はじめてを何度でも
私には、はじめて買ったCDが3枚あります。
それは、既に買っていたのを忘れてもう一度購入してしまった………のではなく、
私にとっての「はじめて」が3度あるということです。
1回目の「はじめて」は、2人のお兄ちゃんと一緒にお小遣いを出し合って買った『だんご三兄弟』。
黄色いカバーの8cmCD、小さなメモ帳タイプの歌詞カード。きっと、覚えている方も多いのではないでしょうか。
ちょうど自分が3人兄妹だから、幼心に歌詞と自分を重ね合わせたりして。“そうそう、末っ子は実は兄さん想いなのよ”って。
2回目の「はじめて」は、地元の古本屋で買ったSMAPさんの『freebird』。
まだ新品を買える余裕はないから、中古で我慢しました。でも、自分だけのCDなんだ!って思うだけでウキウキした気持ちになって、心に羽根が生えたようでした。
嬉しくて、何回も何回もラジカセで再生しました。
深夜に聴いてたら、イヤホンが突然抜けて、
お兄ちゃんにうるさい!って怒られた記憶が。
3回目の「はじめて」は、お年玉を貯めて買ったSMAPさんの『世界に一つだけの花』。
やっと、自分だけの新品のCDを買うことが出来た。
なんだか少しだけ、大人の仲間入りをしたような、
誇らしい気持ちになりました。
日本の音楽史に残る1曲が、私の音楽史の1ページを間違いなく彩っているということに、勝手ながら運命的なものを感じてしまったのです。
月並みな言葉ですが、まさしく私にとってのオンリーワンとなったわけです。
「はじめて買ったCD」
「はじめて」をどう捉えるかは自分次第。
自分の人生の中で、これからいくつの「はじめて」に出逢えるのか、楽しみにしていきたいと思います。