シーズン5 #1(#61)『もうひとりのモンク』

原題:mr.Monk and the Actor
放送日:
2006年7月7日
2007年4月3日
スタッフ:
脚本  ハイ・コンラッド
   &ジョー・トプリン
監督  ランドール・ジスク

ゲストスター:
スタンリー・トゥッチ(デイヴィッド・ラスキン役)
スーザン・ウォード(ミシェル・カルマン役)
グレッグ・グランバーグ(ジャック・レヴェレット役)
アンドレア・ボガード(ディッシャーを演じる女優役)
ピーター・ウェラー(ストットルマイヤーを演じる俳優役)
キャリー・チェイソン(ナタリーを演じる女性役)

<ストーリー>
 モンクが解決した「宇宙トリック」の事件がTVムーヴィーとして制作されることになり、主演スターのデヴィッド・ラスキンが役作りのため捜査に密着。警部やディッシャーは興奮を隠せない。週末旅行を計画できるほどに回復していたモンクも「トゥルーディが彼をハンサムと言っていた」と、まんざらではない様子だ。そんな中、捜査中の女性殺害事件に続き、質屋の店主が射殺される事件が発生。モンクは、ある手がかりから2つの事件が同一犯によるものであると見抜く。そして、モンクの名探偵ぶりに感銘を受けたラスキンは、役にのめり込む「持病」を発症させ、次第にモンクの心理に自分を同化させていくのだった――。

<解説>
 回復しかけた主人公を再びどん底に突き落とすという、あまりに酷いシーズン開幕作。同時にシリーズ屈指の傑作でもあるところが、実にこの番組らしい。ミステリ的にも、第2の犯行(壁から侵入)の、映像ミステリならではの趣向が見事なのだが、最後には事件や犯人がある意味どうでもよくなっている展開(!)もまた、この番組“ならでは”である。本作最大の見どころは、やはりスタンリー・トゥッチの“もうひとりのモンク”ぶりで、実は彼は、シリーズ開始時にモンク役の候補として最終候補まで残った俳優の1人であった。
 冒頭に“登場“する、モンクの活躍をTV映画化しようと企てた制作者、デヴィッド・ホバーマンは、このシリーズの共同製作総指揮その人。また、TVムーヴィーの撮影シーンで警部役を演じたのは、何と、映画『ロボコップ』(87)の主演スター、ピーター・ウェラーである(ウェラーは、この後「85セントの名刺」で監督も担当)。

<MEMO>
スタンリー・トゥッチは、スピルバーグ監督の『ターミナル』(04)の、主人公と敵対する入国管理主任役等が印象的な名俳優。モンクを演じるトニー・シャルーブの友人として知られ、トゥッチが自ら脚本・監督も務め『シェフとギャルソン、リストランテの夜』(96)でのシャルーブとのすばらしい共演ぶり(何と兄弟役!)は、モンク・ファン必見である。

モンク役の有力候補として残ったもう一人の俳優は『スパイダーマン2』のアルフレッド・モリーナだったそうで、そのモリーナも続く第6シーズンの「恐怖のヌーディスト」に(スペシャル)ゲストとして招かれている。

ホバーマンは、『交渉人』(98)、『ポワゾン』(01)、『プリティ・ヘレン』(04)、『サロゲート』(09)等、多くの映画でプロデューサーをつとめている(この後、『名探偵モンク6』第10話「えっ? 弟!?」では監督も担当)。

犯人役も、『エイリアス』のCIAエージェント ワイス役、『HEROES』のマット役で知られるグレッグ・グランバーグを迎えており、実に豪華な幕開けであった。

(以下、準備中)


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