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花束みたいな恋をした

観てきました!

タイトルから好きです。恋を花束に例えるなんて。素敵ですよね。
主演の有村架純ちゃんの声や、ていねいな女性らしい仕草も好き。
脚本は坂元裕二さん。
好きだった、と思う映画やドラマの脚本はこの方が担当されることが多かったので、とてもわくわくしました。

映画は期待を超えて、とても面白かったです。大きな展開があるわけでなく、穏やかで地味な毎日のなかにある煌めきをとらえていて。心あたたまりました。映像を観ているけれど、言葉が多いからか、その言葉が素敵だからか。本のページをめくっていくような楽しさがありました。2時間ほどの映画はあっという間に感じました。

以下、私の主観でのあらすじです

本や映画、生きていくことに必ずしも必要でないけど大切な趣味をもつ2人。趣味がピタッと一致した2人は恋に落ちていきます。作品の中で、
大人になるに連れて、現実を見るようになる。何のためにもならない、ただ好きという価値しかない趣味。それを彼と大切に楽しむ生き方が好きだった彼女。彼女と一緒にいたいから仕事に励む彼。2人は段々とすれ違ってゆく。

多くのカップルが経験するような、初期の恋愛関係の楽しさと、関係が変化していく無常さがリアルで、納得しながら観ていました。無常さに、もう悲しくなれない自分が、少しだけ悲しかったです。

心に残った言葉は
「普通になるって難しい」
「またハードルを下げるの?」

という言葉。「これで充分。いいんだ。」と自分を認められることも、自分の希望を叶えていく為に頑張ることも、どちらも同じように大切で。大人になるに連れてこのバランスが難しくなるように感じます。

私は1人で観に行ったのですが、
周りはカップルや女の子のグループばかり。

ちょっと寂しいかも、と思っていたのですが

観ている最中に
少しだけ離れた席から、ぼろ泣きして鼻をすする声が。この方がね、いいシーンで一緒に泣いてくれるんです笑。私の感情をさらに高めてくれました。

おかげで、1人で観ている気がしませんでした。

そしてエンドロールが終わる最後の最後まで
誰も席を立ちませんでした。

ちなみに。明るくなって
ぼろ泣きしていた声の主を確認すると
若い男の子でした。大学生くらいかな。
よく似たファッションに身を包んだ彼女と観に来ていました。

微笑ましくなったので
頭のなかで可愛いカップルを抱きしめときました怖

長い本をたくさんの人と一緒に読んだような感覚になりました。

はあ。ずっと余韻の中にいたい。とても良い時間でした。

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