見出し画像

【気になるデバイス】超短焦点プロジェクターの選び方

「Experience×Technology(体験×技術)」の出井です。

今回は大きなエリアに映像を投影する場合に課題となる、プロジェクターと超短焦点レンズの選び方を紹介します。超短焦点レンズが登場して、10年以上たちますが、設計設置した経験から実務的な面も含め解説します。

プロジェクターに超短焦点ゼロオフセットレンズを装着したイメージ


なぜ超短焦点レンズでのプロジェクター投影を選ぶのか

近年、空間全体にプロジェクターの映像で投影されたアート系施設やイベントが増えてきています。そこでよく使われているのが、下記のような超短焦点投影用レンズです。

特殊な光学レンズにより、プロジェクター本体から近い距離でも大きなエリアに映像を投影できます。一般的なプロジェクターで大きなエリアに投影するには、プロジェクター本体と投影するエリアとの距離を長くとる必要があります。
その場合、プロジェクターと投影エリアの間に人が入ると、人の影が出てしまいます。
それを最小にするために、超短焦点レンズを搭載したプロジェクターが必要になります。
壁に投影された映像をインタラクティブコンテンツにする場合は特に効果的です。

映像の美しさを優先するならマルチモニターやLEDディスプレイを設置する方がキレイで高精細ですが、設置のための架台や壁の補強も必要になり、数倍~数十倍の費用がかかります。照明を調整できる空間で、コストパフォーマンスを考えると超短焦点レンズ+プロジェクターが最適となります。

超短焦点プロジェクター設置設計の注意点

設置する環境により、プロジェクター本体と超短焦点レンズの組み合わせを選択する必要があります。使用用途、空間の明るさと投影する映像サイズを基準とします。
照明を暗くすることができるのであれば、プロジェクターの輝度は、4,000 lmから7,000 lm程度で十分です。照明が多少入ってもそれなりに映像は見えます。
明るい環境では、高輝度のプロジェクターを使っても映像の見えづらさは変わりません。その場合はマルチモニターをおすすめします。

通常のオフィスでは床から天井まで、2.8m程度なので視界にプロジェクター本体が入ります。天井とプロジェクター本体の色を合わせることにより、あまり気にならないようにすることが多いです。
場合によっては、プロジェクターを天井に埋め込むこともおススメします。その場合、プロジェクターは熱をかなりもつので、プロジェクター本体の上下左右にある程度の空間が必要です。
また、メンテナンス用に必要なスペースを確保しておく設計が必須です。

超短焦点プロジェクターの選択肢

オフィスのデジタル化が進む中、各メーカーが競って新しい超短焦点プロジェクターを発売しています。半年に一度くらいの頻度で新機種の発表や価格改定があるので、最新の情報を確認してください。

設置環境と用途により、専門業者の設計の元、設置工事する必要があります。
様々な種類があるので、今回はショールームやミュージアムなどでおススメの最適な機種を今までの導入実績を元にご紹介します。

<EPSON>

プロジェクター本体:EB-PU10シリーズ

超短焦点レンズ:ELPLX01S/WS

<FUJIFILM>

超短焦点レンズ一体型プロジェクター:Z8000/Z6000

その他のメーカーも多少存在しますが、コストパフォーマンスも考慮して、こちらを基準に考えることが多いです。

さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後も気になるデジタルツールや関連イベントなどをご紹介します。

今回のツールは、ビジネスだけでなく世の中の様々なシーンに普及すると思われます。


X(旧Twitter)

このnoteとも連携して発信していくので、興味のある方はフォローよろしくお願いいたします!

https://twitter.com/Flag_ExTech

Experience×Technology(体験×技術)

面白い海外事例の紹介、今までの実績を振り返りながらの裏話、個性あふれるスタッフたちによるチャレンジ企画やインタビューなど、みなさんが楽しみながらExperience×Technologyの世界に触れていただけるコンテンツを発信していきます。



執筆者:出井
株式会社フラッグ コミュニケーションデザイン部プロデューサー
長年、デジタル体験とリアル体験の融合をテーマに、ショールーム・体験施設や展示会・イベント・ウェブまで幅広く企画・システム設計・空間設計からプロジェクト管理までトータルで担当。

いいなと思ったら応援しよう!