はなげでてますよ
「はなげでてますよ」って、誰かに言ったことありますか?
ちなみに私はある。しかも、自分の上司に言ったことがある。
だってそれは、その人のためじゃん。
でも、なんかおかしいな。
20年前にメッセンジャーをやっていた頃は、一日中車の合間を縫って走りまくっていたので鼻毛が伸びる伸びる。全身排気ガスやら埃やらで薄汚く汚れていたものだし、実際に鼻毛が伸びるスピードは早かった。環境汚染というのはちゃんと人間の体にもダイレクトに反映されていると、身体を張って実証済みというわけだ。
鼻毛はのびのびと長くなる。それは自然なことであって、全人類誰もが同じ機能を持ち合わせている。それは一種の防御本能であり生命活動である。
だから、鼻毛が出ているからといって、それ自体が悪いことではない。
じゃぁ、なんで”鼻毛が出ていること”を不都合だと考えるのだろうか?
まぁ、いろいろ考えられるが、どれもくだらない理由だね。
いずれにしても、その違和感は誰もが抱くことであるということは認めざるを得ない。
たしかに、真面目な話をしようとしているのに、鼻毛が出ていたらそこに意識を持っていかれて話半分ということでは困る。
だから気がついたらその瞬間に伝えてあげたほうがいい。そのまま話を進めてしまっては、その後の話の内容は頭に入ってこないってことになりかねない。
目的を果たすために、目障りなものは排除する。それは愚かな人間が戦争を繰り返してきたように、鼻毛も排除されるべきものとなってしまったのだ。
しかし、鼻毛は必要であるし生えてくるものである。緩衝地帯という領域がなければ世界は円滑に回らないのである。
自然な生き方もあれば、見栄を張った生き方もある。いずれも生き方であって、誰にも否定されるものではない。でも鼻毛は双方に平等に存在するのであって、どのような捉え方をするのかはそれぞれであるが、根絶することはしてはならないし、身体の健康のことを考えるならば、できるだけ切らないほうが良いのかもしれない。
ただの鼻毛の話がずいぶんと脱線してしまったが、鼻毛とうまく付き合っていくのは大切なことということと、ちゃんと伝えてあげようねってことだ。
相手が上司であれ、好意を抱いた誰かであれ、速やかにスマートに処理をすることをオススメしたい。鼻毛の話で人生観がわかってしまうかもしれないよ。