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マーライオンの憂鬱
「幻想」
という言葉で思い出すのが
「マーライオン現象」
というものを本で読んだのです。
簡単に説明すると、
作者がシンガポール観光に行った際に、
まあやっぱマーライオンは見に行くじゃないですか。
でもね、大半の人がマーライオンを見て思うのが
「ショボい」
と。
後ろにいた日本人観光客も
「ショボくない?」
「えー、なんか小さくない?」
と。
同行している友人も
「つまんねぇからほか行こうぜ」
なんて言う始末。
そしてもちろん作者も思った、
「ショボい」
と。
…
作者がそこで思うのが
別にマーライオン自身が
俺は大きいぜぇ? 大迫力だぜぇ?
なんてアピールしてないんですよ。
最初から。
「私は私、そうマーライオン」
と。 ただそこに佇むのみですよ。
なのに初見の相手から
ショボいだの小さいだの、期待はずれだの言われるわけですよ。
なんだ? チンコの話してんのか?
オスライオンたるマーライオンからしたらどれだけ心外か。
何故にそこまで言われなきゃいけないのか?
それはね、見る側が勝手にマーライオンに期待してるからですよ。
シンガポールのマーライオンっつったらそりゃもう荘厳で見るもの全てに感動を与えてくれるに違いない!
そう勝手に想像して期待して、
いざマーライオンと出会ってみたら
「ショボ」て。
それはマーライオンが過剰にショボいのではなくて、
あなた達のマーライオンへの期待が過剰なだけなんですよ。
説明長くなりましたけど
「勝手に期待されて勝手に失望される」
それが
「マーライオン現象」
多分私はその現象を凄く振り撒いてるかもしれない。
彫師~とか
アーティスト~とか
一見してみたらちょっとカッコ良さげじゃない?
だから、
オフの日は寡黙に洒落たバーでブランデーを傾け、目を細めながら葉巻に火をつける。
なんて過剰に想像してんじゃねーの?
(多分してない)
そんな想像をもって私に接したらそれこそ
「マーライオン現象」
ですよ。
頼むよ。
実際の俺はアレなんだ、
こう、まあ、SNSでは言えないような人間なんだ!
ダンディズムなんてないんだ!
ハートフル下品なんだ!
だから頼む、マーライオンだと思わないでくれ!