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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論689」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第24号(2006.5.25発行)「米国のクラブ業界の最新トレンド」1~※名称等は当時、一部文章省略
フィットネスビジネス編集部は3月18日(土)~26日(日)にかけてIHRSAコンベンションへの参加と、米国3都市で先進クラブを視察するツアーを実施した。
そこで見られた米国の最新フィットネストレンドを紹介する。
施設面:再投資による新しいニーズへの対応
サーキットトレーニングの導入
「カーブス」のブームと、人々の生活スピードが速まっていることを受けて、クラブの中にサーキットラインを備えるところが増えてきている。
ニューヨークスポーツクラブ(NYSC)では「エクスプレス」、スポーツクラブLAでは「ザ・ループ」など、スタジオやプログラムに名称も付けられ、クラブのピークタイムにはインストラクターがついて初心者の方々をフォローすると同時に、30分程度の短時間でトレーニングを終えたいメンバーへのニーズに応えている。
IHRSAトレードショーでも、ライフフィットネスやテクノジムなど大手マシンメーカーがサーキットライン用のコンパクトな新製品を出していた。
日本の介護予防マーケットの拡大にも照準を当てているようである。
マインド&ボディスタジオの拡大
ピラティス専用ルームが拡大している。
以前は、リフォーマーが2~3台置かれている程度のスタジオを付帯するにとどまっていたが、今回の視察では多くのクラブがキャデラックやジャイトロニックも含め、数種類のイクイップメントを備えるようになってきており、ピラティス専用スタジオに匹敵する充実したスタジオを付帯し始めている。
クラブの大規模リニューアルの際の一つの目玉になっているようである。
後述するが、パーソナルトレーニングのグループプログラムとの融合化の流れから、ピラティスについても6台程度の簡易リフォーマーを置いて小グループの有料セッションを提供するところが確実に増えてきている。
ピラティスの単体スタジオも、プログラムの認知が進み、順調に集客数を伸ばして、拡張しているスタジオが多い。
~ここまで~
国内においても、「カーブス」等のサーキットジムが急増してきた記事の年代以降、米国と同様に総合型クラブ内に一時期、サーキットラインを付設する動きがありました。
記載の通り、一見、短時間でトレーニングしたい方のニーズを取り込むことができそうだと考えての動きだと思いますが、結果は多くのクラブで惨憺たるものでした。
設置して暫くは注目を集めたものの、適切に指導できるトレーナーを配置しなかったことで、あっという間に遊休施設になってしまいました。
日本の場合、アルバイト・パートトレーナーしかジムにいないような環境設定が基本だったことから、米国との相違を生み出したのではないかと推測されます。
同じ設備をただ設置しただけでは、「仏造って魂入れず」の状態だったということですね。
お読みいただきありがとうございました。
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