またマリみての話していい?(1)(ネタバレ)
「マリア様がみてる」は、以前アニメ見て、小説読んで、また小説読んでいます。だんだん系統ごとの色がなじんできた気がします。
読んだことをすぐ忘れるので、大局が見えない私でも、1周+約1.5周もすればさすがにちょっとは俯瞰的な感想を持ちうるのだ。たぶん。
いま、まだ主人公から見て最初の薔薇様(3年生)たちが卒業して、新しい生徒が入ったところを読んでます。そこで、各色の色あいを見てみようと思います。
ただ主人公(全体としての主人公)である祐巳がどういう人になるのか思いだせてないんだけど、どうなるんでしたっけね。
今のところ、彼女は赤の系譜だけど赤くないんですよね。というか何色でもない。
ロサ・ギガンティア(白薔薇)の系譜は、物語に不安定さを与え、普通のスールの関係性ではない何かによって結果的に異物を取りこむ役割を果たしている。
個人的には聖の転換期をもう少し書いて欲しかったかな。
それにしても聖さまは祐巳のピンチによく出てきますね。
ロサ・フェティダ(黄薔薇)の系譜は最初の人があまり描かれない。彼女はなんかピンポイントで描かれている印象。
でも、初代も含めて、ここは家族愛なんですかね。あとは困難と超克? ある意味で安定してて、初代も令もやや影が薄い。
で、赤薔薇さまは基本的には秩序担当、もしくはまとめ役じゃない? 特に芙蓉の蓉子さまは。祥子さまも、思いどおりにならないと冷静でいられないけど、志向としては秩序だと思う。
ただ祐巳は? この先どうなるんだっけ? すっかり忘れてます。
そういえばあとがきを読んだら、乃梨子のパートが本当のはじまりらしい。これが最初に書かれて雑誌掲載された短編らしく、よくさかのぼって祐巳の物語を書いていってつないだなと。器用と言うか。
そんなこと読んでるときは知らなくて、乃梨子というキャラ、そして志麻子の秘密、なんかこの辺りで作者は一度スランプにでもハマったのかしらと心配になった。
なんか、思いつかなくて、あるいはキャラが増えてきて区別できなくなりそうだから、えいやっといちばん遠いところから(なにせ仏教だ)持ってきて、整合性とかあまり考えずに、ぶっ込んだのかと思いました。とんでもなかった。
違います。この短編は既存のこういう物語に対するパロディで、アンチテーゼだったのかもしれない。
ということで、そんな感じで楽しく読んでおります。よろしければどうぞ。