vol.2 再現性の塊、ラーメン屋ビジネスでお金と時間の自由を手に入れる『ラーメン屋開業入門』
支那そば軍曹 サウザーの白熱教室
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※試聴版。オリジナル版(52:45)は購入後に視聴可能。
第二話(全四話)
「脱サラしてラーメン屋開業なんて、失敗するパターンの典型例では?」
そう思う人は多いだろう。事実、平成不況の真っ只中に夢抱いて脱サラし、ラーメン屋を開業したものの3年と保たずに潰れて、多額の借金が残った…という話は、枚挙に遑がない。ラーメン屋に限らず居酒屋など、手垢がつくほどに論じられてきた「素人が飲食店に手を出すと失敗する」論。本作では、なぜその禁忌とも呼べる領域に踏み込むのか?なぜ聖帝自らが挑戦を始めたのか?読者の最大の疑問はそこから始まるだろう。Vol.2ではその部分、読者の疑問に答える形で説明していく。
そもそも、なぜ脱サラして失敗する人が多かったのだろうか。実際、あなたの生活圏にも「すぐ潰れちゃったラーメン屋」の記憶があるかと思う。それらを思い出すにつけ「あぁ、やっぱりラーメン屋というのは厳しいんだな」と、そんな印象を持っているはずだ。論より証拠で、私達は、実際に潰れていったラーメン屋をこの目でたくさん見てきた。「あの場所にできた飲食店は、3年と保たない」という立地もある。開店1ヶ月は毎日大行列ができていた店が、気がついたら「テナント募集中」の貼り紙が貼られていた…そのような光景を見るたびに、私達は肌感覚で、飲食店の厳しさを何となく感じ取ってきている。そのことは間違いのない事実である。
しかしながら、生き残っているお店もある。地味だけど、何十年も続いている店。学生の頃から、通っている店。思い返してみると、あなたが知っているその「生き残っている店」は格別にウマいラーメン屋さんだろうか?オープンから10年以上経つのに連日大行列だったり、メディアに定期的に取り上げられている話題の店だろうか?
違うと思う。
むしろ「味は普通」か「やや美味しい」で「価格は800円くらい」なお店ではないだろうか。そして、路地裏や住宅街にある、古めの建物だけど掃除が行き届いた、昭和な雰囲気を残している「なんだか落ち着く店」ではないだろうか。店主とその奥さんが2人でやっている小さなお店。そんな地元のラーメン屋のイメージが、私経つ一人一人の胸の中にあるはずだ。
なぜ地元のラーメン屋は生き残っているのか?
その理由は、なんとなく掴めない。ラーメンが美味しいから?安いから?家賃が低いから?常連がいるから?明確に説明できる人はきっといないだろう。実は、それらの要素が複雑に絡み合い、バランスを最適化できた店だけが生き残っている。そうでないお店は、残念ながらバランスを崩して遅かれ早かれ、潰れてしまう。
その最適化の方法について、複雑な要素を分解し、検証し実験した末に生き残った「研究者」が本作の講師、支那そば軍曹殿とチキンジョージ先生だ。ゆえに御二方の手法には再現性が溢れている。その再現性こそがまさに科学であり―――サイエンスと言えよう。本作はラーメン屋の開業と経営にサイエンス的なアプローチでもって立ち向かった研究者たちの貴重な論文をオーディオ化した斬新かつ先鋭的な資料である。
「ラーメン屋さん」というと、頭にバンダナ(or鉢巻き)巻いて、腕組み仁王立ちの「職人」、もしくは様々な食材にこだわり、今までにない味を作り出す「アーティスト」のようなイメージがあるかと思う。もちろんそういう方向の店もある。しかし本作はそういう直感的な要素を排して、どこまでもロジカルで、帰納法的なアプローチで最適解に至る事を目指している。
実は潰れる店は、潰れるべくして潰れている。生き残る店は、生き残るべくして生き残っている。そのことは、実践しながら学ぶ部分もあるが、初手をミスすると最初から敗色濃厚となるケースが多い。初手で不正解を選んでしまった人は、3年以内に店を畳む運命を、その最初の第一歩目から打ち付けられてしまうからだ。
その「初手」をいかに乗り切るかは、脱サラを目指す勤め人が知ることは実は難しい。今でこそ書籍やネットで情報を得ることができるが、それらの結論は「ラーメン屋は危険だから手を出すな」に収斂する。これはある意味での、正解でもある。大敗を避けることは古の兵法でも上策だ。しかしながら真に勤め人を卒業したいと願う人にとっては、ラーメン屋の開業が最短距離であると支那そば軍曹殿とチキンジョージ先生は自身の経験から強調する。勤め人の傍らで、副業で種銭を貯めて不動産投資をしていく…という手法は、かつて聖帝も通った道。このいわゆるクラシックな手法に対し「時間がかかりすぎる。ラーメン屋ならもっと短時間で勤め人卒業できる!」と新説を唱え聖帝に直談判した支那そば軍曹殿の熱い気持ちが、本作を世に生み出した。
