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酒の話

私はとにかく酒が好きだ。
飲む、本当に飲む。
365日中360日くらい飲む。
夕方6時から朝4時まで飲む。
仕事場よりも飲み屋にいる時間のほうが長いのではってくらい飲む。
酒を飲みたいがために酒以外では健康的な生活をするほど飲む。
とにかく飲むのである。
そんなアル中野郎の酒の話である。

酒の何が好きかって何だろう。
味も好きだし酔うことも好き。
そして酒の場がなによりも好きなのだ。

私には行きつけの居酒屋が数件あって行きつけのバーも数件ある。
どの店の店主とも私は仲良くさせてもらっている。
そして各々のお店に集まる常連とも仲良くさせていただいている。
店主とも常連客ともいつも酒を交わしながら話をする。
ある店では哲学的な話をしたり、ある店では思い出話をしたり
とあるバーでは趣味の話だったり悩み相談だったり。
ごめん、7割がたはエロい話してる。
まぁそんなふうにカウンターでワイワイとああだこうだしている時間が最高に幸福なのである。

しかし酒はやはり酒、さまざまな弊害がつきものだ。

当たり前だが健康面、
私のような大酒飲みはいつか内臓やられて引退することになるだろう。
2、3年ほど前だろうか、日々の暴飲暴食アンド日々の酒びたりで体調を崩した。胃痛、眩暈、吐き気、下痢、完全に内臓をやられた。
原因は火を見るより明らか、私のこの自堕落な生活だ。
そこで一念発起し、生活を改めたのだ。酒を飲むために!

まず変えたのが食生活、
肉だの揚げ物だのポテトチップスだのお菓子だの、そういったものは一切排除。主食を酵素玄米にし、納豆、キムチ、味噌汁などの発酵食品を積極的に摂る。もちろん間食などはしない。居酒屋に行っても揚げ物類などはなるべくとらずに刺身や漬物などヘルシーな物を注文するようにした。
常に腹八分目をキープ。

そして運動。週に2回の筋トレからのウォーキング、ストレッチ。
徐々に運動強度を上げていき今私の中でブームなのがファストウォークと呼ばれる、まぁ競歩みたいなものだ。走ったほうが楽な速度なのにあえて歩くという動作に落とし込む、走るのよりキツい。それを毎回2.5キロするのだ。 筋トレ、私はスクワットの鬼だ。ウェイトベストまで着て日々自らの下半身をいじめている。

そしたらなんということでしょう、2年で17キロの減量に成功。
それから1年は経っているが、まだその生活をしているので体重もキープしている。明らかに体調が良いのがわかる。そりゃそうか、余分なものが17キロも体内に潜んでいたのだ。それが無くなれば自ずとパフォーマンスも上がる。

結果、酒に強くなってしまった。
流石に深酒をしてしまった次の日は半日うなだれているが頭痛や吐き気などいわゆる二日酔いの症状が全く出ないのだ。
朝6時まで飲んで昼2時に目覚めてこの世の終わりのような絶望を感じながら夜の7時にまた飲みに出かけるのだ。クレイジーな奴だ。

次に酒で失敗すること、失言だ。
これはもう、申し訳ないとしか言えない。
しかし酒の席だ、私も失言をくらったこともあるしそこは笑って軽くいなすだけだ、お互い様だ。
さて、その日は行きつけのバーに新人のバイトの女の子がおりました。
非常に端正な顔立ちで美人とも可愛いともとれ、ボーイッシュなカッコよさも漂わせていた子だった。そこで私が放った失言、

「君ってレズ?」

初対面でこれだ。いや今は多様性の時代だから、なんて言うかも知れないがいきなりリーチを詰めるような言動はダメだろう。
さらにその話を後から聞かされるという始末。
覚えていないのだ。悪気がないのも凶悪なのだ。
絶対に他でも失言を連発していることだろう、みなさんそれでも仲良くしてくれてありがとう。反省しております。
でも繰り返すと思います。ごめんなさい。

しかしアレだ、基本というか私は酔ってると常にキャッキャしてるハッピー野郎なのだ。笑いと平和を愛する男であるので喧嘩や愚痴など場の雰囲気が悪くなるような言動はしないのでご安心を。

そして酒での弊害、これはね、エロだ。

私はエロい。胸をはって言える。私はスケベである。
それはもう下ネタを連呼連発。
同じく下ネタ好きの飲み仲間がカウンターにいた場合、
その店は下ネタの雨あられ、息つく間もないくらいの集中爆撃。

私がキノコの置物を指さして「この形どう思います?」
相手が牡蠣のポスターを指さして「あそこに刺せばいいんじゃない?」
二人で「ギャッハッハ!!」

地獄である。ちなみにその相手は私より結構年上の女性である。

しまいには店主の名前を叫んで
「〇〇ちゃん!このメニューのこの部分を縦読みしてみ?」
「えーと、※※※※※※…? アホか!!」
そんな遊びをするのである。

まぁまだそれくらいなら可愛いものだ。(可愛くなかったらごめんなさい)
もっとタチが悪いのがこれだ、
女の子を口説きにかかるなおっさんよ。

この歳になると積極性というか人との間にある壁を簡単に越えてしまう。
厚かましさ図々しさ全開。
あるバーカウンターに座っておりましたら隣の隣にお綺麗な女性がいらっしゃいました。
バーテンダーと雑談をしながらその女性に「お姉さんはどう思います?」
なんて女性を会話にまぜて「地元ですか?」だの「しかしお綺麗ですね」
だの「いやー可憐でいらっしゃるわぁ」だの、もうぶっ殺してくれ。

隙あらば口説くのだ。しかし空気の読める男なので場の状態によっては下ネタも口説きも封印することができる。私はカウンターのプロだ。

そんなこんなで健康や失敗やエロや色んなものを内包しながらも酒を愛しています。あ、怪我はたまーーにしますがやはりそこはプロ、ちゃんと家に帰って上着はハンガーにかけパンツも畳んでしまわれてるのよね。

酒が好き。
でも酒を中心にまわる世界はもっと好き。

体には気をつけます。ごめんなさい。ありがとうございます。

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