The world is mine
子供の頃は、自分が世界の中心にいた。
そんな意識は無かったけれど確かにいたのだ。
少しずつ大人になるにしたがって、どんどん端に追いやられて行った。
20歳になる頃には一番端の壁際に追いやられて、その上、床に這いつくばって生きているような気分になって行った。
自分の中でずっと天動説を唱えて来たのに、いつの間にか周りの圧力に負けて地動説が染み込んでしまったようだった。
子供の頃にも、思い通りにならない事も沢山あったはずなのに、願えば叶うと信じていたのかもしれない。
大人になると、現実をまざまざと見せつけられて、簡単に端の壁に叩きつけられてしまった。
世界はもう僕のものでは無くなった。
傍若無人に人の迷惑を顧みず生きたかった訳では無くて、自分の世界が自分のものであって欲しかっただけだ。
つまり、思う通りに、自由に生きられる世界だ。
他人に操られて、他人の世界を生きるのはもうごめんだ。
世界は僕の為にもあるのだと思って生きたい。
最近、やっと壁から剥がれて、中心に向かって歩き出した。
ここからが本番だ。
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