緑のトレンチコート
プロフィールにも書いてあるが、
私は服が好き。
しかも、カジュアルな装いが多い。
最近、
緑のトレンチコートに
一目惚れをして購入した。
鮮やかで
春らしい一着なので、
気に入って通勤時に着ている。
そんな、
わりと派手め?なコートを
仕事場でも着ていこうと考えるようになったのは
ここ1年ほどだ。
以前は、仕事着と休日着を完全に分けていた。
仕事着と休日着を完全に分けていた頃は、
当たり前だが、
仕事では好きなテイストの服は着れない。
ほぼ上下スーツで、
インナーにニットかブラウスというシンプルスタイルが多かった。
そして、
服装がワンパターンでおもしろくない。
気分がダダ下がりだった。
仕事なので、
きちんと感を演出していたが、
スーツがあまり好きではない。
堅苦しくて肩が凝る。
ある時、
勤務している他の相談員さんが
わりとラフな格好をしていることに気づいた。
そして、その時の言葉が忘れられない。
「服装が堅すぎると、学生が近寄り難いかなって思って」
あぁ、確かにそうだ。
その瞬間、雷に打たれたような気分になった。
今まで、「スーツであるべき」と思っていたのだから。
社会人の先輩として
身だしなみは大事だ。
私たちが手本となることもある。
しかし、
堅苦しい雰囲気では、
学生は近寄り難い。
「キャリアセンターには、スーツでないと入室してはいけない」
と、思い込んでいる学生も多いらしい。
そんなことはない。
授業の空きコマに来ている学生がほとんどなのだから、
いちいち「スーツに着替えて来い」なんてことは言わない。
だが、キャリアセンターの相談員が
堅苦しいスタイルにしていると、
そう思ってしまうらしい。
なるほど。
「じゃあ、少しラフにしてみようかな」
次の出勤日には、
Tシャツにジャケット、ゆるめのテーパードパンツにしてみた。
意外にも、まわりと馴染んだような気がした。
休日にしか着ていなかった、
ロングスカートや
ボーダーのカットソー、
オーバーサイズのニットも
ジャケットを着てしまえば、
ラフさの中にも、きちんと感が出た。
意外に
ジャケットを着たらなんとかなる!
と、気づいた。
この頃から、
スーツを着る憂鬱さが少しずつ減った気がする。
むしろ、
パターン化していた服装選びが
楽しみに変わっていた。
とは言っても、
来客がなど、ごく稀にある対外的な予定がある時は、
セットアップなど、
フォーマルよりの服装にしていた。
学生からもリクルートスーツの着こなしは
質問されることがあるが、
資料を見せたり、
ガイダンスなどで伝えている。
今はSNSなどで情報を集めて
リクルートスーツを着こなしている学生も多い。
逆に、スーツではなく
「私服で参加ください」とスーツではない場合の服装について
聞かれることが増えてきた。
この時は「オフィスカジュアル例」として
自分の服装や、他の相談員さんの服装を伝えている。
「スーツであるべき」と思っていた私よりも、
「少しラフでもいいかも」と思えるようになった私の方が、
いろんな意味で
学生と真摯に向き合うことができている気がする。
これからも
TPOを弁えた上でになるが、
「自分らしさ」も取り入れて
楽しく服装選びをしたい。
緑のトレンチコートは
私のそんな想いを象徴している。