他推しによる美怜ちゃんのはなし
ファミリーのお友達もおらず、一人でライブに通い、ファミリーと交流がしたくて作ったえびちゅう用のアカウントではない既存のアカウントで感想を呟き、緊張するのであまり接触イベントにはいかない。
そんな私もえびちゅうファミリーになって来年で10年目。
そもそも私は二次元のオタクを長くやっていて、いわゆる女性向けと言われるものも男性向けと言われるものも両方好み、絵や文を嗜み、過去には同人誌を出したこともある。
それまで三次元のアイドルに興味を持ったことが無く、えびちゅうにハマったのは本当に偶然と言える。二次元のアイドルはラブライブのμ'sが全盛期の時代にハマっていたぐらいだろうか。高坂穂乃果ちゃんが推しです。
そんな私は何よりも、アイドルの異性関係の話に拒絶反応があった。二次元のアイドルはそんな展開にはまずならないので。
よって美怜ちゃんの印象って、正直最初からあんまりよくなかった。ちょっと潔癖な部分があったので水着の写真集を出してるのもちょっとなあと思っていた。
二次元のすけべなイラストや漫画は平気で見るくせに、三次元の、それも推しグループのアイドルをえっちな目で見られることに激しい抵抗があったのだ。(ちなみに今は昔ほどの抵抗感はない。心菜ちゃんのグラビア仕事、尊敬しています。)
最初の頃はあんまりお歌も好みではなくて、ふ~んって存在だった。
そんな美怜ちゃんのことを明確に大好きになったのは、ぁぃぁぃが卒業の年の秋ツアーで、アンコール終わりに「寂しいからもう一曲やろうよ!」って言ってくれた時。
確かりかちゃんが「そんな美怜ちゃんすき!」みたいなことを言っていて、「わたしもすき!!!」になった。今思うとスタッフさんからの指示だったのかなあとも思うが、それでも美怜ちゃんに終わってほしくないという寂しい気持ちを救ってもらったような気持ちになったのだ。
美怜ちゃんって可愛いし、スタイルもいい。なのにカメラに向かって告白!3,2,1どうぞ!みたいなフリを全力でやってくれる。即興替え歌だって恥ずかしがらずにやってくれる。青春ゾンビィィズのMVではゾンビ役もやってくれるし、家族写真ではお母さんにだってなってくれる。一番容姿を気にしていそうなのに、嫌がる様子を見せずにいろんなことを引き受けてくれるような一面も大好きだった。
話は変わるが、前述したように、緊張してしまうのであまり接触イベントには参加していない。
握手会なんてもってのほかで、サイン会やお渡し会なんかは会話しなくてもなんとかなるかな、と思い数回だけ参加したことがある。
美怜ちゃんは私の住んでいる所に来てくれる確率が高く、何度か会いに行ったことがあるのだが毎回美怜ちゃんの方から話しかけてくれてとても嬉しかったことを覚えている。
「髪色かわいいね」と言ってくれたこと。「前も褒めてくれて嬉しかった」と伝えるとそこから更に話を広げてくれたこと。逆に美怜ちゃんの方から「次の髪色何がいいと思う?」と聞いてくれたこともあって、私はタイミングがあったら美怜ちゃんにその質問をしたかったので「え?やっぱピンクとか?私も悩んでて、何色がいいかな」と返したらサインを書く手を止めてじっとこちらを見られてすごく緊張したこともすぐに思い出せる。
接触イベントに行き慣れているオタクには美怜ちゃんはいつもそうだよwって思うかもしれないけれど、私からしたら数少ない超貴重な思い出なのである。
ちなみに同じ回にりこちゃんにサインを書いてもらったらサインを書きながら「〇〇ちゃん!〇〇ちゃん!〇〇ちゃん!」と連呼された。ウルトラハイパー可愛くて私は「かわいいwwwwワハハかわいいwww」としか言えなかった。
今年はそんな美怜ちゃんに尊敬の念を抱いた。ミュージカル「暁のヨナ」でのことだ。
これも前述したように私は二次元のオタクもやっているので、2.5次元舞台を観劇したことは何度かある。
なので美怜ちゃんがヨナに抜擢されたときに、原作を読んでいたこともあって喜んだと同時に少し不安に思った。大丈夫かな?と失礼なことを考えてしまっていたのだが蓋を開けてみるとこれが素晴らしかった。
舞台上に立っていたのは美怜ちゃんではなくて、高華王国の王女のヨナだった。正直歌に関してはもう一人のヨナである明音さんの方が上手ではあったのだが、力は無いけれど心を強く持とうとするヨナの演技が素晴らしかった。美怜ちゃんって指先まで綺麗だと思っていて、その指先から漂う気品みたいなものがふとした瞬間の高貴さを演出していて素敵だった。
えびちゅうの春ツアーと同時進行のようなスケジューリングであのクオリティを叩きだす美怜ちゃんを心の底から尊敬した。この人はすごい人だと、素晴らしい人だと誇りに思った。それぐらい感動したのだ。
そんななか、Neo Dollにえまちゃんと一緒に出演が決まり、更なる期待を高めていたところで美怜ちゃんはえびちゅうから居なくなってしまった。
美怜ちゃんのことが更に更に大好きになった年にこんなのってあんまりだと思った。情報を追えば追うほど運営が悪いわけでもなく、もちろんメンバーに悪いところなんてひとつもなく、美怜ちゃんを責める気にもなれなくてずっとぼんやりして過ごしていた。
Neo Dollは悩んで配信を見た。美怜ちゃんの歌が更に良くなってて、惜しいなあと思った。この歌唱力をもってえびちゅうに帰ってきてくれてたら、もっともっと最強だったのになあって思った。
舞台が終わってから「話題作りのどっきりでした~!」って言っても全然許すのになあとまで思っていた。
ずっともやもやしたものを抱えているのに疲れて、目を逸らして別のことに集中した。ダンダダンめちゃくちゃ面白いです。忘却バッテリーのアニメも見ました。
そうしてクリスマス学芸会。配信してくれて本当にありがとうございました。
りかちゃんの最後のMCで、本当に救われたような気持ちになった。美怜ちゃんのことは大好きだ。尊敬もしている。だけど、元を辿ると「何してくれてんだ~!」という気持ちがないわけではない。
10代のメンバーを泣かせて、謝罪配信で炎上したのだってそもそも美怜ちゃんが居てくれさえすればそんなことにはなっていない。けれど、これっぽちも責める気にはなれなかった。それだけ本当に大好きだったんだと思う。
この「大好き」って気持ちと「何してくれてんだ」って気持ちを両方持っててもいいんだってりかちゃんが思わせてくれた。触れない選択肢だってあっただろうに、優しいりかちゃんの気遣いが籠ったMCだった。ありがとう。ライブも本当に最高でした。衣装も可愛かったし演出もセトリも何もかも神でした。一生ついていきます。
長々と書いてきたが、またまた前述した通り、私にはファミリーの友達が居ない。なのでこの感情を吐露するところがなかった。一応持っているあまり動かせていないアカウントで突然自分語りするのもなんかキモいし、普段生息しているアカウントでポエム垂れ流すのもどうかと思ったので匿名で文章を投稿してすっきりすることにした次第である。
私は楽しいえびちゅうが大好きだ。8人時代の明るくて光しかなかったようなえびちゅうが大好きだった。
10人になってから、最近はあの頃の楽しいえびちゅうを感じて楽しかった。今はまだ、ずらっと並んだ時や締めの挨拶をする時に美怜ちゃんが居ないことに悲しさを感じている。
SSAでは楽しいえびちゅうが見られるといいなと思う。