冬の情緒
雪が降ってる。しかも積もってる。
私が住んでいるところではなかなかない。
だから新鮮。ワクワクするのと、滑るじゃん!っていう面倒な心持ちと半分。
今は夜。
ガラス越しに舞い散る雪が見える、街灯の灯りが反射してキラキラしている。
こう言った情景を、心に染み入る感覚で見ていられるのは、日本的情緒なのだろうか。
感じたことをことばで遊んでみると、より情緒は深まるのだろうか。
「白雪に当たる灯りの玉吹雪き 凍える娑婆の光りとなりけり」
どうだ?っぽくないか? 雪が二重になってるか…
「窓ごしに当たる灯りの玉吹雪き 凍える娑婆の光りとなりけり」
これでどうだ?
凍えてるのは世の生業である。そんな厳しい現実の中で街頭に照らされた雪を窓越しに眺めている、ひとつひとつの雪の粒を玉に例えてみる。
玉のひとつひとつが輝いて世を良くしていかねばならないだろう。
2022年2月、まだパンデミックが治らない世界において冬の一節を歌って、ちょっと趣向を凝らした時間を楽しむ。懐も心にも余裕はないが、たまには余興を持って少しでも豊かになれれば良いじゃないか。
こんな余興はやったこともないのだが、玉とは真珠のことであり、国民一人一人の事を意味する。岡潔氏の春宵十話で知った、文屋朝康の歌から拝借した。
「白露に風の吹きしく秋の野はつらぬきとめぬ玉ぞ散りける」
いやー おもしろいですね〜 楽しいですね〜
日本人として日本の心を歌う事に何を躊躇う。これからちょいちょい歌ってみる事にしようか。
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