ノラカドウ_発見19 ココロで囲めば見えてくるもの。
今回の物件のポイントはサイズ感。まあ本家の華道の方は、概ね小さいサイズで成り立ってます。デカイと言っても「会場の真ん中にデ~ンと置かれるオブジェ」みたいなサイズどまりかなと。でもコッチはこれが当たり前というか、普通サイズなわけです。要は建設予定地が空き地になって、そのうち、立て看板が立ったりロープなんかで囲まれたりして、そこに雑草が生えてという状況なんですが、このなんかで囲まれてというのが味噌ですね。まあかっこ良くいえば、そこに結界を生成されたわけですね。それが無ければ、ただの空き地。結界なんて言い方じゃなくてもトリミングでも良いんだけど、囲むと言う事で対象が俄然意味を持ち始めるのが面白いなと思う訳です。そういう風に考えれば、あらゆる景色をココロの内でトリミングしてみると、そこにはすぐにノラカドウ的展開が始まります。花器の替わりのココロで囲むって具合です。そうやって、古屋が解体されて整地され、黒々した土地が剥き出しに現れてロープなんかが張られてというところから、徐々に草が生い茂っていく景色を楽しむのです。まあ手前勝手なお遊びですけどね… でもって話はもういっぺんサイズ感に戻ります。マンションなんかが建つような広めの土地では、こうした見え方というか、愛で方ってなんか難しいのです。要はサイズと距離の条件で見え方というか、囲まれ感が変わるのです。しかも草の成長の方もそれぞれの種類の応じて背丈が違うわけで、草の存在感が程よく成り立つ広さ=囲まれ方というのがけっこう重要な要素というわけです。要するに距離とサイズが上手く揃うと、その全体にノラカドウ的展開が見え始めるということです。あと、これらの物件は半年後には姿を消して、そこにはピカピカの新築物件が建っていく訳です。この期間限定なのもダレちゃわない感じで良いのです。そんな風に通勤途中のあそこやココの空き地をノラカドウとして愛でたりする。コレけっこう楽しいのです。