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不幸というアイデンティティーを手放す
今日はクライアントさんにお送りしたレポートでなく、対面セッションの時のお話です。対面セッションでは、お話を聞いてカウンセリングやコーチングをしてからエネルギーワークを行いますので、よりディープなお悩みに作用し、エネルギーワークも遠隔より効果が大きくなります。
対面セッションでは、この前にカウンセリングやコーチング的なものが入る感じですね。図の1つ目のステップの「状態を見る」も、カウンセリングやコーチングと同時進行します。
さてさて。今日のお話は、何年か前に来てくださったクライアント様です。その方は大きな病気から生還された経験がありました。
相談内容は、自信の大病の経験を生かして人の相談に乗りたいことや、また再発するのが怖いから見て欲しいとのことだったと思います。
この方の闘病のお話は、聞いているだけでも辛いものでした。それなのに、過酷な闘病について話す時、なぜか少し嬉しそうなんですよね。少なくとも私にはそう見えました。
嫌な言い方になってしまうかもしれませんが、不幸な過去を手放せない方っているんです。
「私はこんな辛い経験をしたんだ」ということが、まるで武器のようになってしまっているんですね。それ以上の辛い経験をしていない人を黙らせたり、優しくして貰えたりすることが解ってるから。無意識のうちに、不幸な過去を振りかざしてしまうのです。
正直、私もその方の苛酷な闘病の体験談に涙しそうになりました。しかし、それはご本人にとってマイナスにしかならないので、出来るだけ「ふーん」と聞いていました。
そのうち、その方は少しずついらいらし始めました。
今までの病気の話を聞いた人の反応と私の反応が、あまりに違ったのでしょう。「経験してない人にはわからないですよね」と繰り返し、そのうちこう質問されました。
「私の病気が再発するかどうかは解らないんですか?私の悩みとか病気を、私が言う前に言い当てられたりするかもって期待したのに…」
「うーん。悪いですけど、少なくとも私にはそういう力はないです。例えばですけど、私が再発するよって言ったら、あなたは満足するんですか?」
「えっ?私は再発するんですか?」
「いえ、そうではなくて。半年後くらいに再発する可能性が高いは低いかくらいならまだしも、あなたが今後どんな生活をするかでも変わるし、生涯にわたって再発しないかどうかは私には解りません。
それでもその答えを欲しがっている限りは、いろんな占い師さんやら霊能者さんやらに見て貰い続けることになってしまうと思います。
定期的に検査は受けているんですよね?ならもう大丈夫だと信じて、検査の日以外は病気のことを忘れて楽しく生きた方が幸せじゃないですか?
私が大変だねって言えば、この場は満足するかもしれません。
だけど大病を患ったことをいつまでも伝家の宝刀みたいにしていたら、ずっと何も変わらないと思いますよ。」
今思えば、私も随分未熟だったなぁと。
こんな風に言っても、伝わる訳がないですよね。
しかし、当時の私はこれが精一杯でしたので、クライアントさんも納得行かない顔のまま「こうなったら、最後のエネルギーワークまではきっちりやらせて頂いて、お金を頂かずにお帰り頂こう」と思っていました。
今日は解らなくても、いつか気付いてくれたらいいなーとぼんやり考えながら、ご本人の病気への執着や思い込みを、エネルギーワークで身体から出しました。
エネルギーワークを終えて目を開けると、なんとその方はボロボロと泣いていました。
「はい…。はい!解りました。」
私が何かを言い出す前に、その方は何度も頷いていました。
「全部、全部解りました。
美奈さんが仰ったこと…。
私、大丈夫ですね。大丈夫なんですね。
私は元気だし、元気にならないと!」
「はい。そうですよ。
過去の経験があったってなくたって、
あなたは強くて優しい方です。」
ホッとするのと同時に、彼女の変わりように私が一番ビックリしました。
エネルギーワークってすげーって。笑
きっとご本人も、どこかで自分の執着を手放して、自由になりたかったのだろうと思います。
そして、本来はとても素直で明るい方であり、感覚が鋭い方だったこともあって、すんなりと手放すことができたのでしょう。
後日、その方とメールのやり取りをして、セッションのご感想を頂きました。
「最初は『なんて話の通じない、共感のない人だ!』と思いました(ごめんなさい笑)。だけど、深く共感してくださっていた。共感しないことで、本当の本当に共感してくださっていた。
そのことが、エネルギーワークで解りました。」
病気を手放したい気持ちと、手放すと武器を失うような恐れ。
辛い経験は、口に出さなくても忘れてしまっても、必ずあなたの糧になっています。
今辛いと感じている方も、その分強くなっているはずです。
◾️もっと詳しく知りたい方は…