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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論793」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第35号(2008.5.25発行)「スポーツクラブに関するWEB調査(ディムスドライブ)」2~※名称等は当時、一部文章省略

インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチサービス「ディムスドライブ」が、2008年2月に登録モニター約6000名に実施したスポーツクラブに関する調査の結果、男性はトレーニングマシンやランニングマシンなどをするジム派が多く、また女性はグループエクササイズやストレッチ、リラクゼーションなど色々なことをするリフレッシュ派が多いことなどが分かった。

20~30歳代でもダイエット・メタボ対策に関心

スポーツクラブに通っている理由のなかで、「ダイエット・メタボリックシンドローム対策で」と回答したのは、30歳代で46.2%、40歳代で44.3%、20歳代で40.8%と20~40歳代で4割以上と高い比率であることが分かった。

立地・料金が入会の決め手

現在利用しているスポーツクラブを選んだ決め手について聞いた問いでは、「通いやすい場所にある」が65.5%で群を抜いて高く、続いて「入会金・月会費が安い」35.4%、「施設がきれい・広い」21.6%、「友人・知人が通っている」17.6%、「営業時間」17.6%と続いた。
上位2項目以外は3割に満たないため、入会するにあたっては立地と料金が大きなポイントになることが分かった。
「トレーニング機器の充実」(12.5%)や「レッスンプランが良い」(8.5%)などの内容の充実よりも「知人・友人が通っている」ことを重視する人が多い結果となっていた。
このことは、ペアまたは複数での会員種別の設置や紹介システムの整備、クラブ内の会員間コミュニケーションの促進、クチコミの意図的な波及などが今後重要になることを物語っていると言えよう。

「飽き」や「面倒」を無くすことが重要

過去にスポーツクラブに通っていた人に「利用しなくなった理由」を尋ねたところ、「時間が合わなかった・時間が無かった」が38.9%と最も多く、「環境の変化(引越や子育てなど)」26.2%、「飽きた・面倒になった」24.8%、「通いづらい場所だった」18.3%と続いた。
この他、自由回答では「テニスを始めて、そっちの方が面白くなった」「施設が不衛生だった」「声を掛けられるのが苦手で」といった回答があった。
現在、スポーツクラブに通っていない人に今後の利用意向を尋ねた問いでは、半数近くの46.4%が「(また)利用したい」と回答していた。
特に女性は男性に比べて「(また)利用したい」という回答が多く、20代女性では58%が「(また)利用したい」と回答している。
まず入会経験を持って頂くこと、さらには退会者にもカムバックして貰えるように訴えることの大切さを示唆する結果と言えよう。

~ここまで~

選択基準に「立地」「料金」が上位に来ることは、1990年代から変わらぬ調査結果と言えます。

その大きな理由は、業態としての変化があっても、一般の方から見て、ほとんどのクラブは無差別化された商品・サービスとして受け取られているからだとアバター近藤は分析しております。

以前、投資家の視点で差別化していると見えるフィットネス業界内の会社はライザップだけだと聞いたことがありますが、言い得て妙だと思いました。
そのような状況だから、いつまで経ってもユーザーの選択基準が「立地」「料金」に留まっているのではないかと推測できます。

当社は「健康習慣クラブ」と冠している為、直感的にフィットネスジムと認識して頂けないリスクを抱えながらも、明確に差別化されたクラブを志向しております。
一方で、業界全体では24時間ジム(24時間化含む)の展開が相変わらず旺盛で、これでは益々、「立地」と「料金」だけで判断されてしまう恐れがあると思われます。

お読みいただきありがとうございました。

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