本作は5本組であり、その内容は全編、ノウハウの結集である。ラーメンの作り方から始まり、材料費、開業資金、助成金、仕入れの方法。さらには店の立地、物件の条件、揃えるべき機材と調達の方法、運転資金、スタッフの育て方、常連の作り方…などなど、全編通してノウハウに溢れている。このような情報は、ラーメン屋さんの親友でもいない限り、決して聞くことはできないだろう。ラーメンの原価がいくらか?月の売り上げがいくら、なんて…たとえ十年来の親友でも話してくれないかもしれない。
そんな有り得ない親友に、支那そば軍曹殿とチキンジョージ先生がなってくれる。
勤め人の身から、必死にお金を貯めて、節約し苦労しながらラーメン屋を立ち上げて軌道に乗せて繁盛店を作ったその人達のナマの声。実体験に溢れた、厚みのある体験談。こんなことまで話しちゃって良いのか?と思われるほどのお店の裏側まで。もし仮に、あなたがラーメン屋開業に興味関心がなくても、本作には起業するにあたっての重要エッセンスが随所に盛り込まれている。たとえ飲食業でなくても「経営」に通底する部分は数多く、商売の基本というのは、やはり同じなのだと実感するだろう。複雑な形態の企業は世に溢れているが、非常にわかりやすくスタンダードでシンプルな形態が「ラーメン屋」なのだ。だから経営に興味がある人には基本の型を覚えるという意味でも、本作は有用であろう。
先ほど、ゲストの御二方を「研究者」と称し、ラーメン屋の経営はサイエンス(科学)と述べた。つまり彼らはサイエンティストなのだ。限られた条件の中で最良の味を追求する実験を繰り返し、条件に当てはめて店の立地を探し、自分の足で歩きフィールドワークする検証。経費と売り上げについて電卓を叩きシビアに追求していく姿勢。どこをとってもサイエンティストと呼ぶほかない。
単なる根性ではなく、サイエンス。
サイエンスとは、仮説と検証の繰り返し、法則を導き出す試みだ。ラーメンの味も、突き詰めれば化学反応であり、立地条件は地政学、常連の獲得は心理学でもある。それらが合算されて生まれたいわば「ラーメン科学」は、本作で世に広く開かれた。
つづく。
著・ヤコバシ
「脱サラしてラーメン屋開業なんて、失敗するパターンの典型例では?」
そう思う人は多いだろう。事実、平成不況の真っ只中に夢抱いて脱サラし、ラーメン屋を開業したものの3年と保たずに潰れて、多額の借金が残った…という話は、枚挙に遑がない。ラーメン屋に限らず居酒屋など、手垢がつくほどに論じられてきた「素人が飲食店に手を出すと失敗する」論。本作では、なぜその禁忌とも呼べる領域に踏み込むのか?なぜ聖帝自らが挑戦を始めたのか?読者の最大の疑問はそこから始まるだろう。Vol.2ではその部分、読者の疑問に答える形で説明していく。
そもそも、なぜ脱サラして失敗する人が多かったのだろうか。実際、あなたの生活圏にも「すぐ潰れちゃったラーメン屋」の記憶があるかと思う。それらを思い出すにつけ「あぁ、やっぱりラーメン屋というのは厳しいんだな」と、そんな印象を持っているはずだ。論より証拠で、私達は、実際に潰れていったラーメン屋をこの目でたくさん見てきた。「あの場所にできた飲食店は、3年と保たない」という立地もある。開店1ヶ月は毎日大行列ができていた店が、気がついたら「テナント募集中」の貼り紙が貼られていた…そのような光景を見るたびに、私達は肌感覚で、飲食店の厳しさを何となく感じ取ってきている。そのことは間違いのない事実である。
しかしながら、生き残っているお店もある。地味だけど、何十年も続いている店。学生の頃から、通っている店。思い返してみると、あなたが知っているその「生き残っている店」は格別にウマいラーメン屋さんだろうか?オープンから10年以上経つのに連日大行列だったり、メディアに定期的に取り上げられている話題の店だろうか?
違うと思う。
むしろ「味は普通」か「やや美味しい」で「価格は800円くらい」なお店ではないだろうか。そして、路地裏や住宅街にある、古めの建物だけど掃除が行き届いた、昭和な雰囲気を残している「なんだか落ち着く店」ではないだろうか。店主とその奥さんが2人でやっている小さなお店。そんな地元のラーメン屋のイメージが、私経つ一人一人の胸の中にあるはずだ。
なぜ地元のラーメン屋は生き残っているのか?
