家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

大好きな本。初めて買ってすぐの本に線を引きながら読んだ本。本はほとんど読み返すことの無い自分の読書スタイルを大きく変えてくれた本。

たくさんの感想はあるし、読むたびに気になる部分が変わったりするけれど、それを全てここに書くには、何日も下手したら何年もかかるんじゃなかろうか。だから、一番書きたいことだけ書く。

岸田奈美さんから、私は感情を一番学ばせてもらっている。感情って言葉にすることがとても難しい。自分の気持ちを聞かれると急にコミュ障になる。

自分の意見や思いを聞かれたときに答えるたびに、多数派にいつも入りたいのに、入れないジレンマ。みんなとの見えない透明な何かに阻まれている感覚。心底自分は薄っぺらだといつも感じるし、冷たい心の持ち主だとずっと感じていた。その原因が自分の頑張りだけではどうにも出来ず、もともとの発達障害の産物だと気づくまでの35年間。苦しかったのだ。そして今も昔ほどじゃないけど、少したまに苦しい。

そんな自分の憧れの部分。感情を表現するということを、泣けて笑えて前を向ける言葉の数々で説明してくれるこの本が、私は大好きだ。そうかもしれない。そういうふうな言葉があるのか。目から鱗がポロポロ落ちる。固い頭が柔らかくなるのを感じる。

一番好きなのは、『どん底まで落ちたら、世界規模で輝いた』35ページから49ページ

最後の【宇宙人の襲来を心のどこかで願いながら、旅を終えたわたしは、今日も元気に、みようみまねで生きている。】

この言葉を胸に、私もみようみまねで生きていく。


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