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金融機関の債券含み損問題
地方銀行の国債含み損が2兆円規模に拡大しているという記事が出ています。金利が上昇すると金融機関は貸出金利が上がり、その部分の収益は増えます。しかし、過去から保有していた債券は損が発生しているのです。たとえば1%の債券を保有していたが、金利が2%になってしまった。そうなると新しく発行される債券の金利も上がります。たとえば、金利2%の債券が発行されるようになると、保有している1%の債券は新しい債券に比べて得られる金額が少ないのです。将来価値が下がる現象です。下がった分が含み損になるのです。地銀に体力があれば売却をする方法もありますが、損が出てしまうので決断のタイミングは金融機関によってちがいます。保有し続ける決断をした場合、金利が上昇し続けるタイミングでは含み損は大きくなっていくのです。