2024年を振り返る
振り返り記事を書きたいなと思っていたらもう大晦日です。早いものですね。Noteに書いた内容も、書いていない内容も色々ありますので、つらつらと今年一年を振り返ってみたいと思います。
Noteを始める
このSNSをやっている以上、これを書かずには居られないでしょう。今年はNote記念の年でした。最初の記事を投稿したのは6月9日。波はありながらも、1月に1~2記事くらいのペースで公開できていると思います。
日記的な使い方ではなく、モノについての紹介記事が多かったですね。モノにフォーカスするのはコンテンツ性が高くなって、情報的な価値が増え、読み手側には嬉しいのではないかと思ってます。一方でコンテンツは有限ですので、書き手側としては大変…なのだと思いますが、個人的には今はネタの在庫過剰状態で、記事執筆の方が追い付いていません。ど最初の記事にも記載した通り、私は情報発信には向いていないのです。
公開した記事は主に2つ。GFXにSigma Artラインの単焦点レンズを付けてみたレビュー記事と、X線間接撮影をはじめとする大口径産業用レンズの歴史や実写に向けた取り組みを綴った記事です。
ただただ写真を載せる使い方でも良かったかなとも思いますが、ここまで色々な人に見てもらえたのは、コンテンツの個性や、その組み合わせによる相乗効果かなという風に思っています。
今後はやる気が続く程度に、もう少しバラエティを持たせて広げていきたいと思っています。
3Dプリンタを買う
今年のライフスタイルを変えたのは間違いなくコイツです。2月にBambu Lab の A1 Miniを導入しました。それから半年くらい、ずーっと作りたいもののために毎夜毎夜CADと向き合い、造形を続けていたと記憶しています。
CADで3Dモデルを起こした形状が1時間後には実在のモノとして出来上がっている。その事実は想像以上に感動するものです。
工業系の人間なので、木工も金属加工も電気配線もできます。しかし3Dプリントがそれらと大きく違うのは、最終製品が1ステップで出来るかどうか、という点です。3Dプリンタは出力した後、追加工のプロセス無しに、それが最終製品として使えるんですね。これって本当にスゴイことで、3Dプリンタを導入した後に改めて認識した事実であったりします。
「そんなプラスチックの部品なんて百均かAmazonで適当に探してきて買えばええやろ」と言う人の気持ちも分かります。
しかし、よくよく考えてください。その部品、100%自分が欲しかった形状ですか?買って来たはものの、形状が微妙に合わなくて気に入らなかったり、買いなおしたりした経験はありませんか?
そんな経験がある人は、3Dプリンタの恩恵が受けられる人です。Amazonの配達より早く、自分の欲しいカタチが手に入るのですから。すぐにでも3Dプリンタを発注しましょう。幸せになります。
経験が無い人は、今まで通り百均で買ってください。すぐにできるとは言え、手間は手間だからです。その手間の無理強いはしません。
山に飽きる
自己紹介記事でも記載していた通り、登山が趣味でした。しかし今年はというと、8月に表銀座や富士山を歩いたきり登山欲が無くなり、すっかり山を離れてしまいました。理由は2つ。
1つは体験として新鮮さが薄くなってきたということです。天気やルート、山の性質についてしっかり調べれば、登る前から「今日はこんな感じなんだろうな」という予想が立てられるようになってしまったのです。
自然は人間の予想を裏切るからこそ美しいのです。予想できる自然など面白くはありません。にも拘らず、予想した通りになったとしたら…
2つめは行きたい場所に行けるようになった、という点です。1つめと近いかもしれませんが、相当に厳しい場所を除いては、春夏秋冬どこでも登りたい場所に登れるようになってしまった。長距離でも積雪があっても、真っ暗闇のスタートであっても、テントを担いでいたとしても、たいていの場所には行けるのだと気づいてしまった。
もちろん、行けない場所はあります。ハーネスを付けて行くようなアルパインクライミングは無理ですし、厳冬期のアルプスなんかも耐えられる気はしません。しかし、その行けない場所に辿り着く感動と、それに必要な努力を比較したとき、私は損益分岐点を超えられなかったのだと思っています。
海を始める
山に飽きた代わりにと言っては何ですが、スキューバダイビングのライセンスを取りました。
世界的な認証機関であるPADIのOWを8月に、AOWを9月に取得。実際のスキルはともかくとして、資格の上では大抵の海で潜ることができますし、必要に応じてさらにステップアップするためのスタートラインに立つことができました。
