220503 N響ゴールデンクラシック
東京文化会館、上野
オール・チャイコフスキー・プログラム
【ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35】
ソリスト、とても深い音だった。掠れるようでも滑らか。な気がした。非奏者なので正直なところ具体的にどうすごいのかはよく分かっていない。
第1楽章の主題2つがのびやかで非常に綺麗だった。プログラムによると第3楽章の主題はロシア舞曲風だそう。ソリストとオケが交互に弾く感じ、舞台上の人は変わらないのに踊りがみえるような感じ。
アンコールはシュニトケのア・パガニーニ。初めて聴いた曲。ヴァイオリンって弓1本で弾いているのに、なぜ和音を出せるのか…?
【交響曲第5番 ホ短調 op.64】
最高だった。抑揚が弱い分、滑らかで全ての楽器の音が響く。
第2楽章はじめのホルン、第4楽章の金管、全楽章でみえる木管弦の華やかさ。抑揚は弱くても、穏やかな部分と華やかな部分との両方ともが響いてくる。
運命の主題、第1楽章ではなんだか鬱々としているのが、第4楽章ではファンファーレのように響くのだから、これが運命ということなのだろうか。
アンコールは弦楽セレナード ハ長調 作品48よりワルツ。大好きなセレナードの第2楽章。夢かと思った。
オケのコンサートではアンコールはお約束なのだろうか。
バレエ好きが高じてチャイコフスキーばかり聴いているので、今回のオール・チャイコフスキー・プログラムはまさに願ってもない公演だった。
特に交響曲第5番は主題がオケ全員で奏でられる瞬間が何度かあって、フルオーケストラの音量と一音も乱れない演奏に鳥肌がたつ。さすがN響。聴き手を裏切らない盛り上がり、チャイコフスキーのそこが好き。
弦楽セレナードと1812年も生オケで聴きたい。
興奮冷めやらず、王道チャイコフスキー、眠れる森の美女を観ている。2011年ボリショイ、ザハロワ&ホールバーグ。女王ことザハロワのドヤ顔が可愛い。
バレエの舞台を見慣れていると、オーケストラは奏者が楽器の唾抜きをしたり休憩したり楽譜をめくったり、演奏ではない部分が舞台上に共存していて、舞台の裏側も一緒に観れているようで面白かった。