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Palit GeForce RTX 3060 Ti の LED を物理的に消したい


1. はじめに

最近寝ているあいだに PC で機械学習を実行する生活をしています.このような生活においてしばしば問題になるのが,グラフィックボードの光による就寝の妨害です.まぁ意外と寝れないこともないんですが,やっぱり気になるもんは気になるんですね.そこで,グラフィックボードの LED を消す方法を調べました.

現在わたしのメイン PC で使っているグラフィックボードは以下の製品です:

なので,基本的にはこの製品や Palit のグラフィックボードを使っている人向けということにはなりますが,LED を消したい民におかれてはすこしでも参考になれば幸いです.

2. Palit のグラボの LED を消す方法

Palit のグラフィックボードの LED を消灯する方法は主に以下の 2 とおりあります:

  • ThunderMaster による設定

  • 物理的に LED のコネクタを抜く

2.1. ThunderMaster

まず,ThunderMaster を使う方法について説明します.ThunderMaster は Palit のグラフィックボード用のユーティリティソフトです.LED やファンの制御,オーバークロックなどの設定が可能です.

ThunderMaster を使うことで LED を消灯することも可能です:

ただし ThunderMaster を用いた手法には以下のような問題があります:

  • Windows 起動時に毎回 ThunderMaster が起動する必要がある

    • なるべくこういうソフトは無駄に常駐させたくないですね

  • 起動時およびシャットダウン時は消灯設定が反映されず LED が点灯する

    • 地味に気になります

どうやら,管理者権限で起動してやればいいらしい?のですが,自分が試したときはうまくいきませんでした.

そこで,やはり物理的に LED の消灯するほうが手っ取り早いじゃんという話になるわけです.

2.2. 物理的に LED を消す

まずそもそも物理的に LED を消すってそんなことが簡単にできるのかと思われる方がいるかもしれません.たとえば,LED につながるケーブルをハサミでちょん切ってしまうみたいな不可逆的な操作を想像している人もいるかもしれません.

グラフィックボードというのは CPU 周りと同じような構成になっています.具体的には以下のような対応関係があります:

  • マザーボードに相当する部分

    • 基板

  • CPU に相当する部分

    • 本来の意味での GPU

    • GeForce RTX 3060 Ti とか

  • CPU クーラに相当する部分

    • ファンやら

    • ヒートシンクやら

これらをひとつにパッケージングしたものをグラフィックボードと呼んでいるわけです.

そういうわけで,CPU クーラと同じように,グラフィックボードの LED やファンも,単にグラフィックボードの基板にコネクタで接続しているだけの単純な構造になっています.よってコネクタさえ抜ければ基本的には LED を消すことができます.

実際に MSI のグラフィックボードでやってる記事もありました:

3. 実際に LED のコネクタを抜いてみた

まずはグラフィックボードをよく観察します.

Palit GeForce RTX 3060 Ti の側面の様子

側面を見るとコネクタが 3 つあることが確認できます.さて,どれを抜けばよいのでしょうか.分解動画を探して確認してみました.

すると,内部にもう一つコネクタが隠れていることがわかりました.コネクタは合計で 4 つです.また,各コネクタの性質はおおむね以下のとおりであることがわかりました:

  • 画像の上側のコネクタ

    • LED 制御基板との接続

  • 画像の下側の 2 つのコネクタ

    • それぞれのファンとの接続

  • 隠れていたコネクタ

    • LED 制御基板と LED 発光部品との接続

したがって,画像の上側のコネクタさえ抜けば隠れていたコネクタを抜かなくても LED を消灯できることがわかりました.実際にピンセットを用いてコネクタを抜いてみたところ,ちゃんと LED が消灯し,また GPU として特に問題なく動作することが確認できました.これにて一件落着です.

4. おわりに

だいたい自作 PC ってどうしてなんでもかんでも光らせたがるんですかね?RTX 6000 Ada とか,光らないしシンプルでかっこいいんですけどね.

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