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vol.3 豪商と聖帝がパンツを脱いだ【脅威の出会い系アプリ攻略法】を、日本人大富豪あべしさんが講義する
日本人大富豪あべし サウザーの白熱教室
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※試聴版。オリジナル版(55:52)は購入後に視聴可能。
第三話(全四話)
いよいよ本作のメインテーマ「あべしティンダーメソッド」を解説する回となる。
あべしティンダーメソッド、とは、要約すると
・ティンダーで相手を探す部分を外注する
・自分(あべしさん)はアポとセックスに集中する
という作戦である。
...なんだかアッサリした書き方になってしまったが、このメソッドは「経営」の真髄そのものだ。経営者として成功したあべしさんだからこそ編み出せたスキームである。
まず、この理論の基礎は経済学で言う「比較優位」の概念から始まる。比較優位とは「自分の得意分野に集中してリソースを投入する」という考え方だ。つまり、誰でもできることはバイトに任せて、難しくて付加価値の高いことに自分が取り組む。もちろん、ビジネスの現場においてはよく実行されている概念であろう。
しかし「性」という非常にプライベートでパーソナルな、ビジネスから最も遠い分野においてこの「比較優位」を適用したところが、あべしさんのすごいところである。ティンダーのような出会いアプリで相手を探すことは、自分で行うのが普通だ。自分が気に入った子に「Like」して、相手から反応を貰って、ドキドキしながらLINEに移行して、アポを決める―――当日が待ち遠しいなぁ、とウキウキしてしまう、この部分である。この部分をあべしさんは
「ここ、僕じゃなくてもできるな」
と迷わずに判断し、外注する方法を模索した。
ここが、良い意味でブッ飛んでいると思わないだろうか。まさに、常識を飛び越えた瞬間である。
こうして、ティンダーを操作する外注(打ち子)を募集して選考して採用していくところから始まるのだが、実はここに最大の障壁が立ち塞がる。途上国で良質な人材を集めるのは簡単なことではない(後述)。さらに、彼らのモチベーションも維持し続ける必要がある。この部分が、まさに経営そのものなのだ。マネジメントができないと、入り口であるアポが取れず、したがってセックスにも至らない。人員を確保して人海戦術をしただけではメソッドは完成しないのだ。「運用」がミソになる。
次に、ティンダーという「天」への挑戦が始まる。
当然ながら、ティンダーは営利企業のサービスであるがゆえに、課金をしているユーザーを優遇する。しかし、それは周知の事実であり、同じ土俵で戦う者達はすべからく課金をしている。そこからアタマ一つ抜きん出るには戦術が要求される。
その戦術とはティンダーの上位表示アルゴリズムの解析である。もちろん公式に開示されてはいない。手探りで検証を重ね、実験し、科学的アプローチの末に、あべしさんは最適解に辿り着いた。
・アカウントの「鮮度」による優位の獲得
・遠隔地スワイプとバラバラIPアドレスの人海戦術
・課金ブースト
よくわからないと思うので解説しよう。まず、一般ユーザーの説明から。
一般ユーザーはアカウントを一度作ったら、それでずっと続ける。これは至って普通だ。しかし、実はアカウントには「鮮度」という隠しパラメータがあることをあべしさんは突き止めた。新しいアカウントの方が優先表示されるようだ。
次に、これを嫌い複数アカウントを運営しようとしても無効化される可能性が高い。なぜなら、ティンダー側にIPアドレスや端末情報が漏れており、同一人物の認識がたやすいからだ。ゆえに一人で複数アカウントを持つ意味は薄い。そもそも、自分の時間は有限だから一人での複数アカ運営には、大きな意味がない。
これに対しあべしさんは「遠方の打ち子」を雇うことによりIPアドレスと端末情報による「捕捉」から逃れて、複数アカウントを展開できるようになる。当然、打ち子に代行してもらうので時間的制約もなくなる。ここで課金を行い、遠方にいる「打ち子」でもあべしさんの現在地でスワイプできるようする(スワイプ:ティンダーで相手を物色すること。課金しなければ現在地の周りしかできない)。
アカウントは随時ローテーション・更新し、鮮度を保ち、その上で課金ブースト機能を発動する。
まとめよう。
まず、通常ユーザーは、上記のうちで「課金ブースト」しかできない。あべしさんは課金ブーストに加え、「鮮度」により優先順位が底上げされている。この時点で一般ユーザーよりアタマ一つ抜きん出る。そこに「人数」が掛け算される。通常では運営にバレて無効化されたり、自分の時間の限界があるところをクリアした、ガチの人海戦術が展開できる。つまり、
