画像1

vol.5 恋愛屋ジュン先生の非モテ童貞卒業講座

恋愛屋ジュン サウザーの白熱教室
00:00 | 00:00

※試聴版。オリジナル版(59:50)は購入後に視聴可能。

第五話(最終話)
「生殖活動の数値管理」

恋愛屋ジュン先生の教えで、コアとなる部分はこれだ。多くの人ーー特に非モテ男は「恋愛」という単語を目にするとなんだか感情的でエモーショナル、ロマンチックなものと捉えがちだ。そのせいで、非モテは歪んだ愛を心の中に生み出してしまう(Vol.4紹介文にて詳細)。しかし、この「恋愛」というものを冷静に見直してみれば、これは生物における「生殖活動」であり、それ以上でもそれ以下でもない。非モテはこの「ただの生殖活動」に対して、不要な「意味付け」をしすぎなのだ。他の動物、例えばクジャクはその尾羽を美しくしてメスに性的アピールをし、受け入れられ、めでたくセックスする。熱帯魚のグッピーもまた、尾ヒレを大きく美しくすることでメスに選ばれようとする。そういうことなのだ。人間も全く、変わらない。

最も美しく、多くのメスに選ばれたオスがモテる。もちろんこれは間違いないが、それ以下のオスであっても努力して子孫を残すべく生殖活動に励んできた。容姿(セックスアピール)がそこまで良くない個体であっても、多くのメスにアプローチし、その中で何とか選ばれながら遺伝子のバトンを繋いできた。人間に何の違いがあろうか。

有体に言えば、モテないオスは、数多くのメスにアプローチするしかない。

その中で偶然、タイミングが合うメスがいるかもしれない。もっと言えば、その数をこなすというのも、自分の格上となるメスばかりを追うのではなく、徐々にレベルを落としていかなくてはならないという残酷な現実もある。ヒトは、なまじ知恵があるばかりに、自分の遺伝子が本来持っているセックスアピールの実力を軽視しがちーーいや、無いものと信じたいのだろう。誠実に尽くせば女性はそれを評価して、多少の外見のイマイチさは大目に見てくれるものであると。また、財力や学歴で十分にカバーできるーーいや、できてほしいと。特に童貞はそのように考えて、信じて、努力していく。しかしそうであるがゆえに童貞は童貞のままなのだ。あいにく、動物の生殖活動にそのような一発逆転のファンタジーは無い。

そこにはただひたすらに、ルックス(外見)のレベルによる殴り合い、パワーゲームの世界が広がっている。残酷なことのように思えるが、我々はただの動物だということをあらためて考えて、色眼鏡なしに現実を見てみよう。そう、残念ながら結局はルックスに収斂するのだ。たとえ大金持ちで、トロフィーワイフ的な美女と結婚したとしても結局は破局したり、事実上つがいと呼べない状態になったりしている。何億も稼ぐ実業家が、お金の力でルックスの差を埋めようとしても埋まらない。何百億と資産がある実業家でもそうなのだ。況や、ただの勤め人の自分をや、である。そして多くの非モテは格上のメス、アイドルのようなルックス的に「格上」ばかりを狙ってハアハア追いかけているから、いつまでも出口のないトンネルを走り続けることになる。このようなムーブは、世間一般には「高望み」と言われる。そして次には「妥協しなよ」というアドバイスが来る。ここでこの「妥協」という言葉に抵抗感があり、非モテは従来の路線から脱却できないのである。ここで恋愛屋ジュン先生の理論が光る。

「何人にアプローチして、何人とマッチしたのか?

その後、昼アポに取り付けたのが何人で、実際に来たのが何人?

そして夜アポに誘ったのが何件で、セックスできたのが何人?」

熱くなった脳に冷たい水を浴びせられたような気分にならないか?そう、数字は人を冷静にする。この数字を分析していけば、どこに問題があるかがわかる。そして改善の施策を打っていくーーこれは家畜化された者だからこそ得意な動きだ。もし最初の段階でマッチ率が低いのであれば「あぁ、それはね、これとあれとそれが出来ていないから。改善する方法は…」と、ジュン先生のスクールでは明確な回答が用意されている。この回答は、これまで何千人もの受講生達から収集した生のデータによる統計であり、この規模で実験している団体は他にないであろう。まさしく社会学の研究のように、ジュン先生は恋愛ーーいや生殖活動を要素分解して、問題が発生する部分に施策を当てていくことを繰り返してきた。数千、数万のトライアンドエラーの末に、傾向を掴んだ。もちろん我流で、独学で目標数値を設定して、施策を考えることも、できなくはない。しかしその目標や管理すべき数値、項目が適切なのかはトライアンドエラー、手探りで探していくことになってしまう。これはあまりにも非効率だ。時間、気力、お金は有限なので、なるべく最短距離を走りたい。そこを「ほら、こうしなよ。こことここの数字を気にして。改善するには…」と明確な指導をしてくれるのが、ジュン先生の講座なのだ。というのもこれは若き日のジュン先生自身が欲しかったもの。今さら我流で車輪の再発明をしなくてもいいじゃないかーーそういう想いでジュン先生は今日も受講生達に向き合う。

「どうやったらコイツらにセックスをさせてあげられるのかなぁ…」

こんなことを、毎日考えているこの人こそ、少子化対策大臣にすべきなんじゃないだろうか。

この令和の世は、誇張なく、強烈な淘汰圧をかけられている。家畜化が完了しているところに「これからは自力で子孫を残せ」とハシゴをはずされたこの時代は、遺伝子にとって大変な危機である。今まさに我々は戦場にいるのだと、真剣に生殖活動しなくては生き残れない。そういう局面に来ているということを認めて、自分の人生に向き合おう。

本作は、ジュン先生の講座そのものではないので、具体的な技術論は控えめだ。そしてジュン先生のスクール講座は月1万円から始まるということもあり、受講を躊躇する人もいるかもしれない。本当に信用できるのかと。どんな人がやっているのかと。そういう意味で本作は、普段語られないジュン先生の本音、裏側を垣間見ることができる貴重な音声である。ジュン先生の講座に興味を持ったが二の足を踏んでいる人は本作Vol.1をまずは聴いてみてほしい。

あなたが一族の末代になるのか。それとも遺伝子のバトンを子に繋げるか。我々は今、遺伝子を残せるかどうかの瀬戸際にいるのだ。

をはり。

著・ヤコバシ

ここから先は

¥ 1,680

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?