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調べ方について(1)
1.はじめに
インターネット上には玉石混交ともいえる様々な情報がある。
匿名で発信ができるため適当な発信ができるのである。(私も例に漏れないが)
匿名性がある種インターネットの良い点でもあり悪い点でもあるのは皮肉なことである。
そのような状況でもインターネットを用いて調べ物をすることが多いのが現状であるが、ではどのようにすれば信憑性の高い情報を手に入れることができるか。
そのノウハウを少しでも提供できればと思う。
2.論文
言わずもがな、インターネット上で信頼の置ける情報媒体としては論文があげられるだろう。
それではどのように論文を検索すべだろうか。
便利なことに論文を検索できるサイトがいくつか存在している。
・CiNii (サイニー)
これは「学術のプラットフォームをひとつに。」という標語からわかるように、様々なデータベースにある論文を検索できる。
関心のあることがらを検索するといくつかの論文がヒットし、気になる論文に「機関レポジトリ」等の文言があれば閲覧が可能である。
また、CiNiiでは全国の大学図書館に所蔵されている本を検索できるCiNii Booksや博士論文が検索できるCiNii Dissertationsがあるのでぜひ参照されたし。
・J-STAGE
これは国立研究開発法人科学技術振興機構が運営するオンラインプラットフォームであり、CiNiiのデータベースにも入っている。
J-STAGEでも様々な論文が検索できるが、J-STAGEの利点としては分野別に雑誌毎で調べられる点である。
トップページの下記にある、「分野別に閲覧する」中から関心のある分野を選択し、雑誌を探していくと、自身の関心のある事柄周辺の雑誌、論文を見つけることができ、非常に便利である。
・機関レポジトリ
これは大学や研究機関が蓄積している研究を公開管理しているものであり一覧はここから見ることができる。
機関レポジトリ一覧から論文にあたるのも一つの手であるが、逆に論文から機関レポジトリへと向かう方法もある。
Googleなどの検索エンジンで関心のあることがらを検索するとヒットした中に論文がpdf上でアップされているのが発見できることがある。
例えば「ハイデガー 翻訳論」と調べるとヒットしたなかに
このようなリンクがある。
これをクリックしてurlに注目する。
このurlの/dspace/bitstream/10291/11635/1/bunkakeishogaku_4_1.pdfを削除しエンターキーを押すと機関レポジトリへ飛ぶことができる。
以上のようにヒットした論文から、urlを操作することで機関レポジトリが発見できたりもする。
以上が論文の調べ方であるが、さらに論文の註釈は参考文献を見ると芋づる式に論文を調べることができるので、これらも参考にされたし。
補足であるが、白書を見ることもなかなか興味深いのでぜひ参考にしていただければと思う。(一覧はここから)
白書を読んで気になったことを論文の検索方法を使って調べ、またそこから新たな情報を得て調べ・・・を繰り返していくと様々な知識を得ることができる。
また機関レポジトリ一覧に入っていない研究所もあるので少し紹介する。
・防衛研究所
・アジア経済研究所
・日本現象学会
・日本銀行金融研究所
等々様々な研究所や学会があるのでぜひいろいろ調べてほしい。
調べる中で様々な論文に出会うが、注意すべきは論文の著者名である。閲覧しようとしている論文の著者に注目し、著者の名前をインターネットで検索をする必要がある。
というのも論文があったとしてもその著者が剽窃を行っていたことが明らかになっていることもあるし、著者の経歴をからまったくの専門外の文章である可能性もあるので一度著者名を調べることをおすすめする。
著者名を調べることには利点もあって、著者が書いている他の論文や記事がヒットすることもあるし、researchmapが見つかることがある。
(researchmapは研究者自身が管理している研究者の情報がのっているサイトであり、研究ブログや資料公開から有益な情報が得られることもある。)
また様々な研究所が発見できると思うが、出所を調べ、偏った機関ではないか等を確認していただけたらと思う。
次は論文以外のインターネット上の情報について紹介できればと思う。