最大限に優先度が高まった状態での、
多人数の人海戦術。
これが現環境に最適化した戦術「あべしティンダーメソッド」なのである。
もちろん、今後もこのアルゴリズムが続くかどうかはわからない。運営会社の匙加減一つで変わってしまうからだ。しかし、この「アルゴリズムに対しサイエンスする」という姿勢があれば、今後も遅れを取ることはないだろう。この、自らに「利」を引き込む努力と、緻密な科学的なアプローチを運営し、ときには修正して成果をあげていく。これはまさに「経営」そのものだ。
さて、このように説明したあべしティンダーメソッドであるが、簡単に運用できるものではない。まず、この作戦の要である「打ち子」の確保が非常に難しい。まず、あべしさんは途上国の人材に募集をかけるのだが、まずマトモな人材が少ないのだという。どのようにマトモでないのかというと「あなたのパソコンのスペックを書いて、履歴書に記入してメール送ってください」がマトモにできないのが8割だという。これは、報酬を多く設定しても解決できる問題ではない。
さらに、ドタキャンやバックレも多く、彼らをマネジメントするコストが莫大で、仕事のモチベーションを保つためのインセンティブの設定などにも、あべしさんは工夫をしている。また、ティンダーでマッチする女性のクオリティコントロールが難しいことから、毎朝ミーティングをしたり、同じタイミングでダブルブッキングしておき保険にする等のリスクヘッジも行っている...
どうだろうか。
ここまで組んで、実行できる人はいるだろうか。驚愕の手法であることを理解してもらえたかと思う。しかし、あべしさんはこう言う。
「これは弱者の戦略なんです。僕はナンパをバリバリできる人間じゃない。
弱者なんですよ。
そんな弱者だからこそ、自分を傷つけない方法を考えた。
アリにはアリの作戦がある。
みんながダイナソーではないんです」
このように、自分の気持ちや気分に左右されない「仕組み」を構築するという発想が、あべしさんが大富豪になった理由の一つであろう。
そしてVol.3の最後に、あべしさんは「愛」について語る。結婚も離婚も経験して、あべしティンダーメソッドで3桁の経験人数を誇る稀代の大富豪が、「愛」の正体に挑む。
「あべしは愛を証明しようと思う」
ここだけは、ぜひオーディオ本編で聴いてほしい。
つづく
著・ヤコバシ
いよいよ本作のメインテーマ「あべしティンダーメソッド」を解説する回となる。
あべしティンダーメソッド、とは、要約すると
・ティンダーで相手を探す部分を外注する
・自分(あべしさん)はアポとセックスに集中する
という作戦である。
...なんだかアッサリした書き方になってしまったが、このメソッドは「経営」の真髄そのものだ。経営者として成功したあべしさんだからこそ編み出せたスキームである。
まず、この理論の基礎は経済学で言う「比較優位」の概念から始まる。比較優位とは「自分の得意分野に集中してリソースを投入する」という考え方だ。つまり、誰でもできることはバイトに任せて、難しくて付加価値の高いことに自分が取り組む。もちろん、ビジネスの現場においてはよく実行されている概念であろう。
しかし「性」という非常にプライベートでパーソナルな、ビジネスから最も遠い分野においてこの「比較優位」を適用したところが、あべしさんのすごいところである。ティンダーのような出会いアプリで相手を探すことは、自分で行うのが普通だ。自分が気に入った子に「Like」して、相手から反応を貰って、ドキドキしながらLINEに移行して、アポを決める―――当日が待ち遠しいなぁ、とウキウキしてしまう、この部分である。この部分をあべしさんは
「ここ、僕じゃなくてもできるな」
と迷わずに判断し、外注する方法を模索した。
ここが、良い意味でブッ飛んでいると思わないだろうか。まさに、常識を飛び越えた瞬間である。
こうして、ティンダーを操作する外注(打ち子)を募集して選考して採用していくところから始まるのだが、実はここに最大の障壁が立ち塞がる。途上国で良質な人材を集めるのは簡単なことではない(後述)。さらに、彼らのモチベーションも維持し続ける必要がある。この部分が、まさに経営そのものなのだ。マネジメントができないと、入り口であるアポが取れず、したがってセックスにも至らない。人員を確保して人海戦術をしただけではメソッドは完成しないのだ。「運用」がミソになる。
次に、ティンダーという「天」への挑戦が始まる。
