香料業界分析3 小川香料株式会社
第三弾は小川香料株式会社です。
国内売上ランキングで3位の小川香料で、香料専門業で最古の歴史を持つ企業です。
(最近HPが変わったようでトップページに書いてありました)
3位以下は未上場のため情報量が一気に減ります。HPとGoogle先生で集められる情報を集めて分析してみたいと思います。
連結売上384億、単体売上253億、資本金3.41億、従業員582名。
海外拠点7ヶ所、うち製造拠点2ヶ所(インドネシア、中国)
売上8:2でフレーバー:フレグランスという日本市場を当てはめると、フレーバー308億、フレグランス76億の売上推測値となります。
ここからが難しいのでGoogleで18年12月期の貸借対照表を見つけて分析を続けます。(一部割愛)
総資産:438億
流動資産203億
固定資産234億
負債:145億
流動負債89億
固定負債56億
純資産:292億
株主資本268億
資本金3億
利益剰余金265億
繰り返しますが、あくまでGoogleから調べた結果であり公開情報です。
やろうと思えばここまでは出来るのです。
貸借対照表で出来ることは会社のお金の使い方を知ることです。
売上に関わる数字は少ないため営業上の戦略までは分析できません。ですが、就活生や同業が見て会社を語る一つの指標に出来ることは間違いありません。
自己資本比率66% (純資産÷総資本(負債+純資産))×100
日本では自己資本比率は20〜30%程度が平均で、50%超えると高い部類に入ってきます。
この指標は会社の資金繰りがわかり、倒産リスクが低いことがわかります。
流動比率228% (流動資産÷流動負債)
流動という資産と負債は、1年内での現金化するものを言いますので、手元のお金に余裕があることを指します。
ここは、150%を超えることが安全性高い会社と言われます。
総資産回転率0.57
日本では0.9-1.0ぐらいが、平均と言われているので低いです。販売単価が高い不動産業界は低め、小売業は高めにでるそうです。
長谷川香料は0.31ということなので単価は比較的するとやや安めなのかもしれません。
情報少ないので、研究開発に対する姿勢を知るために特許について考えてみます。
特許庁からの報告書を見てみましょう。https://www.jpo.go.jp/resources/report/gidou-houkoku/tokkyo/document/index/27_14.pdf
特許出願件数(日米欧中韓、2004〜2013年)にておいて、国内の大企業に囲まれながら飲料区分でトップテンに入っています。
測定期間わずか10年で全ての判断は出来ませんが、飲料に力を入れて開発していることは考えられます。
ちなみに高砂香料、長谷川香料は合成物の区分でトップテン入りしています。
まとめ
・歴史ある会社で飲料での香料開発に注力
・営業・開発方針は数字が無く判断出来ないが、拠点展開からアジア発展が要
・自己資本比率、流動比率高く資金繰りは安定
利益額が、わかればもう少し調べられるのですが、今回はここまで。