突き指だからと油断しない
10数年前から書いていたblogがネット上から消えていました。
たびたび綴ることはなくなっていましたが、メモ代わりに見返すことがあっただけに、残念です…
ということで、昔のことを綴る企画第1弾
スポーツ現場では、手指の損傷をよく経験します。
この時も、「それ突き指やん」と言いたかったのですが、
ちょっと精査しましたので、その話。
雨天のサッカー。
人工芝のグランド。決していい芝ではなかったような。
ずいぶんくたびれてカーペットのようになっていました。
濡れた芝はずいぶん滑ります。
その選手はセンターバック。
果敢にスライディングをしてボールを奪取していました。
試合は…あまりいい出来ではなかったかな…。
試合終了と同時に監督の激!
罰ではないですが、発破をかける意味でダッシュをすることに!
「スライディングした時に芝に引っかかって。痛みが強いんです。」
選手からの訴え。すかさずチェックをしました。
雨降りで冷えていたせいか、少々の腫れで済んでいた記憶があります。
ただ、関節の安定性が著しく損なわれていました。
関節の不安定性。
非常に評価が難しいと考えています。
しっかり評価できていない医師の先生もいるくらい。
関節を止める組織に適切に負荷をかけ、その機能を評価します。
この選手は、すごく大きく動くんです。
普段の治療から関節運動を追うことが多いので、この辺りはいい経験があったのか。
これはヤバい!と思いました。
「もしかしたら突き指かもしれないけど、今日は休もう!帰ったら病院いってレントゲンチェックね!」
バンテージで固定、アイシング。帰宅させました。
写真は…
みごとに骨折…
しかも関節面の1/3欠けて…
即、手術でした。
手術後はコレ
事なきを得ましたが、スポーツ現場でトレーナーが勝手な判断をするのはやめた方がいいですね。
少し臆病な方がいいかと思います。
皮膚上からみた情報では限界があります。
画像がみれた方が、より選手に有益な情報が得られますから。
昔の話…