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人は恋をする、何があっても #32

さて、実行の日には何を口実にするか?これは意外と簡単であった。毎月、必ず出張するような仕事をしているから、「今度はXX行ってくるよ。帰りはYY日ね」で終了。ただし、一つだけ真実を混合する。バレにくいウソは真実を含むのだ。すべてが虚構のウソは必ず崩壊する。

というわけで、今回の出張先は「甲府」である。会社の小さい出先と顧客もあり、その意味ではいく可能性はある。ただし限りなくゼロに近い。なぜなら自分の会社といえどもよその部署に仕事にはいかないからね。

カレンダーに予定を書いてしまえばあとは臆せず、堂々として普通に過ごせすことしかない。初めての彼女との旅行ということだけがなんとなく不透明なところ。妻には悪いなあ、とかは思わなかった。なぜなら同じだけ愛しているのだから。愛している方法性が異なるだけで、妻と愛している深さはもっと深いと思うのだ。彼女とはそこまで深く愛し合っていない。

愛し合う、というのは、もっとメンタルな部分で自分も相手もそれぞれが必要だと感じる気持ちのことだと思う。肉体的な関係はその延長線上にあるコブのようなものだ。

肉体的な関係と精神的な関係は、それぞれの価値観が異なる。高校の友人夫婦は旦那が風俗に行くのは問題視しない。病気を持って帰ってこないこと、家庭を壊さなければ問題ない、と二人とも考えているそうだ。だからこの友人夫妻はメンタルがセックスより大事なんだろうな、と思う。

キリスト教的倫理観に従って生きることもよいだろう。しかし、人生は一回きりのモノ。ルール位は自分で決めたいと思う。後ろ指差されても。


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