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【講評会】 FLAMo Challenge Vol.6

今回の課題

今回は、ピクトグラムを使ったキャラクターアニメーションを課題にさせていただきました。
キャラクターを魅力的に、かつ自然に動かすことによって、視聴者の興味も惹きつけられます。お仕事の中でもよく使う技術ですので、この課題を用意させて頂きました。

事前に用意した素材

今回は、ありがたいことに初めて参加される方も多く、いろんなアイデアが見受けられ、とても刺激を受けました。
「これでいいのかな〜…」と自信のない方もいましたが、面白ければ全てOKです!!細かいことは気にせず、作りたいものを作っていきましょう!!

それでは、コメントさせていただきます。(順不同)

完成作品

Aさん

トランポリンからジャンプして宇宙に飛び出すアニメーション・Aさん作

「地球ってどんなんだろ?そうだ!トランポリンで見てこよ〜!」というようなストーリーでしょうか。 ストーリー自体ユニークですが、それをループ再生して見れるようにしているもの秀逸なアイデアですね!実際の映像にはとても楽しげなBGMが流れていて、情熱が伝わってきます!

トランポリンで跳ねる人物の動きも丁寧で、トランジションなども工夫されていてすごく好感を持てました。起承転結がはっきりとわかる点も魅力的です。
一方、背景(宇宙部分)や、追加されているアイコンなどのトーンがバラついているのが気になりました。具体的に言うと、トランポリンをしている背景で、紙のテクスチャで手書きっぽい世界観かと思いきや、3Dっぽい素材でリアル目な背景が出てきたりと、全体を通してトーンが定まっていない様に見受けられます。どんな世界観にしたいのか、画面の"質感"をもう少し統一させられると、クオリティも上がって見えると思います!

Eさん

スポーツを楽しむピクトグラムたちのアニメーション・Eさん作

こちらもストーリーがあり、とてもユニークな作品ですね!
(スポーツ飲料のCM案件でもきそうな感じです!)
とてもいいなと思ったのは、カットごとの「フレーミング」です。
キャラクターが素早く走り、フレームアウトさせることで"速さ"を伝えたり、お水を飲んでいる時に、ズームアップさせてディティールを見やすくさせたり...と、メッセージと手段が一致している気がします。

このストーリーで見せなければいけないポイントは、"体内の水分の増減"だと思いました。その増減の変化がもう少し見えられると、もっと良くなりそうです!
具体的には、水を飲んだ時に一気に体内水分増えすぎていて、変化を楽しむ時間が短い気がしました。乾いた喉を「ゴクッゴクッ」と潤している印象が、表現できると、より面白い作品になるのかと!


Kさん

トランポリンで飛ぶピクトグラムアニメーション・Kさん作

トランポリンの高く飛ぶ特徴を表現するために、縦長の構図を使用している点、素晴らしいですね!しかも3回目は画面の高さを越えることで、「より高く飛んでる」と感じられます!
制作後に、「事前にトランポリンの飛ぶ人の動画を見ていた」と仰っていたことに感激しました。自分の頭のイメージだけで作り始めることなく、しっかり動きを観察し、必要な部分を抽出されているので、腕の動きの変化などがとてもリアルに感じられます。観察がいかに大切か、この作品から改めて学ばせて頂きました。
人物もラバーのように伸び縮みさせることで、アニメーションとしての魅力も出ていますね!

トランポリンの凹みをもっと上手く表現できると、文句ないと思いました。
ここはAEの技術の向上で改善できると思います。
具体的な作り方は、改めてお伝えしたいと思います。


Mさん

トランポリンを見る人と飛ぶ人のアニメーション・Mさん作

状況設定がとてもユニークな作品ですね!
アクション」と「リアクション」の役割が別々のキャラクターに与えられていて、表情がないピクトグラムでもキャラクターのイメージを膨らませられる仕組みになっているのかと。制作時間的にも途中で終わってしまった印象ですが、「飛んでから、帰ってこない」など何かオチがあると、もっと楽しませられそうです!

