いとしきヱヴァ破の話
見る度に新しい発見がある「エヴァンゲリヲン 新劇場版」。その第2作。
前回に続いて、耳についた台詞をチラホラと。
「人は思い出を忘れることで生きていける。しかし、決して失ってはならないものもある。ユイはそのことを教えてくれた。私はその確認をするためにここに来ている。」
事故で亡くなった最愛の人の墓前で呟いた碇ゲンドウの言葉。それを息子に伝えている場面。人として生きる上での心理が込められた言葉です。
人は人であるが故に不完全。不完全であるが故に完全に憧れ、完全に近づく故に、遠ざかる完全。永遠に不完全。だから世界は素晴らしい。
「世界は秩序と調和で成り立っている。」
「辛いことを知ってる人間の方が他人に優しくできる。それは弱さとは違うからな。」
忘れ去られた植物を自分の農園で育てながら、14歳の少年に告げた加持リョウジの言葉。弟を見殺しにした過去を持つ男だからこそ吐ける言葉。優しさは弱さじゃない。心の紆余曲折を経て、挫折と歪曲を繰り返し、手に入れた優しさこそが強さ。
相手を受容すること。
自分に寛容であること。
強さのカタチは人それぞれである。