日本酒の話
日本酒には明らかにランクがある。でも、別にそんな大量に飲まないし、とりあえず純米大吟醸にしておけばいいんでしょう、とか思っていたことを反省した。
有楽町に金陵という居酒屋がある。こないだ20年ぶりに行った。
2人でまあまあ頼んで1万円くらいだった(この表現だと解釈にだいぶ幅がありうるとは思うが)。まあ、正直、都心だなというお値段。
ただ、味はハズレがなく安心して頼める。
(正直、20年ほどむかしに文化祭で協力していただいた恩があって点が甘いのは勘弁してほしい。)
さて、ここでは日本酒「金陵」が2種類ほど置いてある。店名は日本酒の金陵に由来する。先日行ったときはこれにもう1種類加えて、
金陵 辛口本醸造 一合 390円
越乃景虎 グラス 610円
金陵 純米大吟醸 グラス 770円
と値段順に飲んだ。
金陵の本醸造辛口は普通に感心した。
「あ、ふつうに美味しい。値段の範囲だけど。」
そして、もっと高い2種類を飲んで思ったのは、
「あ、ふつうに美味しい。でもなんか、オプションが増えた。」
ということだった。
そう、どれも美味しいのだ。
値段が価値じゃないんだな。
もちろん値段が上がると香りがよくなったり、味に複雑になったり、オプションがつく。
しかし、ということはオプションがいらないときは安い方でもいいなと思った。
これは私にとっては非常な気づきであったのだ。別に高い酒を飲めばいいわけじゃなかったのだ。
そばに天ぷらを載せたければ天ぷらの代金払うし、いらなければ払わない。その程度の話だったのかと。
なんでこのタイミングなのかといえば、もちろん金陵辛口本醸造が美味しいお酒なのは当然として、相性がよかったのだろう。
時間と肝臓に余裕があったら、辛口本醸造にもどってみたかった。
20年前に来たときは、どれかの一升瓶がテーブルにドーンと載っててそれを見ながら飲んだはずなんだが、その時は味がわかってなかったとしか言いようがない。ただ飲み過ぎて気持ち悪くてラーメン食べられなかった記憶しかない。若いってもったいないな。