ヘビーソードにがっつり阻まれてしばらく近づけてません。
ゲージを吐き終わった頃にようやく側面に潜り込んでブーメランタイム。
甘えたプレイで抱えた借金がつらい。
2度目のハイパーもやや先に切ってしまったので
エンドバースト込みで引き剥がしたい。離れてくれた!
うおおおヘビーソードがバーストで浮いてないか!?
体のどこかにあたってくれー! ブーメラン!ブーメラン!
ガィン!ガィン!
ガードの快音2つ響かせて、揉み合って、私の夏は終わりました。
ラウンド2も距離とって戦おうとしていたのはおそらく大きめのミスで、
ゲージが溜まり次第(あるいはゲージも待たずに)密着してブーメランを
投げるべきだったかなと思います。特に早々に出した3本目が活きてない。
ラウンド1の影響で近づく苦手意識と後方の余裕ができちゃったんですが、あの袋小路も下がった後がないんだってば。
不利を取った中でも惜しいところまで粘ったのか、
あるいは勝ちを狙える試合を落としたのか。
とにかく結果はストレート負けです。
おしまい
観戦席のガヤ
残りの日程は見出しの通りです。
いやーどこもかしこも熱い試合でしたね!
私は大会側が選手に求めていたはずの課題、つまり「対戦相手への対策」を
まったく怠るという超ド級の裏切りを働いた
掛け値なしのモースト恥ずかしプレイヤーなんですが、
これを悔やむとこれから始める人の大会参加ハードルが上がりかねないので
人のいないところで泣いて次なんとかします。すまんすまん!
急に話は変わりますが、予選Dブロックに出場していた中裳ハルカナさんは
大会までに数時間~十数時間というプレイ時間ながら
深海のささらさんより薫陶を受けている俊才。
予選でも激闘を繰り広げましたが第1回戦にて惜しくも敗れました。
ここは経験ではなく私見ですが、
おそらく十分な座学を経た上で戦闘経験が足りていなかったタイプの初級者だと考えています。
知識が特に足りない私は構成の優位を取れず敗退。
経験が特に足りない中裳ハルカナさんはスタミナ管理の隙をつかれて敗退。
どちらも欠かした部分がさらけ出された格好なのではないかと愚考します。(もちろんお互い挙げなかった部分が万全というわけでもないんですが)
これから学ばれます皆さまにおかれましては、座学と実習どちらも欠かさぬ適切なライフワークバランスを是非とも心がけてお過ごしください。
むすび
第1回カニ王戦も参照していただけるとわかるんですが、
私は今大会において唯一の通算白星なしの浅瀬勢です。浜で死んでます。
幸い私はこの手の勝負事に対して辛抱強く付き合えるタチなので
こんな戦績でもまだまだカニに背中を預けてもらえそうです。
これから新たに浜に生まれるカニの皆さんが
実力不足を理由に大会を諦めなくてもいいように、
手ひどく負け続けているからこそ
今後のイベント参加にも意義を見出したい所存です。
大変ありがたいことにカニノケンカは有志が日夜学習環境の改善に
努めているので、いずれは熟練カニ化のプロセスがまるごと整備されて
こんな不安も吹き飛ぶかもしれませんね!
私、次回はそろそろ若葉マークも外さなきゃいけない気がするんですが、
アリーナ最下位のカニとして今後もゆるく関われれば嬉しく存じます。