「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論371」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第6号(2003.5.25発行)「既存店はなぜ落ち込んだのかー成長持続の鍵を求めて」6~※名称等は当時、一部文章省略
Ⅲ.成長持続の鍵ー業界リーダーらの見解をもとに、クラブの成長を持続的なものにするためのポイントを編集部が5つのキーワードにまとめてみた。
1.現実直視
業績が落ち込んでから手を打ったのでは遅い。
気付くのが遅れれば遅れるほど回復は困難になる。
一度「悪魔のサイクル」に入ってしまったら、抜け出すのには相当のコストと時間がかかる。
日頃から自社、及び自店の「現実」を直視し、悪化の兆候が忍び寄る前に適切に対処したい。
しかし多くは既に悪化している企業、クラブである。
そうした企業、クラブはまずトップが自らの過去を反省することが必要だ。
そして健全な危機意識を持つこと、そして勇気を持って改革へと動こうとすることが必要になる。
とはいえ現実は思うように行きにくい。
なかなか人は変わるものではない。
多くは過去の延長線での努力を続けていれば、「なんとかなる」と思いながら深みにはまっていってしまう。
特に過去に成功体験を持っている人ほどこの罠に陥りやすく、一度入ると抜け出しにくい。
だが、必ず「道」はある。
悪化には必ず原因があるため、その原因ー本質的な原因ーを突き止め、まずそれを断つことが大事だ。
諦めていけない。
ただ対策の案出にあたっては従来と同じ思考方法、レベルで案じるのではなく、柔軟に、大胆に考えること、実行していくこと、その結果を検証していくことが大事になる。
また現実を直視すると同じくらいに未来、つまり明るい将来像も直視して進むことも大事だ。
よく考え、実行し、検証しながら前に進む経営者は、脱出も早い。
~ここまで~
程度の差はあれど、経営者まで辿り着いた方々は世間で優秀・有能と評価される人であるが故に、健全な自己否定をできる人は少数であることを複数の経営者を見て実感してきました。
これは理解できる自然な論理と個人的には思え、それを変えようとか否定、批判すること自体があまり意味ある行為とは感じられません。
「現実を直視する」こととは、マインドや意気込みに頼ることではなく、共通のコンセンサスのもとに測定できる定性及び定量基準(当然、各社異なる)によって、判断する体制を構築することであると考えます。
そしてこれを経営層から一般社員まで浸透することで、現実を直視できる会社になると思われます。
「人間は高い知能を持ったからこそ基本的に現実を直視することが苦手である」という前提に立って構想することが現実的だとアバター近藤は考えております。
本日もお読みいただきありがとうございました。