【忍殺TRPG・FMシナリオ】フローズン・マグロ・エマージェンシー
はじめに
本シナリオはニンジャスレイヤーTRPG向けのギャグシナリオである。
キャンペイグンの息抜きに挟む事を企図しており、全体として胡乱なセッションとなるであろう。
このシナリオでNMが経験するのは以下の要素。
・一本道をノリと勢いだけで走り切る
・ニンジャスレイヤーのRP・戦闘
・ダークニンジャのRP
基本的にニンジャスレイヤーはDKKを稼ぐような邪悪な行為を行わない限りは遭遇する事がなく、またダークニンジャも専用のシナリオ以外では接触の機会がない。基本的にストーリーテリングで遭遇させるしかない2者だが、胡乱シナリオで出しておく事でRPの練習になる。シナリオの雰囲気が胡乱なので多少RPがブレても実際問題がない。ヤッタネ!
概要
要求されるPCの強さ: 合計能力値15~18程度のPCが3~4人
あると有利になる技能等: ノリと勢い
プレイ時間: オンラインセッションで3時間程度
ストーリー概要: 緊急女体盛り案件! ラオモト・カンが臨時女体盛りパーティーを行うという。しかし何故か市場からオーガニック・マグロが姿を消しており、マグロ抜きではラオモトが満足しないのは明白。
君たちは急ぎツキジ・ダンジョンに潜り、冷凍オーガニック・マグロをサルベージしなければならない。
「乳母が食べる」とプリントされたマグロケースを背負い、ツキジに赴かんとする君たち。しかしマグロケースは一定以上の速度で走り続けねば電気ショックを与えるクソ装置でもあったのだ。走れ、ニンジャ!マグロのようにーーーー
マップ
ニンジャスレイヤーとダークニンジャのコマは共有イベントリ内に入っている。また、奥の木箱は冷凍マグロを示す。
導入
以下のようなIRC連絡が入る。
ラオモト=サンが緊急女体盛り会合を行う。しかし何故か女体盛りに必須のオーガニックマグロが市場から姿を消しており、これではラオモト=サンが満足しないのは明白。お前達は直ちにヒシバから食品ボックスを受け取り、ツキジ・ダンジョンへと向かい冷凍オーガニックマグロをサルベージし、ラオモト=サンの元へと届けよ。
なお、マグロは合計300kg用意すること。
クソ装置
ソウカイ・グレーターヤクザのヒシバはPC達に背負い式食品ボックスを渡す。これは装備枠を消費しない。ボックスには「乳母が食べる」との文字がショドーされている。
全員がボックスを背負ったところで、ボックスから合成マイコ音声が流れる。
「装着を確認しましたドスエ。本装置は無理やり取り外そうとすると爆発します。また移動速度が時速20kmを下回ると電気ショックドスエ」
ヒシバは狼狽し、こう言う。
「アイエーエエエ!?スミマセン、持ってくる物を間違えました!」
「解除方法は今から調べますので、あなた達は出発してください!」
PC達がこの時点で移動を宣言していない場合、回避不能のダメージ1を与える。とにもかくにも、PC達は動かねばならなくなったのだ。
・特殊ルール
・PCは自分の手番の移動フェイズで1マス以上移動していない場合、回避不能のダメージ1を受ける。
・電気ショックと描写したが、処理上は通常のダメージとして計算する。重サイバネ者へのやさしみ的ななんかである。
・倒したNPCのアイテムや【万札】は倒したPCが即座に獲得する。
ツキジ・ダンジョン入り口
色付きの風となってネオサイタマを駆けたPC達は、ツキジ・ダンジョン前までたどり着いた。
ツキジ・ダンジョンの入り口には今まさにダンジョンから出てきたマグロ・サルベージャーがおり、PC達をスラッシャーと勘違いして戦闘を仕掛けてくる。
PCの人数×2のサルベージャーをPOPさせる。
◆サルベージャー (種別:モータル)
カラテ 1 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ ー 万札 1
◇装備や特記事項
ノーカスタム・チャカ・ガン:遠隔武器、ダメージ1
マグロ10kg
ダンジョン上層
食品ボックスから音声が流れる。
「スピードアップドスエ!移動速度が時速40kmを下回ると電気ショックドスエ」
特殊ルールを以下のように書き換える。
・PCは自身の移動フェイズで、2マス以上移動していない場合、回避不能のダメージ1を受ける。
ダンジョン上層では近接武器の代わりに冷凍マグロを持ったモーターヤブが道を塞いでいる。またそのモーターヤブの制御権を乗っ取ったのであろうスラッシャーがいる。
◆モーターヤブ・マグロ回収型 (種別:戦闘兵器)
カラテ 6 体力 8
ニューロン 3 精神力 ー
ワザマエ 6 脚力 2
ジツ ー 万札 5
◇装備やスキル
オムラ・マシンガン:遠隔武器、連射3、ダメージ1
冷凍マグロ:近接武器、ダメージ2
