「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論285」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~クラブマネジメント通巻第38号(2002.1.25発行)「パーソナルトレーニング」10~※名称等は当時、一部文章省略
(2)パーソナルトレーナーの採用基準、職務支援策を決める
③スタッフを採用、配置する
実際に私たちのクラブではパーソナルトレーナーを雇う時にこれらをしっかり見極めるために何段階かの面接をします。
まず最初に人事部のスタッフが面接します。
その人の人間性がクラブのカルチャーに合うかどうかを観ます。
この面接にパスすると、2次面接は私が行います。
私はここで先ほどの4つの資質があるかどうかを見抜く質問をしたり、職務記述書の内容について、できるかどうかを確認する質問をしたりします。
かなり具体的なことを話します。
3次面接はエデュケーションディレクターというポジションのパーソナルトレーナーが行います。
この人はパーソナルトレーナーとして大変に優れていて、広範な知識と高い技術を持っています。
この人がそのトレーナーの知識レベルと技術レベルを確認します。
この面接は採用か不採用かを決める面接ではありません。
それは2次面接の段階で決まっています。
この3次面接は、その人の能力レベルを確認して、どんな教育や研修が必要かを知り、入社後それらを提供し、その人に必ずパーソナルトレーナーとして成功して貰えるようにするために行うものです。
④スタッフ研修
実際に入社が決まるとオリエンテーションを行います。
クラブ内の全てのセクションを少しずつですが、経験して貰います。
そしてジョブトレーニングマニュアルを渡します。
これを使って必要な知識を学んでいきます。
それから専門的な技術を学んで貰います。
この中では、マシンの使い方や生理学・キネシオロジー・解剖学などの知識、フィットネスプログラムの作り方などを学んで貰います。
トレーナーの中には既に一定の知識を持っている人もいますので、部分的に省くこともあります。
時々、応募者の中に、パーソナルトレーナーとして向く人間性は持っているけれど、知識や技術に乏しいという人もいます。
こういう人は、8~9ヶ月フィットネスフロアで一般的なフィットネスインストラクターとして働いて貰うこともあります。
その間に基本的なセールスプレゼンテーションスキルなどを学んで貰うのです。
~ここまで~
日本でも現在、パーソナルトレーニングジムは増加の一途で、総合型クラブ・ジムスタ型クラブそして24時間ジムでもパーソナルトレーナーを配置していることは一般的になっています。
ところがその教育システムはというと、記事の時代の米国よりも整備されていないのはないでしょうか。
3次面接は合否でなく、入社後、確実に成長できるようその人に応じた教育・研修プランを計画することが目的であるとあります。
日本では、その人がこれまで資格学習や勤務経験で学んできたことをベースに本人に任せる傾向がある為、結果が属人的な面に左右されやすいリスクを抱えていると言えるでしょう。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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