いつかスロットで勝って寿司食う為に負けても寿司を食う

負けた

確実に負けた

今日も負けた

スロットで負けた

試合にも負け、勝負にも負けた

完敗
コールドゲーム
ダブルスコア

マジ負けた

悔しくて寝れんin2:54

何してもあかんかった

お金も時間も無駄にした

目も耳も消費した

全てを憎んだ

左足がおそらく痛風で痛いし
バイトの面接行ったけどめっちゃ忙しそうな所やったからもう行きたくないし
尿意の為に入っただけのはずのパチンコ屋で新台の【スマスロ痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います】が空いてたから打っちゃって

負けた

全てに嫉妬した

隣で打ってる奴はスロット始めたての大学生みたいなやつなのにバンバン当たってるし
自分はズンズンお金入れてたし
隣の隣のやつはめっちゃハマってだけどその後に出てた
俺はめっちゃハマって出なかった

俺だけがひとりぼっちな感じで

置いてかれていたその島で

無人島に持って行くなら何って言われて
【スマスロ痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います】を持っていったバカなやつみたいな感じになった

1人だけ負けて

お金をシュレッダーに入れるが如く

負けた

でも今日という日を負けたくなかった

だから寿司を食うことにした

負けても寿司を食う

それがギャンブラーなんだ

負けた時に食う寿司の方が多い気がする

勝って食う寿司は理想

だけど

負けて食う寿司が現実

今日という日を勝つにはこれしか無い

負け癖がついちゃう

だから食だけでも勝つんだ

食うんだ寿司を

勝った時の方が意外にしょぼい飯だったりする

勝ってる時は遅くまで打ってることが多くて終わった頃にはやってる店があんまなくて大体の飲食店はチェーンの店になっちゃうから牛丼とかラーメンになっちゃう

スロットで勝った日は飯くらいは負けてるのかもしれん

全てはバランスだ

バランスをとってうまく生きている

ライフハックかもしれん

スロット負けて寿司食おうと思ってスシロー行ったらさっき隣で打ってた
スロット始めましての大学生が居た

そいつは俺の横でめっちゃ出して勝ってた

そんでいいところで辞めていい時間に店を出てた

俺はめっちゃのまれて

打つ金無いからまだ時間あったけど店から閉め出された

全く真逆の境遇の俺たちが

スシローで寿司を食うという

同じ事をしようとしていた

果たしてあの大学生は何を感じただろう

隣でめっちゃのまれてなんかブツブツ言っておそらく負けてたおっさんが寿司を食いにきた…？

コイツめっちゃ金持ってるのか？

闇バイトの申し子なのか？

給料日だったのか？

誕生日ではあるのか？

今日死ぬのか？

多分不可解な行動してると思われてた

まだあの尻の青い大学生には

ギャンブラーは負けても寿司を食うという判断になる事をわかっていなかったから

ちょっと怖がらせたかもしれないが

これも社会勉強だな

悩めよ若者

大人は奥が深いぞ

ギャンブラーは甘く無いぞ

めっちゃ悩んでちょっと寿司不味くなれ

でも負けても寿司はうまいから困る

めっちゃ何頼むか悩むけど結局
サーモンばっかしか食わない俺

粉のお茶は凹みの無いスプーンで3杯くらい入れちゃうけど1杯でいいのよね

って同じ過ちを毎回繰り返す

これまでがセットなのが回転寿司

時代は変わって

もう寿司は回ってなくて

タッチパネルで注文して

自分のところだけに届く

回ってるのはちっちゃい袋のわさびだけ

回転わさびな訳で

俺も変わらないとなって思った

スロットばっかしてなくて

ちゃんとバイト探さないとなってなった

最後に締めのうどん食べて帰った

負けて知ることもある

勝ちだけで得られることもあれば負けて得られることもあるんだって

家帰ってベットで横になり

ふと携帯の時間を見たら日付が変わり

6月6日に目が行く


令和6年6月6日

ゾロ目だ

6が３つ

スロットの最高設定は6

これはもう…

負けて意気消沈してた俺のギャンブラーとしての心の目は静かに開いた

今日も楽しい1日になりそうだ