動きに関しても、もっと自然に動かしたかったのかと思います。
飛ぶ人の手足など細かい動きに最初から気を取られて作られていたのか、「大きな動き」に違和感が出ています。

例えば、左の人の「大きな動き」は腰の回転だけです。ここのタイミングなどが整えば、8割完成です。右の人も、ただのボールを3回跳ねさせる動きを作る意識があると、よりスムーズな制作フローにすることができるのかと思います!


Mさん

ボクシングジムのピクトグラムアニメーション・Mさん作

こちらで用意した素材を、有効活用して頂いた作品ですね!
まず、トロフィーが3つあったり、有名ボクシングジムだということが一瞬で伝わってきます。かと思えば、サンドバックに打ちのめされるボクサーがいたり、リングに上がりながらシャドーボクシングをしている2人がいたりと、シュールな世界観に、とても興味が惹かれます!
「自然に動かす」ということはもちろん大事ですが、この作品のように世界観が統一されていれば、少ない手数でも面白い作品になるなぁ、と改めて思いました。
こういった世界観は作ろうと持って作れるものではないと思うので、大切に育てていってください!

一点だけ言うのであれば、バーベルの人の動きが中途半端な印象を受けます。
すごいんだかすごくないんだか、わからない人達がいるジムなので、そのルール?が統一されていると、より説得力が増すのかと思います。
デザインの部分では、背景(床?)の境界線と、サンドバックの天井が重なっているのが気になります。(くっついている様にも見える?)
魅力的なデザインなので、細かい部分もしっかり作り込めるといいですね!


Sさん

バレリーナのピクトグラム・Sさん作

痩せて素敵になりたい!と言うのは誰しも持つ願望ですね!
背景がグレーになっているのも、最後の赤を際立たせようと計画されているのかもしれません。その分、全体に暗い印象になってしまっていますので、もっと白に近い明るいグレーでも見やすかったかもしれませんね!

手足の動きは、おそらくパペットピンを使用されているのかと思います。それだと、大きく曲げたりする動きのコントロールが難しかったのではないでしょうか?
きれいに曲げるのであれば、手足を線のパスで作った上で、パスアニメで作った方が完成度は上がると思います。目的に合わせて、どの作り方で進めていくかは、毎度迷うと思いますが、可動域が広くなっても対応できる作り方にしておけるといいですね!

それから、ワンピースの不透明度を下げる時にレイヤーの分かれ目が見えているのが視聴者としては気になってしまいます。一つのレイヤーに統合しておくか、プリコンポジションでまとめてから不透明度を下げていくとより良いかと!

Sさん

トランポリンとバスケットボールの動作・Sさん作

思い浮かべたイメージまでたどり着けなかったのだと思いますが、パスを出した後の大技?はぜひ見たかったですね!
「やりたいこと」と「できること」には、誰しもギャップがあると思いますが、やりたかったことを実現できるよう、一つ一つクリアして頂ければと思います!

部分的なアドバイスをさせてもらいますと、ドリブルする足の関節などがずれているのが気になります。おそらくアンカーポイントの位置が中心からずれていたりすると思うので、動かす前の下準備を丁寧にしておくことで、クオリティだけでなく作業効率もあがるのかと!
走る動き+ドリブルする動きは難易度も高いと思いますが、この機会にぜひ再トライしてみてほしいです!

管理者

ダンベルを持ち上げる動作・FLAMo作

今回は、ダンベルの重さを伝えてみよう!っと思い制作しました。
現実ではこんなに重いダンベルが宙に浮くことはありませんが、上げきった時の爽快感?を出すためにも、アニメ的なデフォルトを加えました。
当初の想定よりスムーズに制作することができ、時間を持て余してしまいました。その分「何かもう一捻りしよう!」と意気込んだは良いものの、時間内にあまりアイデアが思い浮かばず…
今回の皆さんの作品を見て、「これじゃいかん!もっと挑戦していかなければ…」と反省する会となりました。
参加された皆さまに、感謝です!

最後に

今回も、たくさんのご参加ありがとうございました!
毎度冷や汗を掻きながら皆さんと切磋琢磨することで、新しい課題を発見することができるな〜と実感させられます。

次回もどんどんチャレンジしていきましょう!!
皆さんのご参加、お待ちしています!



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