【お風呂メモ•温泉】ザ•プリンス 箱根芦ノ湖(神奈川県箱根町)
新型コロナウイルスの第2波が過ぎて少し経った、GoToトラベルキャンペーンをやっていた頃。こんなご時世に友人と旅行に行こうという気にはなれず、毎年旅行をしていた友人は家族が家でサロンを開いている関係で旅行するどころか会うことすらままならなかった。
いつから旅行してないだろう。旅行とまで言わないから、東京から出たい。ひとりでも全く構わない。足を伸ばしたくてたまらない。そして、そんなところでお湯に浸かりたい。
そんないつもどおり衝動から始まり、楽天トラベルを使ってひとりGoToを決断する。もともと木金で有給を取るつもりだったタイミングを使う。
こんなときにやっぱりちょうどいいのは箱根。平日だからGoTo言うても多少人少ないでしょう。それに、新宿からロマンスカーでひとっ飛びで行けるのがよい。同じ特急でも、新幹線にもJR在来線特急にもない、観光感濃いめなところが好き。
宿に行く前に、まず箱根湯本で日帰り温泉に行く。ネットで調べて、箱根湯本から徒歩圏内でお風呂が広い場所を探し、天成園に行くことにした。
敷地内には滝なんかもある。ファミリー向けの大きめリゾート温泉宿の雰囲気があるが、情緒もあってとてもよかった。
館内で受付を済ませ、その足ですぐ温泉へ。時間帯も手伝い(昼の2時頃)、案の定コロナでも快適に過ごせる混み具合。お風呂の写真は無論ないけど、滝の上の方を見られるし、滝の流れてくる山の紅葉が大変美しかった。一生見てられる。
風呂上がりに、食事処でお昼ごはんをビールで流し込む。有給に一人箱根で昼下がりからビール飲むことほど、気分のいいことはそんなに多くない。
川沿い来た道を箱根湯本に向かって戻る。この川も大変趣があってよい。このあたりの温泉宿を巡回するバスもあるので、歩かずともこのエリアを回ることはできるけど、歩ける人はついでに歩くほうがオススメ。
ゆっくりするために選んだ宿は、箱根でも圧倒的に静かな芦ノ湖湖畔にした。
箱根って一口に言っても箱根湯本から芦ノ湖はかなり遠い。芦ノ湖まで公共交通機関で行くのは結構めんどくさかったりする。だから、お迎えバスの走っているラグジュアリーなザ・プリンスにした。GoToじゃなかったら選ばなかった、ありがとうGoTo。
箱根湯本から電車で小田原に戻り、直通バスに乗り込む。私ともうひとりしか乗ってなかった。なんかすみません、超贅沢。
ホテル館内は、なかなか複雑な作りで到着するとキメ細かい案内をしてもらえる。老舗温泉リゾート、増築して迷宮化するパターン多いな。子どもの頃感じがちだったワクワク感思い出せて結構好き。
今回はレイクサイドの部屋を予約した。私はシンと静かな湖を見たかった。
空、山、湖、以上…。普段東京砂漠の狭間に生きている身としては、この上なく非日常で心地よい眺め…ベランダから独り占め…。ここでコーヒーずっと飲んでいたい…。
肝心のお風呂は、内湯と露天がある。露天は湖から柵で隔てられていて、山並みが見える。湖は、川や海のような他の水辺より静かだ。
空いてそうな時間を目指したが、運良く露天を独り占めできる時間があった。成仏しそう。
夜ごはんは予約してなかったので、ホテル内のダイニングで基本コース+ビュッフェをいただいた。おいしかったのに写真撮り忘れてしまった。残念…。GoToクーポンでお酒をつけた。しあわせ。
明日去るのが名残惜しくて夜更しをした。いや、本当は翌日12時チェックアウトで横にある温泉施設に寄ってゆっくりする予定だった。それが、昼には都内に出動しなければいけなくなった。こういうときに限って予定が入るのは困ったものだし、一応有給なんだけどなぁ。翌朝8時過ぎにホテルの前を出る路線バスに乗って帰るので、夜更しするし、早起きもした。
朝起きて、目覚めのネスプレッソをベランダでいただく。優雅すぎ。清々しいをギュッと詰め込んだ朝。イングリッシュブレックファストでもルームサービスで頼んだろか。
このホテルは、湖畔も一部ホテルの敷地なので、ホテル利用者だけがまったりと散歩をできるエリアが広がっている。湖に向かってベンチが置かれており、頭空っぽで座った。
目に飛び込むのは、山、湖、芝生、耳に入るのは木のさざめきと鳥の声。
なんだこの世界、アーーー仕事いきたくねーー。むりすぎる。今がしあわせすぎる。ていうか芦ノ湖ってこんな良質なリゾートだったのか。長野あたりに行かないとなさそうなこの静けさエゲツない。
レイクサイドの宿泊棟はまぁるくて、部屋の形もそういえば独特だった。外観も品しかない。ここ、どこ見渡しても現実がない。隔離してくれている。きっとコロナ前は、海外からリゾートを求めて多くの人が来ていたに違いない。日本人も来たほうがいい。
この写真の道の先はどん詰まりだが、その辺りでぼーっとしてたらステキなご夫婦から朝のあいさつをいただき、優雅な空気を人とシェアなんかしちゃって。心がぽかぽかぽかぽかして仕方ない。そして肌に触れる空気はキリリと冷たい。このバランスが絶妙。
ありったけの深呼吸をして、バスに間に合うように出立する。もういや。ほんといや。フロントの方も、チェックアウトの時間が予定より4時間も早いの絶対変だなって思ってんじゃん。もう。
ありがとう…ありがとう…半日だけどしあわせでした、また会いましょう…。
路線バスは小田原行き。箱根の大体の名所を回ってくれてそれはそれで楽しかった。
大涌谷も見られた。ちゃんと見たの、8年ぶりかな。当時の彼氏と温泉旅行に行って、私がトイレに行ってる間にお土産屋で寄木細工のピアスを買って別れ際にプレゼントしてくれるなど、なかなか粋な人だった。それ以来、基本的に一人でぷらぷらと宮ノ下あたりまでしか行ってなかったからなぁ。
ぼーっとしてたらすぐ小田原についた。そこから東海道線普通列車グリーン車でブーンと東京。パソコン開いて徐々に仕事のことを思い出す。そう、ちゃんとパソコン持ってってた私。えらい、のかな。悲しい性かな。
ほぼ一日だったけど、かなり癒やされたし芦ノ湖の癒やし効果が絶大すぎることを知れたのが大収穫。またサクッとエネルギーチャージに行こう。ここぞというときに、疲れを落としたいとき、芦ノ湖のプリンスホテルは私の主要な選択肢になりそう。
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