ミュージカル Fate/zero 〜The Sword of Promise Victory〜を観た

友達に恵まれているため、ミュージカルFate/zeroを観劇する機会を得た。
しかも上手最前列で。

私はFateのオタクだ。オタクだった、というのかもはや正しいかもしれない。
衛宮士郎をこじらせているため、千子村正がいつまで経っても実装されないことにキレてFGO第二部以降ほぼやっていないので、もう現役ではない。
(その後、無事千子村正は宝具5した)

私の宝具5おじい
早く穂群原制服実装されてほしい
肌色が多くて照れるため

桜ルートが一番好きなのに刀剣乱舞アニメでのスタッフ発言や脱税にキレて某スタジオアンチと化したため、第一章しか観られていない。

しかし、Fateは好きだ。厳密に言えばFate/stay nightとFate/hollow ataraxiaとFate/zeroとプリズマ☆イリヤが好きなのは変わらない。
友人も私がFate好きだから誘ってくれたのだ。本当にありがとう。

2.5次元も刀剣乱舞で馴染があった。
今回出演なさっている方々も刀ミュで拝見したことがある。
とはいえ流石にFate/zeroの舞台化には心配も多少してしまう。
初回最終回1時間の分割2クールアニメですら原作を詳らかにしきれなかったのに、3時間ほどの上映で収まるものだろうか?
と思っていたらミュージカルも前後編だった。――ああ、安心した。

入場すると舞台上には剣が突き立てられた廃城があり、ドラムやバグパイプなど演奏用のセットも組まれていた。
廃城を回転させることで建築中のビルや貯水槽、アインツベルンの城などを表現していてよかった。
席はなんと上手最前列。さすが俳優さんのFCチケット…… 嫁(友人)、本当にありがとう!!
曰く「おそらくその人の見せ場や立ち位置が上手寄りなのかも」とのことだったが、私は私で同人誌を出すほど狂った言峰とギルガメッシュの愉悦講座を眼前で見られたため、ガチで拝みながら仰ぎ見ていた。

演出や脚本はほぼアニメ準拠の様子。
しっかり言峰に対する璃正・時臣のぐるぐる説得が再現されていて口角が上がった。アニメからずっと思ってるけど、ほんとなんなんだろう、このぐるぐる説得。
そしてキャスト一覧にはなかった桜が!! いるんだ!?
イリヤ、凛も声優さんのボイスではなく現場で生声が聞こえたり、ソラウも登場したりと、かなりのキャラをアンサンブルの方が演じられている模様。

召喚シーンでは呪文が歌になっていたり、魔力の表現をアンサンブルのダンスで表現したりと、ミュージカルらしい独特の表現になっていて少々面食らった。
が、ここでアンサンブルはこういう表現をするのだと提示してくれたので、以後の戦闘シーンでの表現がわかりやすくなった。
特にケイネスの月霊髄液を4人のアンサンブルと布で表現したのはうまい。水銀の流れるような形態変化として最適だと思う。

戦闘シーンも様々な工夫が凝らされていた。
セイバーがランサーに突進するシーンやバーサーカーがガトリングを撃つシーンなどで、アンサンブルがキャストを持ち上げていた。
またセイバーが鎧をオフする時には舞台袖から糸を引き、一瞬で脱がせていたりしてよく再現されていると思った。
特にそうした演出面ではマジック監修が入っているとのことで、言峰が懐から黒鍵を取り出すのはあまりに一瞬過ぎて驚いた。時臣が雁夜を粛清するシーンでは本当に炎が出ていたのだが、惜しいことにほとんど見逃した。
バーサーカーとアーチャーの空中戦もそれぞれの模型を飛ばしつつで見応えがあった。

戦闘シーンで一番目を引いたのはセイバーが未遠川でキャスターの触手を斬り捨てているシーン。
小柄で華奢なセイバーがアンサンブルの手助けなく宙で舞ってる姿、とても鮮やかでまさに戦場の華だった。
2.5次元は当然高クォリティな再現ではあるが、セイバーは特に『本当にいるならこうだろうな』と思わせてくれる魅力にあふれていた。演出上、今回は難しかったと思うが、次回はライダーとのレースもあるはずなのでぜひスーツ姿も見てみたい。
あと早く聖杯を壊して絶望して欲しいし、士郎に救われてほしい。セイバールート、ミュージカルにならんかな〜〜なってもいいんじゃないかな〜〜UBWとHF話題になったし、『Fate』ももっともっと盛り上がるべきだと思うんだよな〜〜!!

衣装替えといえばライダーとアーチャーだ。
ライダーのTシャツのくだり、ウェイバーとの言い合いがラップバトルで表現されていてよかった。やはり媒体が変わってもライダー陣営は光、主人公なのだった。
ライダー陣営は神威の車輪もブケファラスも再現されていて、観客を巻き込んだ王の軍勢もあり、特に派手な演出が多かった。もとより派手というか豪快であるので損なわれずに良かった。

そしてアーチャー!
ウィッグも衣装も全とっかえ。なにより前髪下ろしのギルガメッシュが眼前でソファーに寝そべり、愉悦組のオタクは死ぬかと思った。神席まじありがとう〜〜!!
バビロニア賢王も似合っていたけど金ピカ鎧も私服もとても良かった……。

カーテンコールでは切嗣とセイバーが目を合わせ微笑んでいたのが特に印象的だった。
友人曰く、切嗣役の方はカーテンコールでも役を降りない、とのこと。しかし切嗣は何があってもセイバーと微笑みあったりしないと私は思うので、演者としてセイバーと俳優に敬意を評しているのかなと感じた。
2.5次元だと特にお辞儀ひとつとってもキャラが出る。イスカンダルですら頭を下げたというのに、ひとり腕を組み、目礼にとどめていたのがまさにギルガメッシュ。

他にも細かい感想を上げるとキリがないのだが、取り留めないのでこのあたりで締めたい。
触れられてないシーンやキャラも多いのが申し訳ない。龍之介・キャスター陣営は前半で退場となったが、アニメでの演出が頭にあるとはいえ舞台という限られた中で再現された悪行、本当に気分を悪くさせてくれてよかった。

久々の観劇となり、改めて舞台というのは総合芸術だと感じられた。
秋に予定されている後編もとても期待出来るし、私は友人のチケット運が向上するように祈りを捧げて生きるつもりだ。

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