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”サイバーパンク”×荷物配送ゲー『Cloudpunk』が楽しかった!

 年末年始に、クリアした本作『Cloudpunk』(クラウドパンク)がとっても楽しめたので、記事に残しておこうと思います。本作は、2020年に発売されていて、私がプレイしたのは、Nintendo Switch版です。(PC版、PS4版、Xbox版もあり)それでは、あらすじと本作の魅力を4点語っていきます。

あらすじ

 架空の未来都市、”ニヴァリス”に職を求めてやってきた、「ラニア」。彼女は、違法運送会社「クラウドパンク」で、勤務初日を迎える。"HOVA"と呼ばれる、浮遊走行する車に乗り込み、相棒兼ペットのアンドロイド「カミュ」と共に、ながいながい一晩の仕事が始まるのだった。

ここが魅力的!4つのポイント

「3Dピクセル」で表現された、ネオンが眩しい大都市

 プレイしてすぐに感じるこの要素!ずっと先の未来の、大都市のビジュアルです。不思議な形の建物群とチューブ状な道路みたいな、ワクワクな未来都市ではなく、現代のNYや東京のようなネオンぎらぎらの広告群が過剰に張り出された街並みです。見上げれば、乱立した広告や看板、下を見ればゴミが落ちており、洗練された、夢の都市とはいえないです。それでも、人々は気にする様子もなく、忙しそうに行き交います。この商業主義が先行した歪な発展を遂げた街並みが、なぜか目が離せず独特な魅力を放っています。

"HOVA"に乗り込み、都市を駆け巡る配達業務

 配送業の仕事に就いたあなたは、オペレーターの指示を仰ぎながら、巨大都市中を空飛ぶ車”HOVA”に乗って移動します。この運転も本作の醍醐味。車線という概念の消え失せた道を対向車を避けながらの運転は、テクニックが要求されました笑 慣れてくるとカーブをスピードを落とさず曲がったり、車体のカスタマイズなんかもできたりと楽しくなってきますよ。

一癖も二癖もある、キャラクターたちとの会話劇

 本作のもう一つの醍醐味、配送先の人物(時には人でないことも)や配送物(時にはモノじゃないことも)を通して垣間見えるそれぞれの人生模様です。彼らと、主人公「ラニア」との会話劇が、一見馬鹿馬鹿しくも、現代への皮肉的でもあり、会話の最後には、もの悲しくなったり、愛おしさが芽生えたりと、これが面白い!次のキャラたちとの会話が楽しみで、やめ時がわからない中毒性があります。

サイバーパンクな世界をリアルに感じる”生活感”

 未来の都市と、そこに住むモノたちを描く本作。これがかなり設定が練られているのが、プレイしていくと分かってきます。
 現代における階級分けや差別の概念が、そのまま残っているものもあれば、アンドロイドが発展し、市民権を得ている未来ならではの、”アンドロイド差別”という新しい概念。また、人間側も機械化が進んでおり、体にパーツを埋め込むのが珍しくなく、借金の担保に生身の肉体が含まれ、電子データの存在となっている人間もいます。それに加えて、様々コミュニティに所属する人々。汚職の進んだ警察にギャング、アンドロイド従業員で構成される巨大企業、町の下層で都市の排気熱を頼りに生きる、都市に所属しない人々などなど。本当に現代の都会の様に多種多様な「人々」が暮らしています。
 未来を描く本作ですが、これらの「人々」どれもがとても人間らしく、いろんな不平不満を抱えながら、時に優しく、時にずる賢く、都市を生き抜いてます。作品を進めれば、自身の事情も徐々に明らかになります。この他者と自身が合わさり、本作の世界観のリアリティが爆上がりし、自身もそこで生活する一部なんだと感じられました。


 以上、長くなりましたが、『Cloudpunk』のおススメポイントでした。プレイ時間としては、インディータイトルということもあって、10時間くらいでクリアまでいけました。お値段も手ごろで、スイッチ版は2500円ほどです。さくっとサイバーパンクな世界を体験したいという方に是非お勧めです!ここまでお読みくださりありがとうございました。


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