はじめて買ったCD
当時の僕は少ないお小遣いを握り締めて、レンタルCDショップに通っていた。
音楽はその店で好きなCDをレンタルして、カセットテープに録って聞くと言うのが定石だった。
CDを買うのはお小遣いの範囲では難しく、贅沢だった為、買うなんて考えずに過ごしていた。
その日はたまたま、そのレンタルCDショップで在庫処分のカートを見ていた。
すると、当時好きだったT-BOLANのCDを発見した。
アルバムではあるが¥500という値段だったので、なんとなく買ってしまった。
正直、当時は¥500も痛かったのだけれど・・・
T-BOLAN『夏の終わりにⅡ』。
T-BOLANのバラードのアコースティックバージョンが聴ける、僕の中では名盤中の名盤だ。
世代的にT-BOLANを知らない人も多いと思し、知っていてもこのアルバムを知らない人も多いと思うので、是非聞いていただきたい。
少し前に書いた夏の終わり感が好きという事にも、このアルバムが関係しているように思う。
このCDのおかげで、色々な歌手やバンドのアコースティックバージョンに期待してしまうようになってしまった。
僕としてはピアノかギター一本で歌って聞かせてくれた方が、スーと入ってきて心に響くのだ。
そんな僕には『THE FIRST TAKE』くらいがちょうどいい。
チャンネル全体がアコースティックってわけではないのだけれど、歌声がじっくり聞ける。
このYouTubeチャンネルがお気に入りだ。
思春期に、静かな曲ばかり聞いていたから、静かで優しい曲に今でも惹かれてしまうのだろう。
僕の音楽のルーツである初めて買ったこのCDが、僕の中で、最初であり至上の音楽であり続けるのかもしれない。
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