海って人工物がほとんど無いんですよね。もちろん護岸や漁礁、沈船などあるにはあるんですが、ごくごく限られていますし、その多くは自然に飲み込まれていくプロセスの中にあります。
視界すべてが人工物で覆い尽くされた地上の景色から、少し海に出て水中を覗けば、人の手の及ばない自然そのままの地形、景色、生き物がいる。
素早く泳ぐサメも、取り囲まれるような魚の群れも、透視度の限り広がるサンゴ礁も、今目の前に隔たりの無い現実のものとして存在する事実を強く突きつけてくる。
こういった体験は登山やり始めたときの感覚に近いですし、この世界が広がるような感覚を自分は求め続けているんだと改めて実感しました。
6月に資格取得をスタートした時の目標は「海外ダイビングできるようになる」でしたが、12月のタイ🇹🇭で無事達成。来年は潜れる海を増やしていきたいですね。
旅行する
今年はプライベートの旅行でジョージア🇬🇪&トルコ🇹🇷、ダイビングのためにタイ🇹🇭へ。仕事でマレーシア🇲🇾と中国🇨🇳×2回。
海外出張が入るようになったのでよく海外に行っているような感覚でしたが、プライベートは2回なので例年と比べて特別多いわけではないです。
ジョージア🇬🇪はとにかく食べ物が印象的でした。日本ではかなりマイナー、というかほとんど知られていないジョージア料理ですが、アジアとヨーロッパの料理が融合し、独自の世界を作り出していてとっても面白い。
パンの中をチーズの海で満たしたハチャプリ、チベット餃子の親玉的存在ヒンカリ、さわやか顔負けのアブハジア風げんこつハンバーグ アプハズラ。二日酔いの朝に飲みたい滋味満載かき玉スープ チヒルトゥマ、鶏肉のニンニクソース煮込みシュクメルリなどなど。
どれもこれも初めて見るけれど、美味しくない理由を探すほうが難しいような料理ばかりで本当に困りました。一人旅ではなく、沢山食べれる人、特にチーズと肉類好き、パクチーOKの友人と一緒に行くことをオススメします。
こんな短い記事で書く内容じゃないので、旅行記を書きたいですね。
実はジョージア🇬🇪に行くことを決めたのは、トルコ🇹🇷への航空券が激安だったから。したがってトルコ🇹🇷は乗り継ぎ1日×往復の合計十数時間しか滞在していないのですが、幸いイスタンブールの見どころは旧市街に集中しているため、意外と効率よく見たい建築を回ることができました。
荘厳なイスラム建築は見ても写真を撮っても楽しいですね。実際は機能やディテールにもう少し詳しくなりたいところです。
あと有名なサバサンドも食べられて、何気に満足。
写欲が落ち着く
今年は写真を撮る量がかなり減りました。撮っていないわけではないのですが、写真目的に出歩いたり、遠くへ行ったりする機会が減った。これは純粋に写真を撮る活動を通して得られる感動の減少によるもので、山に飽きてきた感覚とほぼ同じだと考えています。
語弊を恐れずに言えば、GFXを手にしてその画質に慣れると、もうもはやフルサイズには戻れないのです。高速連写やオートフォーカスや動画性能、小型軽量など現代のフルサイズミラーレスのアドバンテージは沢山あるのでしょう。しかし、画質や質感の良さを最重要に位置づける人にとって、デジタル中判の右に出る機種はありません。
そして、それを手にして、その画質に慣れてしまったとき、その次に羨む機種はありません。
もはやフルサイズミラーレスのAIオートフォーカス競争は対岸の火事です。鳥の目を認識してAF合わせてくれるかどうかなんて、私には関係ないじゃない…GFXユーザーの多くはそう感じているはず。
そう、中判デジタルは世の憧れであると同時に、憧れの袋小路でもあったのです。
そんな中でも、3Dプリンタというオモチャを手に入れたり、水中写真という新たな可能性を作り出したり、停滞している中でも新しい発見を求めて足掻いていたと思います。来年は途中で投げ出しているデジタル大判のやる気を出して進捗進められたらいいな。
来年に向けて
2024年は良い1年だったでしょうか?個人的にはもどかしい気持ちで居る事が多い年でした。歳もあるのかわかりませんが、一つのことに情熱的になれない、集中できない感覚を強く持ちました。今まで好きだった気持ちが変わり、惰性のような心持ちが増えるのは、気分の良いものではありません。
来年は…環境を変えて、趣味でも仕事でもなんでも良いから、新しい熱中できるものを見つけたい。逆に言えば、今年はそうなれない1年でした。自分は簡単に変われないからこそ、環境を変える事が必要なんだよと、自分自身に教えられたのかもしれません。
来年は良い年になりますように。良いお年を。