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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論163」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~クラブマネジメント通巻第28号(2000.5.25発行)「予算のマネジメント」1~※名称等は当時、一部文章省略
繁盛クラブと不振クラブを別つものは何か?
それは経営幹部らに、顧客の便益と企業の利益を継続して高められる仕組みを構築~統制する能力があるか、ないかにあるといえないだろうか。
特に、仕組みの構築は重要である。
通常、仕組みは、長期的、マクロ的にはビジネスデザイン、ビジネスプラン、経営計画などといった形で表される。
また、短期的、ミクロ的には年度予算や個店計画などといった形で表される。
本特集では特に後者に重点を置き、繁盛するクラブの仕組みの構築~統制の方法について、ポイントをまとめてみることにした。
1.予算に先立つもの
(1)経営者の「思」「考」
事業の仕組みや予算云々をいう前に必要なものがある。
それは経営者の適切な思いと考えの志向性だ。
経営者が備えるべき思いの志向性とは、この事業に対する方向性を伴った熱い思いである。
それは強い信念、明確な理念ともいえる。
例えば、ある経営者は自ら個人的にフィットネスクラブ通いをする中で直接感じた心地良さや感動、そこで得た身体的効果をもっと多くの人々と分かち合いたいと思った。
そして次のように決意した。
「フィットネスを日本の大衆文化にするんだ。そのために残りの人生を費やそう。私はやる」。
そして起業した。
この経営者が自らの体験に基づいて自然に発した、強い方向性を伴ったこのような心の底からの叫びこそ、まずリーダーとなる人物に欠かせない思いの志向性とも呼ぶべきものである。
真のリーダーはこうした思いを、ことあるごとに口にし、また口にしていない時にも、身体全体から発している。
これこそが何よりの事業推進力、求心力の源泉となる。
~ここまで~
ある日の日経新聞の記事に、「パーパス経営を強く志向する企業の資本利益率は高い」とする分析結果が示されていました。
パーパスとは目的、存在意義などを意味し、近年、SDGsの高まりとともに注目されている概念です。
対極にあるのが、利益至上主義で、資本主義社会においては、長らく正当性を得られてきましたが、その負の部分が強く意識されるような世の中に変わってきたことの現れとも言えます。
つまり予算のマネジメントも、単なる数値を上げる、見るだけのものではなく、数値の意味を考えていく一つのツールであることを意識しなければならないと思います。
上記の分析結果は、その証左であると言えるでしょう。
本日もお読みいただきありがとうございます。
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