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『耐』

毎年その年を漢字1字で表すってやつ。
あれめちゃくちゃ難しいと思う。

だって24時間365日を1字って
いくら多様な日本語でも厳しいったらない。

実際2020年を表す漢字1字は
『密』

さすがに無理がある。
確かに言い方が悪いが流行った言葉ではある。

でも実際、密な年だったかというと
むしろ密を避けてきた年だから
密な年ではない。去年とかの方がゴリゴリに密な年だ。

まあ密を意識的に避けてきたからこそ
この漢字なんだろうけど
こういう屁理屈も出てくるしやっぱり難しい。

つまり何が言いたいかというと
2020年を自分なりに漢字1字でまとめようと思うのだ。

散々文句を言ってから自分を発表するのは勇気がいる。
だからもうタイトルにしてやった。
そう、『耐』だ。


今年は多くのことから耐えてきた。
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために
趣味であるスポーツ観戦、ライブやロックフェス、さらには外出まで制限され自由を奪われた。

声を出して発散したいものを少しずつ溜めながら終わりの見えない暗闇から耐えて、今もなお耐え続けている。


コロナだけではない。仕事についても耐えなければいけないような環境になってしまった。

我慢は嫌いだ。
やってはいけないと言われるとやりたくなるし
食べちゃだめって言われると
それがものすごく美味しそうに思える。

ここを耐えればという出口の見えない我慢を今年はたくさんしてきた。私生活でも仕事でも我慢して耐えなければいけない1年になってしまった。

耐え続けた先に明るい未来なんて保証されてないし、これをいつまで続けなければいけないのか。そんなものは全く予想がつかない。


自粛、延期、中止…そんな言葉が並んだ2020年。


そんな2020年が終わる。

自粛や延期は今も終わってないどころか再燃しているけど。(行く予定だった1月9日のサンボマスターも有観客から無観客になってしまった)

2021年はホップする年にしたい。

2020年は嫌なことを耐えて我慢して
それで少しばかり後退してしまった。

でもその後退は飛躍するために
いったんしゃがんだってだけで

そこから小さく羽ばたく兆しにしたい。

2020年は耐えた年って言ったけど
取材をしてまた記事を書き始めたり
昔の人たちに色々会ったり
少なくとも我慢だけした年ではない。

だから一概に『耐』ってだけでもない。

我慢して耐えて屈んだ体勢から
少しずつでも前に跳んでいく。

こんな情勢はまだまだ続くだろうから
ステップもジャンプもできないけど
まずはホップから始めていく。


あとビールのIPAが好きになったので
来年はたくさん飲もう。

そんな感じで24歳になった。
オリンピックのサッカーじゃオーバーエイジの年齢だ。

ロンドン五輪の吉田麻也みたいな安定感はまだないけど、
あと1年で四半世紀の人生史に
少しでも何か刻み込めるようなことをする。

刻み込むための傷を付ける。
そういう年になるように。

2020みたいな年は二度と来ないように
そして
2020という年を一生忘れないように

残りの数日も耐えしのんでいきます。

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