その理由は、なんとなく掴めない。ラーメンが美味しいから?安いから?家賃が低いから?常連がいるから?明確に説明できる人はきっといないだろう。実は、それらの要素が複雑に絡み合い、バランスを最適化できた店だけが生き残っている。そうでないお店は、残念ながらバランスを崩して遅かれ早かれ、潰れてしまう。
その最適化の方法について、複雑な要素を分解し、検証し実験した末に生き残った「研究者」が本作の講師、支那そば軍曹殿とチキンジョージ先生だ。ゆえに御二方の手法には再現性が溢れている。その再現性こそがまさに科学であり―――サイエンスと言えよう。本作はラーメン屋の開業と経営にサイエンス的なアプローチでもって立ち向かった研究者たちの貴重な論文をオーディオ化した斬新かつ先鋭的な資料である。
「ラーメン屋さん」というと、頭にバンダナ(or鉢巻き)巻いて、腕組み仁王立ちの「職人」、もしくは様々な食材にこだわり、今までにない味を作り出す「アーティスト」のようなイメージがあるかと思う。もちろんそういう方向の店もある。しかし本作はそういう直感的な要素を排して、どこまでもロジカルで、帰納法的なアプローチで最適解に至る事を目指している。
実は潰れる店は、潰れるべくして潰れている。生き残る店は、生き残るべくして生き残っている。そのことは、実践しながら学ぶ部分もあるが、初手をミスすると最初から敗色濃厚となるケースが多い。初手で不正解を選んでしまった人は、3年以内に店を畳む運命を、その最初の第一歩目から打ち付けられてしまうからだ。
その「初手」をいかに乗り切るかは、脱サラを目指す勤め人が知ることは実は難しい。今でこそ書籍やネットで情報を得ることができるが、それらの結論は「ラーメン屋は危険だから手を出すな」に収斂する。これはある意味での、正解でもある。大敗を避けることは古の兵法でも上策だ。しかしながら真に勤め人を卒業したいと願う人にとっては、ラーメン屋の開業が最短距離であると支那そば軍曹殿とチキンジョージ先生は自身の経験から強調する。勤め人の傍らで、副業で種銭を貯めて不動産投資をしていく…という手法は、かつて聖帝も通った道。このいわゆるクラシックな手法に対し「時間がかかりすぎる。ラーメン屋ならもっと短時間で勤め人卒業できる!」と新説を唱え聖帝に直談判した支那そば軍曹殿の熱い気持ちが、本作を世に生み出した。
本作は5本組であり、その内容は全編、ノウハウの結集である。ラーメンの作り方から始まり、材料費、開業資金、助成金、仕入れの方法。さらには店の立地、物件の条件、揃えるべき機材と調達の方法、運転資金、スタッフの育て方、常連の作り方…などなど、全編通してノウハウに溢れている。このような情報は、ラーメン屋さんの親友でもいない限り、決して聞くことはできないだろう。ラーメンの原価がいくらか?月の売り上げがいくら、なんて…たとえ十年来の親友でも話してくれないかもしれない。
そんな有り得ない親友に、支那そば軍曹殿とチキンジョージ先生がなってくれる。
勤め人の身から、必死にお金を貯めて、節約し苦労しながらラーメン屋を立ち上げて軌道に乗せて繁盛店を作ったその人達のナマの声。実体験に溢れた、厚みのある体験談。こんなことまで話しちゃって良いのか?と思われるほどのお店の裏側まで。もし仮に、あなたがラーメン屋開業に興味関心がなくても、本作には起業するにあたっての重要エッセンスが随所に盛り込まれている。たとえ飲食業でなくても「経営」に通底する部分は数多く、商売の基本というのは、やはり同じなのだと実感するだろう。複雑な形態の企業は世に溢れているが、非常にわかりやすくスタンダードでシンプルな形態が「ラーメン屋」なのだ。だから経営に興味がある人には基本の型を覚えるという意味でも、本作は有用であろう。
先ほど、ゲストの御二方を「研究者」と称し、ラーメン屋の経営はサイエンス(科学)と述べた。つまり彼らはサイエンティストなのだ。限られた条件の中で最良の味を追求する実験を繰り返し、条件に当てはめて店の立地を探し、自分の足で歩きフィールドワークする検証。経費と売り上げについて電卓を叩きシビアに追求していく姿勢。どこをとってもサイエンティストと呼ぶほかない。
単なる根性ではなく、サイエンス。
サイエンスとは、仮説と検証の繰り返し、法則を導き出す試みだ。ラーメンの味も、突き詰めれば化学反応であり、立地条件は地政学、常連の獲得は心理学でもある。それらが合算されて生まれたいわば「ラーメン科学」は、本作で世に広く開かれた。
つづく。
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