当然ながら、ティンダーは営利企業のサービスであるがゆえに、課金をしているユーザーを優遇する。しかし、それは周知の事実であり、同じ土俵で戦う者達はすべからく課金をしている。そこからアタマ一つ抜きん出るには戦術が要求される。
その戦術とはティンダーの上位表示アルゴリズムの解析である。もちろん公式に開示されてはいない。手探りで検証を重ね、実験し、科学的アプローチの末に、あべしさんは最適解に辿り着いた。
・アカウントの「鮮度」による優位の獲得
・遠隔地スワイプとバラバラIPアドレスの人海戦術
・課金ブースト
よくわからないと思うので解説しよう。まず、一般ユーザーの説明から。
一般ユーザーはアカウントを一度作ったら、それでずっと続ける。これは至って普通だ。しかし、実はアカウントには「鮮度」という隠しパラメータがあることをあべしさんは突き止めた。新しいアカウントの方が優先表示されるようだ。
次に、これを嫌い複数アカウントを運営しようとしても無効化される可能性が高い。なぜなら、ティンダー側にIPアドレスや端末情報が漏れており、同一人物の認識がたやすいからだ。ゆえに一人で複数アカウントを持つ意味は薄い。そもそも、自分の時間は有限だから一人での複数アカ運営には、大きな意味がない。
これに対しあべしさんは「遠方の打ち子」を雇うことによりIPアドレスと端末情報による「捕捉」から逃れて、複数アカウントを展開できるようになる。当然、打ち子に代行してもらうので時間的制約もなくなる。ここで課金を行い、遠方にいる「打ち子」でもあべしさんの現在地でスワイプできるようする(スワイプ:ティンダーで相手を物色すること。課金しなければ現在地の周りしかできない)。
アカウントは随時ローテーション・更新し、鮮度を保ち、その上で課金ブースト機能を発動する。
まとめよう。
まず、通常ユーザーは、上記のうちで「課金ブースト」しかできない。あべしさんは課金ブーストに加え、「鮮度」により優先順位が底上げされている。この時点で一般ユーザーよりアタマ一つ抜きん出る。そこに「人数」が掛け算される。通常では運営にバレて無効化されたり、自分の時間の限界があるところをクリアした、ガチの人海戦術が展開できる。つまり、
最大限に優先度が高まった状態での、
多人数の人海戦術。
これが現環境に最適化した戦術「あべしティンダーメソッド」なのである。
もちろん、今後もこのアルゴリズムが続くかどうかはわからない。運営会社の匙加減一つで変わってしまうからだ。しかし、この「アルゴリズムに対しサイエンスする」という姿勢があれば、今後も遅れを取ることはないだろう。この、自らに「利」を引き込む努力と、緻密な科学的なアプローチを運営し、ときには修正して成果をあげていく。これはまさに「経営」そのものだ。
さて、このように説明したあべしティンダーメソッドであるが、簡単に運用できるものではない。まず、この作戦の要である「打ち子」の確保が非常に難しい。まず、あべしさんは途上国の人材に募集をかけるのだが、まずマトモな人材が少ないのだという。どのようにマトモでないのかというと「あなたのパソコンのスペックを書いて、履歴書に記入してメール送ってください」がマトモにできないのが8割だという。これは、報酬を多く設定しても解決できる問題ではない。
さらに、ドタキャンやバックレも多く、彼らをマネジメントするコストが莫大で、仕事のモチベーションを保つためのインセンティブの設定などにも、あべしさんは工夫をしている。また、ティンダーでマッチする女性のクオリティコントロールが難しいことから、毎朝ミーティングをしたり、同じタイミングでダブルブッキングしておき保険にする等のリスクヘッジも行っている...
どうだろうか。
ここまで組んで、実行できる人はいるだろうか。驚愕の手法であることを理解してもらえたかと思う。しかし、あべしさんはこう言う。
「これは弱者の戦略なんです。僕はナンパをバリバリできる人間じゃない。
弱者なんですよ。
そんな弱者だからこそ、自分を傷つけない方法を考えた。
アリにはアリの作戦がある。
みんながダイナソーではないんです」
このように、自分の気持ちや気分に左右されない「仕組み」を構築するという発想が、あべしさんが大富豪になった理由の一つであろう。
そしてVol.3の最後に、あべしさんは「愛」について語る。結婚も離婚も経験して、あべしティンダーメソッドで3桁の経験人数を誇る稀代の大富豪が、「愛」の正体に挑む。
「あべしは愛を証明しようと思う」
ここだけは、ぜひオーディオ本編で聴いてほしい。
つづく
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