インカレ二回戦が面白かった三つの理由
12/15、インカレ二回戦の、2試合を観てきました。
1試合め 早稲田大学(以下早稲田)vs北海道教育大学岩見沢校(以下岩教大)
2試合め 順天堂大学(以下順大)vs関西大学(以下関大)
ツイートに対してあまりリアクションがなかったので世間的な注目はあんまりないんだろうな…と思いつつ、個人的にはとても楽しめたのでそのポイントを3つ書き残します。
①未来のJリーガーを先んじてチェックできること!
岩教大以外の3大学には来季からJリーグ入りが内定している選手が何人かいました。
早稲田
DF冨田康平選手(→京都)
MF相馬勇紀選手(→名古屋)
MF岡田優希選手(→町田)
GK小島亨介選手(→大分)
順大
MF名古新太郎選手(→鹿島)
FW旗手怜央選手(→川崎F)
関大
DF荒木隼人(→広島)
DF黒川圭介(→G大阪)
※2020年度加入内定
DF河野貴志(→北九州)
ゲキサカより引用
スタメンから出てる選手も、途中出場の選手も、出場機会がなかった選手もいました。
その中でも、一番レベルの違いを見せつけてくれたのは早稲田の相馬選手でした。
後半開始からの途中出場。
ファーストタッチなのかセカンドタッチなのかと思うくらい出てきてすぐ、ドリブルで仕掛けてPKを獲得しました。
ボールを持った瞬間の怖さが圧倒的。
その後は岩教大の修正力の高さもあって、怖いプレーというのはそんなには見られなかったのですが、一瞬で観客を魅了するプレー、そして試合を決定付けるようなプレーをするのはさすがです。
まとう空気感、プレーの質が既にJ1クラスでした。
今年の名古屋グランパスの窮地を救ったプレーは伊達ありません。
そして、川崎フロンターレ内定の旗手選手の決定力も圧巻でした。
試合自体は、順大よりも関大の方が決定機は多かったです。
PKもありました。
ただ、運がなかったのか、ストライカーの質の差なのか…
決めきれなかった関大に対し、ストライカー旗手選手がチャンスをきっちり決めて勝利を掴みとりました。
即戦力として求められる大卒選手として加入する旗手選手。
2連覇して、戦力も磐石そうな川崎フロンターレに、居場所はあるのか?
少しだけ疑っているところがあったのですが、この決定力は武器になるんだろうな、と思い直しました。
一方関大・サンフレッチェ広島内定の荒木選手は2失点。
キャプテンなので、涙をこらえながら最後の挨拶をしていました。
そのキャプテンシーをJリーグでも見せてほしいと思うような立派な挨拶でした。
観客席には各チームのサポーターらしき、グッズを身に付けた観客の姿もちらほら見られました。
我が軍の戦力として、もしくは将来の対戦相手としていち早くチェックできる!そんな楽しさがあります。
②1試合めと2試合めの違いが魅力!
1試合めは関東リーグの王者早稲田と、北海道第一代表の岩教大。
早稲田は今大会の優勝候補の1つ。
岩教大が勝ったらジャイアントキリングときっと言われるでしょう。
大差がついてもおかしくない両者の対決の結果は1-0の接戦。
クロスバーに当たった惜しいシュートもあり、あわやという感じもありました。
中盤の攻防だけで言うならば、岩教大の方が優勢だった気もします。
スピード感が第2試合よりも緩めなことも影響していたのかもしれませんが、早稲田に対してしっかりとした守りができていました。
さらに、相馬選手へのケアも一発やられてしまった後はきっちりやっていて、修正力の高さも見られました。
組織的で攻守が分離しがちな早稲田のサッカーと中盤がコンパクトでボールをきっちり奪える岩教大のサッカーは相性がよかったのかもしれません。
一方、第2試合の順大vs関大はハイスピードでがっぷり四つに、組み合う感じのサッカー。
凸と凹が噛み合ったような、1試合めとは全く違います。
凸と凸、凹と凹がぶつかり合うような感じ。
そんな中で、関大はチャンスをPKも含めて作るも東京Vユース出身のGK佐藤選手の反応のよいセービングに苦戦してました。
2年生でかつ、180センチないのに先発の座を掴んでいるその理由はきっと反応のよさなんだろうな、と思いました。
ただ、関大の牧野選手に1点返されてしまったシーンは、ループシュートでサイズ感の小ささが仇となってしまったように見えました。
まだ2年生ですし、身長が伸びる可能性はまだまだあると思います。
この2試合でいうと、GKはユース代表でもあり、東京オリンピックに一番近いポジションにいそうな小島選手も注目でした。
しかし、この佐藤選手もとても期待できそうなGKだな、と印象に残りました。
同じトーナメントの2試合を続けてみることができるのは、大学サッカーや高校サッカーの独特です。
それぞれの試合がどうだったか、比較してみるのも面白い角度から見れるな、と改めて思いました。
③監督にも注目!
2試合め、順大率いるのは現役時代も活躍しましたが、やべっちFCのコメンテーターとしても活躍した堀池監督。(写真中央)
指示を出す声は、メディアに出ていたことも影響しているのかさほど大きくないのに、かなり通るよい声でした。(本人の特性であって、メディア出演は全く関係ないかもですが…)
対する関大を率いるのは、J1リーグ通算10000ゴールを決めたことで一躍有名になった前田雅文監督。(写真手前)
同学年の大久保嘉人選手や今野泰幸選手はまだまだJ1リーグの第一線でプレーしている世代の若き監督です。
第一試合の外池監督は選手として活躍した後、電通に入社した異色の経歴でも知られている監督でかつ、就任1年目にして早稲田を優勝に導きました。
岩教大の越山監督は審判出身。
重要なゲームの笛も吹いていたと聞きました。
監督の経歴は志向するサッカーや戦術にも影響を与えていますよね、きっと。
そういう視点で見ても面白いです。
最後の3つめは少しだけ無理があったかもしれませんが、以上3点がインカレ二回戦@西が丘の注目ポイントでした。