戦闘兵器:このルールを持つキャラに「カナシバリ・ジツ」などの精神攻撃は作用しない。
マグロ100kg
ダンジョン中層
全く別件でマグロをサルベージしていたダークニンジャがおり、PC達を如何する。彼は100kgのマグロを持っており、交渉次第ではマグロを分けてくれる。
ただしNMはPCが会話を試みる場合、適宜移動を要求する。当然ダークニンジャは訝しむだろう。いじり倒そう。
NMは会話の面白さに応じてマグロを分けること(目安は50kg、面白いRPが見られたら100kgまで与えてよい)。
ダークニンジャPOP位置
このイベントが終わったところで、ヒシバから連絡が入る。
「クソ装置の解除方法がわかりました! 通常の方法では外す事が出来ないようですが、信管に欠陥があるらしく……低温にさらし続ける事で信管が停止し、無理やり取り外しても起爆しなくなります。エンジニアの試算では、そのまま冷凍マグロを詰め込み続ければ、こちらに帰る頃には十分に冷えているだろうとの事です!」
PCにコリ・ジツ使いがいて、自分のジツでボックスを冷やしたいと言い出した場合の説得法を以下に列挙する。
・過剰にボックスとマグロを冷凍すれば解凍に時間がかかり、ラオモト=サンの会食に間に合わないかもしれない。走れ。
・君たちのPCはツキジ・ダンジョンの低温にさらされ、低体温症で正常な判断が出来ない。走れ。
・ノーカラテ・ノーニンジャ。君たちはジツではなくカラテでもってマグロを集め、装置を冷やし、以てこのクソ装置に勝利しなければニンジャが廃る、そんな気持ちになった。走れ。
・きみたちは一時的にあほになった。走れ。
ダンジョン深層
食品ボックスから音声が流れる。
「スピードアップドスエ!移動速度が時速100kmを下回ると電気ショックドスエ」
特殊ルールに以下の文章を付け加える。
・PCは自身の移動フェイズで、『連続側転』『突撃』などの【脚力】を増幅させるスキルを使用しなければ回避不能のダメージ1を受ける。
・サイバネなどで『連続側転』が不能で、かつ【脚力】を増幅させるスキルを取得していない・使用ができない場合、【ワザマエ判定Hard】成功で『連続側転』と同等の移動を行ってよい。
ここは冷凍マグロ保管庫だったのか、大量の冷凍マグロが所狭しと吊るされている。トレジャーボックス(マグロ)1つごとに50kg*のマグロを手に入れられる。この時点で、余剰冷凍マグロ10kgごとに【万札】1を手に入れられるとアナウンスする。
*キャンペイグンの進み具合によって調整すること
ニンジャスレイヤー現る
PC達がマグロを漁ろうとしたその時。
「Wasshoi!」
躍動的なカラテシャウトと共に、冷凍マグロの1つが爆発し、中から赤黒の影が飛び出してくる。エントリー者は決断的にアイサツする。「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
ニンジャスレイヤーは冷凍オーガニックマグロを背負っており、あなた達と同様にマグロをサルベージしにきた事をうかがわせる。彼は一瞬時計を確認した後、PC達に戦闘を仕掛けてくる。
実際ニンジャスレイヤーはアマクダリ・セクトのイタマエニンジャ・メイヴェンとのスシ勝負のために冷凍オーガニックマグロを持ち帰る最中であり、あまり時間がない。彼は3~4ターン目の終わりに戦闘状況に関わらず撤退する(戦闘状況とPLの勢いを鑑みて決めること。ダレそうならアトモスフィアを上げてそのターンに撤退させよう)。
この戦闘で生き残ったPCは全員DKK+1され、ニンジャスレイヤーに最もダメージを与えたPCはさらにDKK+1される(同値の場合は同値の全員に与える)。
ニンジャスレイヤーPOP位置
終局
全てのPCがマップから脱出した、ニンジャスレイヤーを殺害した、ニンジャスレイヤーが撤退した、いずれかの条件を満たした時点でミッション成功とみなす。
PC達は無事にラオモトの元にマグロを届け、クソ装置も解除された旨を伝える。
報酬は余剰マグロ売却益を山分けとし、余暇は4~5スロット与える。また【名声:ソウカイヤ】+2を与える。
ミッションに失敗した場合や余剰マグロがない場合、サンプルシナリオなどを参考に報酬を与えること。本シナリオは胡乱なセッションになる可能性が高いので、ボーナスシナリオとしてキャンペイグンPCの成長度合いを見て報酬を調整するような使い方をするとよい。
スペシャルサンクス
テストプレイヤー一覧
Tac.T=サン、しゅう=サン、Feno2=サン、カツカツ=サン(順不同)
全員見事なサンシタぢからを発揮し、ニンジャスレイヤーを前に全てのマグロを回収し走り抜けました。またダークニンジャの前で高速土下座匍匐前進を披露し、彼の信用を勝ち取ったPCも居た事を付記しておきます。参加ありがとうございました!